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呪怨 終わりの始まり 感想(ネタバレあり)~大胆すぎる設定改変!俊雄が主軸のストーリー!

呪怨 終わりの始まり [DVD]
家族じゃない。
おかしいのは・・・

です

恐怖度 ★★
グロ度 
結論:渦巻きなんだったん?

2014年 日本
監督・脚本:落合正幸

※ストーリーのネタバレあり。未視聴の方はご注意ください。

/主要人物/
■生野結衣(演:佐々木希)
前任者が辞めてしまい、新たに俊雄のクラスの担任となった女性。

■佐伯伽椰子(演:最所美咲)
俊雄の母親。
家庭訪問に訪れた結衣を出迎えたが、生気が全く感じられない。
俊雄の様子を尋ねると「夫が連れていきました」と説明するが・・・。

■佐伯俊雄(演:小林颯)
結衣のクラスの生徒。
なぜか学校に来ない。うずまき大好き。

■宮越直人(演:青柳翔)
結衣の彼氏。映画の脚本家。
俊雄の担任になってから徐々に様子がおかしくなっていく結衣を心配し、佐伯家のことを独自に調べ始める。

■弥生(演:黒島結菜)
「呪いの家」に遊びに来た女子高生4人組の一人。バスケ部員。
部活後、心霊現象にビビって保健室のベッドに逃げ込むが、何故かその手には呪いの家で見つけた子供の絵が・・・(描かれていたのは「ベットで寝ている人」)。

彼女が連れて逝かれる様子は劇場版の「仁美」とほぼ一緒。

■莉奈(演:金澤美穂)
茶色いベストを着た女子高生。
一番チャラい。
劇場版の「いづみ」ポジションで、弥生が消えた後錯乱し、学校に来なくなった。

「頭が燃えている」イラストの通りに、ヤカンの蒸気で顔面の半分に大火傷を負い、その後冷蔵庫の中に引きずりこまれた。熱した後に冷ましてくれるとか親切(?)

■葵(演:高橋春織)
黒髪パーマの女子高生。
実家が「呪いの家」を管理していた不動産家だったため、カギを勝手に持ち出し家に入ってしまった。
「顔(口)が伸びている」イラスト通りの死に方をしたが、「鏡の中の自分の顎を引きちぎられる」とか、どうみても「ミラーズ」のパク(ry。

下顎のエピソードはオリジナルビデオ版の「柑菜」から。

■七海(演:トリンドル玲奈)
俊雄の姿を見るなど霊感が強かったためか、4人の中では一番最後に消えた女子高生。電車の中で友人たちの幽霊と遭遇し、気付けば「呪いの家」の中にいた。引きずられまくったり天井まで空中浮遊させられたり、彼女だけ連れて逝く時のアクションがやたら派手。

■竹田京介(演:袴田吉彦)
竹田不動産の社長で葵の兄。
佐伯家のことを調べている直人に、「おかしいのは家族じゃなくて家です」といい、19年前の夏に、あの家に住んでいた子供が死んでいた事を教えてくれた。

彼自身も、呪いの家に関わったせいで妹と妻を10年前に亡くしている。
(妻は伽耶子夫婦に物件を紹介した時に家に入ってしまった)

■山賀俊雄
佐伯家が越してくる前に住んでいた山賀家の長男。
両親から虐待されており、猛暑日に手足を縄で縛られた状態で押入れに放置され、餓死してしまった。(近隣住民からの通報を受け、児童虐待の調査をしていた委員たちが遺体を発見したのが冒頭のシーン)

両親は現在も行方不明。
享年8歳。

■佐伯剛雄(演:緋田康人)
出張が多く、家を空ける事が多かった伽耶子の夫。(劇場版とは違い、イラストレーターではなく総合商社の卸売り業の仕事をしている)

引越してから待望の子供に恵まれるも、成長した俊雄は何故か自分には全くなつかず、不審に思い妻に問い質すも「俊雄は私だけの子供」「あんたの子供なんて、この世のどこにもいないのよ」と言われ逆上、伽耶子の首をへし折って殺害した。その後は飼っていた黒猫を何故かレンチンし、俊雄に包丁を向けたが・・・。

続編の「ファイナル」では失踪扱いになっている。

設定

前シリーズとのつながりは一切無いため、「呪いの家」自体も違う建物となっている。(内装はよく似ているが、以前の様な住宅地ではなく、坂の上にある一軒家に。そのため住所も練馬区から「川崎市高津区寿町4-8-5」となっている)

また、前作では伽耶子と剛雄が元凶だったのに対し、今作では全ての発端が『俊雄』となっており、伽耶子夫婦は被害者的な立ち位置となっている。

伽椰子の日記

前作でもキーアイテムとなった「伽椰子の日記」。
俊介への偏執的な愛情が綴られていた日記は、今作では伽耶子の「赤ちゃんが欲しい」という想いが綴られている。最初は平和だが、赤ちゃんが出来ない焦りからか徐々に精神が不安定になっていき、最後には「誰の子供でもいいから産みたい」と異常になっていく様子が書かれている。

物語の時系列

話の順番は
七海→伽椰子→弥生→莉奈→葵→直人→俊雄となっているが、前作と同じく時間軸がバラバラになっており、
時系列順だと
七海→弥生→梨奈→葵→伽耶子→直人→俊雄となる

実は女子高生が失踪してから伽椰子たちが家に引っ越してくるという、前シリーズを知っている人間には驚きの仕掛けとなっている。

元凶はもう一人の俊雄

それまで「呪いの家」に足を踏み入れた女子高生たちや人間を殺していた「山賀俊雄」だったが、伽椰子夫妻が引っ越してきてからは、伽耶子を「お母さん」と呼び、伽椰子の赤ん坊への執着もあってかその腹に宿り、息子の「佐伯俊雄」として新たに転生。

その後は人を殺すことはなかったものの、剛雄の逆上によって伽椰子が殺害されてからは、共に再び呪いを振りまくようになる。

感想

ラストはあれ、夢オチ?・・・と見せかけて、首がへし折れた直人が迫ってくるシーンはちょっとだけグロいかも。でも基本的な殺され方はこれまでのシリーズ内にあったもので、特に目新しさがあるわけでなく、いくら元設定でやるにはネタ切れだとはいえ、「俊雄も伽椰子さんも実は被害者だったんだ!」という設定改変は賛否が分かれそう。

新要素である「謎の鼻歌」と「うずまき」も、不気味なだけでそれほど物語に関わらなかったのも残念なところ。結局このうずまきは何だったの?胎児のへその緒?それとも俊雄の輪廻転生の暗示だったのか・・・。

最後に一言!

今までのが怖すぎて見れない!ぐらいの人が改めて見るには丁度いいのかも・・・?

でも個人的には・・・色々と物足りなぁーい!
やっぱ最凶は伽椰子さんであって欲しいんだっ!!

↓完結編はこちら!

↓ここまでやったら逆に許す。