恐怖度 ★
主題歌 ★★★★
結論:俊雄、ついにリア充に!?
2015年 日本
監督・脚本:落合正幸
※ストーリーのネタバレあり。未視聴の方はご注意ください。
あらすじ
幾数多の命を葬ってきた『呪いの家』。
いまやそこにはただの更地が広がり、ようやく、果てることのない呪いの連鎖は終わりを告げた・・・かに見えた。
時同じくして、
女子高生・玲央の元に「弟」として従兄弟の子供がやってくる。だが母親を亡くしたからか、その少年は一言も発さず、部屋からも出てこない日々が続く。そして、家では不気味な女の影が現れるようになり、玲央は、次第にその少年を恐れるようになる。
一方、
失踪した妹の夢を見た麻衣は、妹が夢の中で連れていた少年、「俊雄」の正体を調べ始める。彼は、現在とある家に引き取られていた。
実は、佐伯俊雄は生きていた。
父親に殺される直前、俊雄の肉体に取り憑いていた『山賀俊雄』が剛雄を呪い殺していたのだ。そして俊雄は、剛雄の妹である玲央の母親に引き取られたが・・・。
俊雄と伽耶子の住処となった玲央の家は新たな『呪いの家』となり、彼らの家に足を踏み入れた者達がひとり、また一人と死んでいく。
恋人の奏太を呪いで殺された麻衣は、繰り返される惨劇を止めるため玲央の家に赴くが、そこにはいなくなったはずの妹の姿が・・・
彼女は嗤う。
「終わりは無いよ」と──
登場人物
■生野麻衣(演:平愛梨)
生野結衣の姉。
夢で妹と邂逅するが、俊雄の幽霊を見た第一声が「どこの子!?誰の子なの結衣!!」だった。ツッコむとこはそこじゃない。
仕事中にスマホをイジったり、失踪中の姉から明らかに怪しい電話がかかってきても「変でしょ?」ぐらいで済ませたりと全体的に緊張感が足りない主人公。
■北村奏太(演:桐山漣)
麻衣の彼氏。駅員さん。
日記を読んでしまったからなのか、伽耶子の幻につきまとわれてしまう。俊雄について調べていくうちに足を踏み入れてしまい、伽耶子に呪い殺されてしまった。
■玲央(演:おのののか)
女子高生。
父親が無くなっており、母子家庭で育つ。当初、母親が従兄弟の少年を引き取ることになった時も「弟ができる」と喜んでいた。
しかし佐伯俊雄の中にいる「もう一人の俊雄」、山賀俊雄の幽霊と伽耶子に襲われ、母親を殺される。追い詰められ俊雄を自らの手で殺そうとするも、伽耶子に殺されてしまった。
■玲央の母(演:中原果南)
俊雄の父親・剛雄の妹。
兄とは随分連絡をとっておらず、事件のあとで始めて俊雄の存在を知った。境遇に同情し俊雄を引き取ったが、それが原因で家が新たな『呪いの家』となってしまう。
■碧(演:柳ゆり菜)
玲央の友人。
実は10年前に行方不明になった弥生の妹。
得意のカラオケ中、突如現れた姉の姿に喜ぶが・・・。
彼女の遺体は、天井に頭が突き刺さった状態で発見された。
■まどか(演:松浦雅)
玲央の友人。食いしんぼさん。
パンツを履き忘れていることに丸1日気が付かない天然な子で、玲央の家で佐伯俊雄に会った時も「髪型可愛いね~」と頭を撫でていた。
ファミレスにてスマホ(俊雄の事件のサイト)を見ながらイカ墨スパゲッティ~伽耶子の髪の毛風~を食べたところ、なんとそのまま自分が炭に・・・。墨に炭をかけるとはこれイカに。
■ファミレス店員(演:ヒカキン)
まどかにイカ墨スパを運んできた店員。
キャスティングが謎すぎる。
■佐伯俊雄(演:小林颯)
2005年7月23日生まれ。
前作で父親・剛雄に殺されたかと思いきや、実は彼の中にいる山賀俊雄が剛雄を呪い殺したために生存。その後は剛雄の妹である玲央の母親に引き取られた。
玲央とも誰とも口を利かなかったのに、玲央が連れてきたまどかや碧には名乗った上に「こんばんわ」と挨拶までした。タイプだったの??
