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テイルズオブベルセリア ストーリー感想⑱(ネタバレあり)~最終決戦!永きにわたる、彼女の復讐の物語が終わりを告げる・・・!

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いよいよラスボス戦!!
エンディングのネタバレありなのでご注意ください!

※TOZはプレイ済み。

【今回のあらすじ】
少年、デカくなりすぎ。

希望

ゼクソン港へ向かう船の上で、話がある、とエレノアを呼び出すベルベット。
以前とは全く違う柔らかな表情で、お互いに軽口を叩き合うその姿は、とても業魔と対魔士には見えない。同じ年頃の女友達同士のようだ。

風を感じ、海を見つめる二人。
これが、ライフィセット・・・弟が旅をしたいと望んでいた世界。

ベルベットは、醜いけれど美しい、人間が生きているこの世界に、希望を残したいといい、「万が一の時はライフィセットをお願い」と、エレノアにフィーを託す。

どうやらベルベットには、カノヌシを倒した後も、喰魔やフィーが消えないよう、何か考えがあるようだが・・・?

最後の戦い!

聖主の御座のはるか上空・・・そこには、新たな神殿が浮かんでいた。
そこが最後の決着の場!
カノヌシの体内ともいえる場所で、カノヌシと直接契約した聖隷・・・陪神をなぎ倒しながら、ついに導師アルトリウスと、聖主カノヌシと対峙する・・・!

鳥はどうして空を飛ぶのか?

義兄と弟は、
かつてその問いに「鳥は飛ばなくてはならない」と答えた。

だがベルベットの答えは違う。

「鳥は、
ただ飛びたいから空を飛ぶんだ!」

そう言い切った彼女は、自分自身の為に、導師と聖主に挑む!

空っぽの心

ベルベットと激突するカノヌシ。
だが、見覚えのある櫛を壊してしまった途端、カノヌシに動揺が走る。

その櫛は"ラフィ"がくれたもの──という言葉に、「そうだったね・・・僕は聖主カノヌシで、貴方は災禍の顕主だったね・・・」と虚ろにつぶやく。

カノヌシの"その"記憶は、ライフィセットのものだからだろうか。
自身が「空っぽ」だということを自覚してから、カノヌシは空腹を訴えはじめる。

だが。
もはや、ベルベットから絶望を喰らうことは出来ないと悟ったアルトリウスは、己自身の絶望を喰わせ、ついにカノヌシと神依化してしまう──!

アーサーの絶望

単身でアルトリウスと戦うベルベット。
剣を失い、もう武器は己の拳のみ。

だが業魔の左腕を封じられても、彼女は諦めない。

渾身の頭突きをかまし、カノヌシと同じように首筋に喰らいついたベルベットは、アルトリウスと一体化したカノヌシを引き剥がす!

そして彼女は・・・
導師アルトリウスに、引導を渡した。

自分に剣をつき立てている義妹の姿を見ながら、アーサーは言う。

開門の日・・・
セリカと息子を失ったあの日からの自分は、なのだと。

あの日からずっと思っていたんだ。
死んだのがセリカたちではなく・・・
『おまえたちだったらよかったのに』と。

そのことに気付いていたというベルベット。
義兄さんは、『自分たちのために』世界を救ってはくれなかった。自分たちは・・・選ばれなかったのだと、わかっていた。

零れ落ちる涙を受けながら、
世界を救えなかったことを「くやしい」と、かつてのベルベットと同じ言葉を口にした義兄は、ゆっくりとその瞳を閉じた・・・。

結末

器を失い、鎮めの力が暴走してしまったカノヌシ。
だが、お腹が空いたと泣きわめくその姿は、まるで小さい子供・・・ライフィセットそのものだった。

苦い薬も、痛いのも、怖いのも・・・いっぱい我慢してきた、と泣くカノヌシを抱きしめるベルベットは、「もう我慢しなくてもいい」と己自身を喰わせてしまう。

そして・・・業魔の左手をその小さな背に突き立てる。

「一緒に眠ろう・・・ラフィ」

これがベルベットの選択だった。
カノヌシに永遠に己を喰わせ、自分も永遠にカノヌシを喰らい続ける・・・。

∞(無限)の矛盾。
フィーや喰魔たちが消えることのないように、生きたままカノヌシを封じ込める最後の手段。

一緒にいるといって聞かないフィーだが、「自分が滅茶苦茶にしてしまった世界と、自分のような弱い人間を助けてあげて欲しい」と、言われてしまう。

だがそのわがままを、あの日と同じように「許す」というフィー。
だって。

「僕は、ベルベットが好きだから」

覚醒

カノヌシは生きたまま封じられた。
だが、カノヌシを欠いたままでは力の均衡が崩れ、地水火風の力が暴走してしまう・・・

世界の危機を告げに現れた四聖主は、「カノヌシの代わりに新たな聖主が必要だ」という。

その言葉に、「僕がなる」と応えるフィー。
心を溢れさせてしまった人が、やり直せる明日をもたらしたい・・・その意思が四聖主に認められ、世界は、白銀の炎に包まれた・・・。

それは、のちに浄化の炎と呼ばれるもの。

地上では、
その炎に包まれたものはみな、人間の姿を取り戻していく・・・。

光の龍~ライフィセットの真名~

地上に戻ったエレノアたちは、そこで白銀に輝く巨大なドラゴンの姿をみる。
それは、フィーが己に化した誓約の姿。聖主として生きるという覚悟の証でもあった。

白銀の炎の力により、モアナやメディサ、ダイルたちは人間の姿に戻った。が、ロクロウのように強すぎる業魔は元には戻せない。対魔士は減り、精隷が見えなくなった世界は、未だ混乱の渦の中だ。

だが確かに希望は残った。
ベルベットの願いの通りに。

そして聖主となったフィーの新たな名は、エレノアがつけてくれた真名・・・ライフィセット《生きる者》を古代語にしたもの。

聖主マオテラス。
それがこののち、千年受け継がれていく光のドラゴンの名前となった──。

最後に

ザビーダがゼスティリアで「マオ坊」呼びしていた伏線が回収されるとは・・・!エレノアの真名が伏せられていたのもこういう理由からだったんですね。ただフィーが一人前の漢すぎて悲壮感は減っているものの、ゼスティリアと同じく延々と眠り続けるエンドというのは、やはりちょっと切ないものがあります。

長かったレビューは今回で一応最終回ですが、今回描ききれなかったEDについての感想や、クリアしてみての感想を別記事で書こうと思っておりますので、そちらまでお付き合い頂ければ幸いです・・・!

↓クリア後の感想はこちら!