グロ度 ★★
恐怖度 ★
青鬼のクオリティ 全身ぶるんぶるん。
結論:クローゼットはタケシの城。
2014年 日本
監督:小林大介
※犠牲者&生存者、ラストのオチのネタバレあり!
※感想だけを読みたい人は目次ですっ飛ばしてください。
ストーリー
ジェイルハウス(留置所)と呼ばれる屋敷を訪れた、シュン、卓郎、美香、タケシ、ヒロシ、杏奈の6人。だが誰もいないはずの屋敷で彼らを出迎えたのは、ブルーベリーみたいな色をした全裸の巨人だった! シュンが作ったゲームの怪物である『青鬼』は、人間をどこまでも追い続け、襲いかかってくる。
果たして、虚構が現実となった世界から、彼らは《脱出》することができるのか!?
登場人物
ヒロシ、タケシ、美香、卓郎の4人はゲーム版に、今作の主人公である杏奈とシュンは小説版に登場しているが、設定はそれぞれ微妙に異なっている。
■堀川杏奈(演:入山杏奈)
ヒロイン。
半年前に、2つ下の弟・直樹が自殺している。彼女の結末は小説版とは異なる。
※因みに「直樹」というキャラはゲーム版のVer.3.0・3.2に登場している。
■シュン(演:須賀健太)
イジメられっ子体質。
脱出ゲームを作るのが趣味。
■卓郎(演:陳内将)
原作ゲームでは顔グラが一番のイケメンだった。
今作ではシュンをイジメるDQNで、クスリに手をだしており、軽くラリっている。
家が金持ちで、洋館は卓郎の家の土地にあるという設定に。マザコン疑惑あり。
終盤にはシュンだけではなく直樹もイジメていたことが判明する。
■美香(演:古畑星夏)
ビッチ臭い卓郎の彼女。
ゲームと同様に青鬼の餌食となった。
■タケシ(演:尾関陸)
顔面格差から解放されたキャラ。やはりクローゼットは外せない。
中の人のビビり芝居が大変素晴らしい。ガタガタガタの再現率はなかなかのもの。
■ヒロシ(演:聖也)
ゲーム版では主人公。
ノベイライズ版を読んでいないと、初登場時の「完全変態ってご存知ですか?」のセリフに「いきなり何を言ってるんだおまえは」状態になる。
これは小説版では「昆虫採集が趣味」という設定になっているため。ちなみに口調は原作ゲームのバージョン4と同じく敬語。またゲーム版ではマフラーだった外見が、季節感を考慮したのかマスクに帽子という風体となったおかげで、怪しさが倍増。誰よりも不審者に見える。
こいつだけ明確に死亡描写がなかったことは、次回作のフラグかもしんない。
青鬼
今作のボスにして、全身ブルーベリー色をした全裸の巨人。
映画ではやたらぶるぶるしており、色だけではなく体全体がフルーティーになっている。
だがゲームとは違いガンガン走ってくるわドアを突き破るわジャンプするわ、凶暴さが大分増しているほか、声マネが得意という特徴が追加。登場人物を装い確実に獲物を仕留めていく。キィヤァァァァシャベッタァァァァ!!!
ラストのオチは?
実はシュンは序盤で既に死んでおり、卓郎たちが屋敷に持っていって処理していた謎のダンボールには、シュンの死体が入っていた・・・というオチ。
杏奈は霊感があるためシュンの姿が見えており会話も出来るが、一緒に行動しているはずのシュンに他のメンバーは誰も話しかけておらず、目も合わせていない。
しかし、どっかのシャマラン監督の作品を見ている人間にとってはこのギミックは非常に解りやすいので、あんまり驚きはないかも。
さらにラストのオチとして、
ヒロシに庇われ、最後は一人青鬼に追い詰められた杏奈が、「自分から動きだそうとすれば、突破できるようにしてある」というシュンの言葉をヒントに、自分からドアを開けることでゲームを脱出。
すると再び、
冒頭の、まだ生きているシュンと共に脱出ゲームをやっているシーンに戻り、ゲーム画面には「CLEAR」、そして「NEXT STAGE」という文字が浮かぶ・・・。
という夢オチのようなエンディングとなっている。
だが本当に夢というわけではなく、
ゲームの世界から脱出した際、現実世界のちょっと前の時間軸に戻っただけっぽいので、最終的にはみんな生存したというハッピーエンドなのかも。無限ループじゃなければ・・・。
最大の見所:青鬼のクオリティ
原作ゲームのキモカワいい外見から可愛い成分を抜き取り、グロ度をアップさせたことで、案外悪くないクオリティの化け物となった。
だが!
フリーゲームでは常に無表情だったことで上手く不気味さを演出していたが、変に表情が豊かだったり、喋ってしまったことで逆に怖さが半減したともいえる。
グロ方面に若干力は入れているものの、結局は単なるびっくりオバケ屋敷系ホラーであり、ヒロインの演技に拙さが目立つこともあって、ホラー映画としてはイマイチな出来。やはり絶叫クイーンの力は偉大なのだ・・・。
~こんな人にはこの映画はオススメできません~
■アイドル映画がニガテな人
弟が半年前に死亡、霊感持ち・・・などの設定により口数は少ないものの、肝心の青鬼に追いかけられるシーンや終盤で、ヒロインの演技の拙さが目立ってしまっている。どうしても観てられない!という人にはおすすめできない。
最後に!
「原作のゲームが好きな人」というより「小説版が好きな人向け」という感じでした。ゲームをプレイした時の、あのクローゼットに隠れて出る時のドキドキとか、些細なところで驚かしてくるあの絶妙なタイミングとかが好きだったので、映画版の出来はちょっと残念。
でも今期秋アニメで5分アニメになってたのは知っていましたが、まさか2017年に、完全オリジナルストーリーで劇場版アニメになるとかたまげたなぁ!!まだ詳細は明らかにされていませんが・・・来年はちょっと期待しちゃうかもです!
↓劇場版アニメ「青鬼」感想はこちら!
↓バージョンアップ・・・!?