テレビ朝日ドラマ「そして誰もいなくなった」第二夜の感想!犯人・及びラストのネタバレありなのでご注意ください!
結論:シンクロ具合が・・・(涙)
あらすじ(事件の時系列)
1月15日
謎のオーナー・七尾審によって自然の島ホテルに集められた10人。だが夕食会で突然自分たちが過去に犯した罪を告発され、数え歌になぞらえた殺人事件が起こる。
最初の犠牲者は
ミステリー小説家の五明。
小さな兵隊さんが十人。
あわてん坊がごはんを食べて
のどを詰まらせ 九人になった。
・・・の歌になぞらえ毒殺される。
1月16日
次の犠牲者は執事の妻のつね美。
九人の小さな兵隊さん。
ねぼすけ小僧がねぼうして
ねむったままで 八人になった。
・・・の歌になぞらえ、薬を盛られ眠ったまま死亡しているのが発見された。
またその日のうちに、
元議員の門殿が殺害。
八人の小さな兵隊さん
舟出しようと浜に来て
ひっくり返って 七人になった。
・・・の歌になぞらえ、浜で撲殺死体となって発見される。
1月17日
朝、執事の翠川が死体で発見される。
七人の小さな兵隊さん
働き者が薪割りをして
自分を割って 六人になった。
・・・の歌になぞらえ、薪割り中に斧で頭をかち割られていた。
続いて
女優の星空綾子が殺害。
六人の小さな兵隊さん
食いしん坊がハチミツなめて
ハチに刺されて 五人になった
・・・の歌になぞらえ、注射器で青酸カリを注入され毒殺。部屋にはハチがはなたれていた。
その後、全員で館を捜索。
危険物などをあらかたまとめるも、ケンの部屋からは拳銃が消えていた。
そして夜。
ケンが発電機を動かしに部屋を出る。その後白峰が2階で、窓にひっかけられた手の形をした昆布に驚き悲鳴をあげる。医者と元警部がかけつけるが、その隙に元判事の磐村が殺害される。
五人の小さな兵隊さん。
しっかり者が お白州に出て
お裁き下して 四人になった。
・・・の歌になぞらえ、奉行のような格好をさせられて射殺された。
この時点で生き残ったのは、元水泳選手の白峰、元傭兵のケン石動、元警官の久間部。医者の神波の4人。互いに疑心暗鬼に陥るなか、各自部屋に閉じこもる。
しかし、真夜中に白峰が廊下を歩く何者かを目撃する。確認すると神波以外の全員が部屋にいた。久間部とケンが外まで捜索するが神波の姿はなく、食堂では兵隊の人形が一つ減っていた。そしてなぜか、ケンの部屋には拳銃が戻っていた・・・。
1月18日
雨が止み、鏡を使ってSOSを送り続ける3人。その後久間部が間食をとりに館に戻るも、40分立っても姿をみせない。
久間部は道中で、
他殺体となって発見された。
三人の小さな兵隊さん
力自慢がはっけよい
クマさんに負けて 二人になった
・・・8番目の歌になぞらえて、部屋にあったクマの置物で撲殺されていた。
やはり犯人は医者なのか・・・。
そんな矢先、神波の変わり果てた姿を発見する。
四人の小さな兵隊さん
魚釣り好きが海に出て
波にどんぶら 三人になった
・・・彼女は歌になぞらえ、浜辺で溺死体となっていた。
遺された2人。
ケンを疑う白峰は、怖いと抱きついた隙にケンから銃を奪い取る。そしてケン石動を射殺する。
二人の小さな兵隊さん
いたずら坊主が焚き火して
火種がはぜて 一人になった
歌の通りたった一人になった白峰。
それにあわせて食堂の兵隊も一つになっていた。
部屋に戻る白峰。
だが自室の天井からは、いつのまにか自殺用のロープが吊り下げられていた。
過去、白峰には金欠のために結婚を渋っていた恋人がいた。そして遺産相続人だった教え子をわざと水深の深いプールで泳がせて、死なせた・・・全ては恋人のためだった。
幻の恋人が白峰を責める。
なぜ殺したと。
罪を贖うように、
ロープを首にかける白峰。
一人の小さな兵隊さん
最後のひとりが首吊って、
とうとうお山はだぁれもいない・・・
だが誰もいなくなったはずの館で、何者かが白峰の乗っていたイスを蹴飛ばした・・・。
1月19日
朝、ドローンが4日分の新聞を配達。その日の夜、船で迎えにきた乗員から警察に通報があった。彼曰く、孤島で5日間生活するというテレビの企画で客たちを運んだが、今日になって弁護人から企画の中止と救助の連絡がきた。しかし、島には人気が全く無いと・・・
1月20日。
警察が遺体を発見し事件が発覚。その翌日の1月21日。相国寺による、本格的な調査が始まった──!
