びーきゅうらいふ!

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君の名は。 ネタバレ感想と考察~これは時を越えたムスビの物語。

ピアノソロ 『 君の名は。』 music by RADWIMPS
「これってもしかして・・・」
俺たちは夢の中で
入れわってる!?

背景美術 ★★★★★
主題歌 ★★★★★
結論:おっぱい揉みすぎぃ!!

2016年 日本
君の名は。your name.
監督:新海誠

※ラストのオチ含めたネタバレあり。

目次

あらすじ

田舎町の神社の巫女として暮らす高校生・宮水三葉。
都心に住む普通の男子高校生・立花瀧。
ある日、なぜか二人は夢を通して精神が入れ替わってしまう。

慣れない異性の体にとまどう瀧と三葉。
だが奇妙な入れ替わり生活を過ごしていくうちに、二人の間には特別な思いが芽生えていく。

憧れの奥寺先輩とデートの帰り。自分が三葉のことが気になっていることに気付いた瀧は三葉に電話をかけてみるも通じず、その日から入れ替わりの現象もなくなってしまっていた。

どうしても会いたい。
その一心で、夢に見た場所や建物を頼りに三葉の町を探す瀧。
しかし捜し求めていた場所は、既に無くなっていた。

三葉の町・糸守町は、
3年前・・・あの星が降った夜に滅んでいた。

500人以上の死者をだした、彗星衝突による大災害。
犠牲者の名前に三葉の名前を見つけ、愕然とする瀧。

薄れていく記憶の中で、
瀧は三葉を、彼女の町を救う為、時を超えて再び入れ替わろうとする。
果たしてもう一度、奇跡は起こるのか──?

登場人物

宮水 三葉(CV:上白石萌音)

君の名は 宮水三葉

名の読みは「みつは」。
飛騨の山奥にある糸守町に住む女子高生。
妹の四葉と共に実家である宮水神社で巫女をしているが、政治家である父親の選挙活動や、口噛み酒の儀式の珍しさなどからクラスメイトの一部からは奇異の目で見られており、田舎暮らしに愛想をつかしていた。

瀧と入れ替わっている間は憧れの都会暮らしを満喫しつつ、瀧の想い人である奥寺先輩と女子力の高さを武器に仲良くなり、ついにはデートの約束まで取り付ける。だが瀧に思いを寄せていた自分に気付き、瀧に逢いに都心へと足を運ぶ。
しかし、まだ三葉と出会う前の瀧から「おまえ、誰?」と言われてしまったことで失恋したと思い込み、長かった髪を切ってしまう。その翌日、秋祭りに参加している最中に災害に遭遇。命を落とす。

立花 瀧(CV:神木隆之介)

君の名は 立花瀧

都心に住む高校2年生。
霞ヶ関勤務の父親と二人暮らしで、イタリアンレストランでアルバイトしているわりとイケメンな男子。
三葉と入れ替わった時にブラジャーの付け方が解らなかった為、体育(バレー)の授業をノーブラで過ごすというケロロ軍曹みたいなことをした。

実は中学生時代、3年のズレがあることに気付いていない三葉と出会っており、その時手渡されたリボン(組紐)をずっと右手首に巻いていた。

糸守町消滅の事実を知った後は三葉を救う為、彼女の半分であるという口噛み酒を飲み、再び3年前(彗星衝突の当日)の三葉と入れ替わる。祭りの会場から町民を避難させるため、三葉の友人たちと協力し発電所を爆破するなど奮闘し、その後ご神体の地でかたわれ時(黄昏時)に三葉とようやく邂逅。組紐を三葉に返すと、目覚めたあと忘れないよう、互いの体に名前を書いておこうと告げる。が、瀧が三葉の手の平に残した言葉は「すきだ」であった。そして目覚めた後、あれだけ忘れたくないと願っていた瀧の中に、すでに三葉の記憶は残っていなかった・・・。

しかし5年後、就職活動中に新宿駅で三葉と遭遇。
互いに名前は思い出せないものの、確かに探していたその人と、涙の再会を果たした。

その他のキャラ

■奥寺 ミキ(CV:長澤まさみ)
「君もいつかちゃんと、幸せになりなさい」

瀧のバイト先の先輩。
瀧含めた男性アルバイト勢からの憧れの的。

三葉と入れ替わった瀧と親交を深めデートまでするも、瀧が以前は自分のことが好きだったこと、でも今は違う女の子が好きなことを見事に見破り、瀧が三葉を捜しに飛騨まで行った時は司と共についてきてくれた。この時の黒ブラチラ見えにやられた紳士は星の数ほどいる。

8年後、2021年に瀧と再会した時には婚約指輪をつけているが、果たしてお相手は・・・?

■藤井 司(CV:島崎信長)
瀧の友人。超いいヤツその1。
中身が三葉の瀧を見て「ちょっと可愛かった」と頬を染めていた。おまえ・・・。
さらには「危なっかしい」という理由で飛騨まで一緒についてきてくれるとか、どんだけ瀧のことが心配なんだ・・・。

■高木 真太(CV:石川界人)
司と同じく瀧の友人で、超いいヤツその2。
瀧が三葉を探しに飛騨まで行っている間、代わりにバイトに入ってくれた上に「次おごってくれ」としか言わなかった。おまえらどんだけ(ry

■勅使河原 克彦(CV:成田凌)
読みは「てしがわら」。あだ名は「てっしー」。
超いいヤツその3。
地元の土建屋の息子で、オカルト大好き。
三葉(瀧)の彗星落下の話を一番に信じてくれた人物で、発電所を爆破するなど最大限に活躍してくれる。

土建屋の父親が政治家(三葉の父親)と手を組んで町を開発しようとしていることを心よく思っておらず、三葉には立場的なシンパシーと若干の恋心を抱いていた。が、2021年には同級生の早耶香と結婚している。