終盤家にやってきた奏太に襲い掛かるも、ただの人間の子供だったためか、奏太に逆に殺されてしまう。
■絵菜(演:RIMI)
病気で余命わずかな少女。覗きが趣味。
玲央の家の隣にある病院に入院しており、そこからスマホを使って俊雄の部屋と玲央の部屋を覗き見していたが、その際、佐伯俊雄の中から出てきた山賀俊雄を目撃。病室にやってきた山賀俊雄と黒猫のマーを見て、「もう死んでるのね」と幽霊であることを見抜き、彼らを恐れることなく「私もね、もうすぐ死ぬの」「私が死んでも、一緒に遊んでね」と告げる。(この絵菜と俊雄の会話を、病室を訪ねてきた奏太が幻視している)
その後は、死んだ佐伯俊雄の代わりに新たな俊雄の器となった。
■竹田京介(演:袴田吉彦)
前作にも登場した不動産屋。
家に足を踏み入れなかったためか、関係者の中で生存している稀有な人。今作では冒頭で見事に伽耶子の実家を更地にした。一体この工事で何人の人間が死んだのだろうか・・・。
時系列
今作では時系列はバラバラになっておらず、
麻衣→玲央→絵菜→まどか→俊雄→碧→奏太→伽椰子と、そのままの順番となっている。
感想
ただの口裂け女と化した伽椰子とか髪の毛スパゲッティとか、恐怖演出は正直失笑モノ。
まぁ「伽椰子の呪いをどうやって消すのか?」と考えた時、「家を外から燃やす」とかミサイルでぶっ壊す!みたいな発想になると思うんですが、じゃあ実際に元凶である家を壊したらどうなるのか?という疑問に答えた映画ではあります。
まさか新居に引っ越して住人を呪い殺し、結局「呪いの家」にしてしまうとは・・・そんなに家が欲しいのか。マンションじゃダメなあたり、伽椰子さんの『二階建ての一軒家(玄関入ってすぐに階段があることが必須条件)』へのこだわりを感じる。玄関へ逃げようとしている人間にちゃんと、血塗れで四つんばいで階段を降りてくる自分の姿を見せるよう、ちゃんと様式美を意識してる伽椰子さんはまじホラーヒロインの鏡。
本当は普通の姿でも登場出来るのに、最後にはお約束の姿になるのはアレだろうか、綺麗に現れるのは本当はむっちゃ疲れるとか?
・・・こんなどうでもいい話題の方が気になっちゃうくらい、ホラーとしての面白みもほぼ無く、従来のファンにはあまりおすすめできない作品でしたが・・・
DOUBLEによる印象的な主題歌:Circle of Life
それでも、この主題歌だけは聞いて欲しい!
今まで個人的に選ぶ主題歌ナンバー1は初代劇場版の「鍵が開かない」でしたが、スタッフロールと共に流れる「誰かさんが消えた」という、童謡の「小さい秋」のメロディを使った印象的なフレーズにぐんと惹きこまれました!
「what you want」という英語の歌詞が「呪怨」とかけてあったり(笑)、前作ではイマイチ弱かった、うずまき=円=繰り返される、終わりの無い輪廻、といったテーマがこの歌にはしっかり込められている歌詞など、雰囲気もあわせて呪怨の世界観にマッチした良曲です。
あまりのカッコよさに驚いていたら、歌っている方は、元々は姉妹デュオでデビューし、R&Bで人気を博していた方だったんですね。(お姉さんが亡くなられたため、現在は妹のTAKAKOさんがソロとして活躍中)
さっそくダウンロードしましたが、映画版とは違って最後ホラーっぽくスローになったりはしなかったです(笑)最後の最後までかっこいい1曲でした!
最後に!
最高に良かったのはエンディングだったいう衝撃!
実は映画の主題歌だけではなく、パチンコのCR呪怨の曲も結構好きな曲が多かったりします。CRリングの曲もかなりの名曲なんですが、いずれもCD化されないのがツラいところです。
・・・って音楽の話ばっかりになっちゃってすみません(笑)
ファイナルと銘打っているだけあって、「入ったら死ぬ」呪いの家のお話もこれで最後なのでしょう。もうこれ以上バリエーション増やすのも限界ですしね!これから伽椰子を上回る新たなホラーヒロインが登場するのか、それとも貞子と共に二大トップの座を走り続けるのか・・・。今後のJホラー界に期待です。
↓仕事選ばない伽椰子さんの活躍はこちら!
↓前作はこちら!