原作との違い
数え歌の内容がいくつか変更されている。
日本版にアレンジされた6番目の歌に登場するお白州とは、江戸時代の奉行所(法廷)がおかれた場所のことをいうらしい。
また原作ではミスリードを意味する燻製のニシンの数え歌になぞらえ医者が殺され、暗に彼が共犯者であることのヒントとなっているが、日本では馴染みの無い単語のため、単純な「波」「釣り好き」にかけた歌詞に変更されている。
そのほか変更されたのは、終盤ひとり生き残った白峰が発見する兵隊人形の数。
原作では最後に残った彼女は食堂で残り3つになった人形を発見。自ら2つを放り投げ、最後の1個を嬉々として部屋に持ち帰るが、ドラマ版では残り人数に合わせて1つになっていた。
新情報
以下はドラマ版オリジナルの新情報である。
・食堂で厳重なガラスケースの中に保管されていた兵隊の人形。とてもつもなく頑丈で成人男性3人がかりでもケースを持ち上げることが出来ないのに、なぜか殺人が起こるたびに一つずつ減っていたが、ちょっとした電気仕掛けで開ける事が可能だった。
・拳銃は植木に落ちていた。判事の部屋の窓から投げこまれたものだと思われる。
・判事の部屋の暖炉から燃やされた新聞記事の切れ端が発見。日付は1月19日。また、判事の死体が一番腐敗が進んでいる。
・館中からは隠しカメラが65個発見。しかし、目印に茶色いリボンをつけてわざと目立たせている。
犯人の正体は?
犯人は元判事の磐村。
医者の神波に犯人はケンであると吹聴し、ケンを出しぬくために自殺を偽装するのを手伝ってもらっていたのだ。その後彼は神波を殺害。自分が『死者』となったことを利用して、久間部を殺害。自殺しようとしていた白峰にトドメを刺し、最後に本当に拳銃を使って自殺したのだ。
だが遺体発見時、
遺体にはシーツがかぶさっていたが、シーツには拳銃の痕はなし。
ではどうやって自殺したのか?
これは磐村が、
車椅子の頭上に落ちるよう天井に蠟でシーツを貼り付けておき、拳銃と重石を紐でつなぎ、重石を窓の外へ落とし、自殺後拳銃が窓から落ちるように細工をした。(紐は昆布で作っておいたので、落下後に島のネズミが食べてしまった)
そしてその後、薪で火を焚いておいたことにより蠟は溶け、シーツは自然と死体の真上に落ちる。そして部屋の熱で、判事の死体だけ腐敗が先行したのだ・・・。
幼い頃から正義感の強い善なる性質と、殺人を好む残虐な性質・・・相反する性格を持っていた磐村。以前は残虐な性質は抑えられていたが、年と共に抑えることができなくなった。さらに、判事として罪人を追い詰めることに喜びを感じるようになっていたという。そして末期ガンに侵されていた磐村は、自分が死ぬ前に、自分の手で人を殺したいという願望を叶えることにした。
自分の影役として前科者を雇い、井伊弁吾という名を与え全ての準備を整えた。用済みとなった後は彼は殺し自宅の庭に埋めた・・・
全ての罪の告白を、謎を解いたものにだけ見れるビデオメッセージに託した磐村。メッセージを受け取った相国寺は、犯罪は芸術じゃないと呟き、島を後にした・・・。
感想
ギバちゃんがオーバーキルされて爆笑。
原作と違って4発も打ち込むとか白峰さんマジ鬼畜。
ボトルメッセージによって事件が明らかになる・・・という原作の趣があるラストが採用されなかったのは仕方ないものの、犯人が親切にヒントを残しまくってくれるというのがちょっと・・・全部犯人に誘導されるという終盤の展開と謎の昆布推しには賛否がありそうな感じ。
ただ、渡瀬さんが末期ガンで余命わずかという役柄を演じ、人生最期の告白をラスト数分間に渡って行うという展開に、何か運命めいたものを感じずにはいられなかった。独白部分は本当に喋るのが辛そうなのに鬼気迫っていて・・・演技ではない何かを感じざるを得なかったなぁ・・・。
たくさんのミステリードラマで名探偵や名刑事を演じてきた方の最後の役が、ミステリーの金字塔として歴史に残る作品の犯人の役。ご本人が希望されていたというエピソードが、胸に沁みます・・・。
最後に!
後半の謎解きパートは大分改変(?)されていて、ハイテク機器を駆使したものになってましたね。ただ、原作ではここまで犯人が直接誘導していたりはしないのでちょっとびっくりでした。まぁ本当に迷宮入りにさせるわけにはいかないので仕方ないですが。原作ではここまで自己顕示欲強くなかったぜ判事・・・。
白峰の自殺がドラマだと少々突飛に思えるかもしれませんが、原作では登場人物一人ひとりの心情が深く描かれているので、子供を殺した挙句恋人に捨てられたことで彼女がかなり病んでいることがわかります。ドラマが気に入ったという人は、ぜひ原作も読んで頂きたいですね!
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