■名取 早耶香(CV:悠木碧)
三葉の友人。超いい娘。
彗星落下の話は半信半疑だったものの、放送局員という理由だけで住民の避難誘導を任された時は、きっちりと役目を果たしてくれた。

■宮水 四葉(CV:谷花音)
名の読みは「よつは」。よつばではない。
小学校4年生だがしっかりしており、毎朝姉を起こすのが日課。
しかし時々おっぱいを揉んで起きる姉に若干引いている。

■宮水 一葉(CV:市原悦子)
「おまえ・・・いま夢を見ているね?」

読みは「ひとは」。三葉と四葉の祖母。
200年前の火災により書物が焼けてしまい、由来が解らなくなってしまった宮水神社の儀式を、今なお厳格に守り続けている。
記憶はほぼ残ってはいないが一葉も入れ替わり経験者で、三葉の中身が瀧であることにも気付いた。

■宮水 俊樹(CV:てらそままさき)
「お前・・・誰だ?」

三葉の父で糸守町の町長を勤める。
町の開発を強引に推しており、一部の町民からは「ばら撒き」と揶揄されるなど批判の的となっている。

元々は宮水神社の婿養子だったが、妻・二葉を亡くしたことで神職を捨て政治家に転職。そのため、祖母の一葉や三葉との仲は険悪である。

彗星落下のため、避難指示をするように三葉(瀧)から進言された際、当初は妄言と切り捨てていたが、なぜかその後は避難指示を出しており、そのおかげで住民に被害が出ることはなかった。

■宮水 二葉(CV:大原さやか)
三葉たちの母。故人。
一葉の話によると、彼女もまた思春期のころ誰かと入れ替わっていたらしいが・・・?

■ユキちゃん先生(CV:花澤香菜)
冒頭で「誰そ彼」の説明をしていた国語教師。
「言の葉の庭」のヒロイン・雪野百香里その人だが、彼女がここにいると時系列的に矛盾があるため、同一人物ではあっても物語的にはパラレルワールド扱いなのかもしれないが、詳細は不明。

「言の葉の庭」との関連

今作では「言の葉の庭」と幾つか関連が挙げられる。

・国語教師にヒロインの雪野が登場。
・勅使河原と早耶香は元々は小説版「言の葉の庭」の登場人物
・瀧のバイト先のレストラン「IL GIARDINO DELLE PAROLE」はイタリア版の「言の葉の庭」のタイトル。

直接の関わりはないものの、今作が初の新海作品だという方は、一度小説版の「言の葉の庭」を読んでみるのもいいかもしれない。

考察

※映画のみの知識からの考察。
※パンフレットや小説、ガイドブックなどで既に詳細が明らかにされていたら鼻で笑ってやってください。

ティアマト彗星の由来について

ティアマトとはうぃきによると、メソポタミア神話の海の神の名前で「きらきらと輝くもの」と描写されるらしい。また女性の象徴であり、淡水の神と交わった女神である。
劇中では彗星の名前がなぜ「ティアマト」なのかはわからないが、「ティアマトの体は二つに引き裂かれ、天と地となった」という神話があることから、彗星が分裂する様子からつけられたのかもしれない。

もしかして宮水の家に女性しか生まれないのは、女性性を持つ彗星の影響を受けているからなのかも・・・?

父・俊樹と母・二葉も入れ替わっていたのか?

当初、彗星落下の話を信じていなかった父親の俊樹。
だが、「お前・・・誰だ?」とまるで入れ替わりに気付いたような発言の後、手のひらを返したかのように避難誘導をしている。

この心変わりの理由は、やはり父・俊樹も、妻である二葉と入れ替わっていた事があるからではないだろうか?

一葉も記憶には残っていないが誰かと入れ替わっていたらしい。それが一葉の夫であるかはわからないが、宮水家の女は、必ず男性と入れ替わるのかもしれない。それは、将来自分と「むすばれる相手」と魂が入れ替わるからではないだろうか?

また、
彗星が1200年周期で糸守に落ちる理由について、岡田斗司夫さんが「2400年前に落ちた隕石のかけら(ご神体)が、彗星をひきよせているのでは?」という、2400年前に落ちた隕石が自分の「片割れ」を探しているというロマンチックな解釈をしているが、宮水の人間が、必ず自分の将来の伴侶(片割れ)と入れ替わるという現象とリンクしているように思える。

奥寺先輩の結婚相手は司なのか?

2021年時、瀧と久しぶりに再会したという奥寺先輩の指には婚約指輪が光っている。
しかしよく見ると、この前の瀧と高木、司が3人で会っている場面では、「内定8社の男」である司もまた婚約指輪らしきものをしている。

まだ一度しか見ておらず、指輪が同一のものかどうかは定かではない。だが、これだけ短いシーンで、婚約指輪が印象的に映されたり、指輪をしている人間が複数いることに、何か意図が隠されているような気がしてならない・・・。

最後に

大衆向けになった途端、女子高生のおっぱいを推すとか業が深い・・・。
普段アニメを見ない人や、これまで新海監督を見た事がない人にも受け入れやすい・観やすい作品で、新海監督作品の長編アニメで最高傑作なのは間違いないと思います。ただ後半の展開はご都合主義感が目立つので、ノレない人はとことんノレないかもという印象。あからさまな感動系やハピエンが好きじゃない人にはキツイかも。

とはいえ、三葉の憧れを映したようなキラキラと輝く都会の描写や、RADWIMPSの主題歌のハマリ具合は素晴らしく、これはスクリーンで見ないと勿体無い映画!異例のロングラン上映らしいので、「な~んか乗り遅れちゃったし、今更・・・」と思ってる方もぜひ、映画館に足を運んで頂きたいです。

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