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世にも奇妙な物語 2016秋の特別編 ネタバレ感想~りんな登場!けど本編よりブログの方が怖かったぞ!?

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世にも奇妙な物語 秋の特別編感想!
オチを含めたネタバレありなので、未視聴の方はご注意ください!

結論:奇妙とはなんだったのか。

目次

シンクロニシティ

偶然再会した友人。
だが、驚くほど共通のことばかり起こる。
これは、シンクロニシティ《意味のある偶然》なのか?

主演:黒木メイサ

あらすじ

時計が壊れてしまったタイミングで、彼氏から時計をプレゼントされた栄子(黒木メイサ)。
「こんなことってあるんだね」と笑いながら、サイズを直しに入った時計店で、偶然高校時代の友人の朱美と再会。なんと朱美も、彼氏から時計をプレゼントされてここに来たのだという。さらに、彼氏の苗字も同じ、彼氏と付き合った日まで同じ・・・と、二人には驚くほど共通点が多かった。

「こんなことってあるんだね」と話す二人に、バーのマスターが、これらは「シンクロニシティ(synchronicity)」・・・意味のある偶然と言われる現象なのではないかという。

今日彼女たちが出会ったことも何か意味があるのかもしれない、というマスターに、今日が8月7日・・・高校時代、部活の合宿中にイジメられていた友人・えりなが自殺した日であることに気付く。

そして帰り道。偶然高校時代の教師と出会った二人は一緒にタクシーに乗るが、そこで、その教師が自殺したえりなと恋人同士であったことを知る。二人を殺したいほど憎んでいたという教師はナイフを取り出すものの、実はえりなはイジメを苦にして自殺したわけではなく、教師の子供を妊娠していたことで悩んでのことだった、自分は真実を伝えたかっただけだった・・・という。

ラストのオチ

帰りのタクシーの中で安堵する二人に、運転手は「いやぁ、こんな偶然ってあるんですねぇ~」と身の上話を語りだす。

自分は昔、自然が多い田舎に住んでいたという。
そこで自分の娘は、山道で誰かが掘った落とし穴に落下し、死んでしまったのだと・・・。

実はそれは、先輩から命じられて栄子たちが掘った落とし穴だった。

「私は今日、自殺するつもりだったんですよ。いやぁ、こんなことってあるんですねぇ・・・」

ただの因果応報じゃね?

シンクロニシティっていうよりは「因果応報」に近いような。っつーか最初に「彼氏の苗字が同じ」とかいってたけど、それ、ただ二股かけられてるだけなんじゃ・・・

シンクロニシティって、「同じ町で同じ日に同じ名前の犯人と犠牲者の事件が起きる」というような、何の因果もないのに意味があるような、類似性をもった事象が起きるみたいな意味だけど、バー以降の出来事(教師やタクシー運転手との遭遇)の、「悪い偶然が重なる」というのとは、ちょっと意味が違うような気がする。
メイサさんの絶叫も物足りなかったなぁ。

貼られる!

人にレッテルを貼りまくっていた男・椎名毅(たける)。
だがある日。人から貼られたレッテルが見えるようになってしまい・・・

主演:成宮寛貴

あらすじ

他人が自分に貼ったレッテルが目に見えるようになってしまった毅。今までの態度が災いし、表面上では自分を慕っていた部下たちが「クソエリート」「無能な上司」など毒づいていたことを知ってしまう。

貼られたレッテルを気にしすぎて周囲の人間につい愛想よくしてしまったりと、レッテル振り回される日々を送る毅。だが失敗を庇おうとした部下に「単細胞」とレッテルを貼られてしまい、人間不信に陥った挙句会社を辞めてしまう。

ラストのオチ

「負け犬」「憐れな男」
・・・体中、悪意に満ちたレッテルだらけになってしまった毅。

だがある日、取引先だった半田社長の娘と出会う。
以前半田社長から融資を頼みこまれた毅は、レッテルを気にし、つい彼女の父親を助けてしまったのだ。

すでに半田社長は亡くなっていたが、娘から「父はあなたのことを恩人だと言っていました」と告げられる。すると、「あなたに会えてよかった」・・・という半田社長のレッテルが目の前に現れ、直後、体中に張り付いていたレッテルは消え去っていった・・・。

その後、社長の娘と結婚した毅。
娘からオモチャを買ってとねだられ、やんわりと断ると、背中に何かが貼られた感覚が・・・!?

いい話枠は最後でしょ!?

世にも奇妙には「いい話」は最後にやるという伝統があってだな・・・。

なんでも買ってあげるvといった途端「パパ大好き!!」に変化するレッテル。・・・都合のよい話だけど、ほっこりするラスト。2話目でこういうのがくるとはマジで思わんかった・・・。※「逆にイイ話と見せかけて、今度は家族の目を気にするようになるという怖い話なんじゃない?」というご指摘アリ。だとすればなんてブラックなラストなんだ・・・

捨て魔の女

断捨離・・・
それは、家にあるいらないモノを捨てることで、モノへの執着も捨てること。
これは『捨てること』に執着しすぎた、とある女性のお話。

主演:深田恭子

あらすじ

「何かを得たければ、何かを捨てなければならないのです」

とあるロケの帰り、謎のお坊さんからそう告げられた女子アナ・栞。その言葉どおり、何かを捨てるたびに幸運が舞い込むようになる。家の中にある余計なものをどんどん捨て、それと比例して人気を得ていくが、大きな仕事が欲しいがために彼氏から貰ったプレゼントまで捨ててしまう。

そして栞の断捨離はどんどんエスカレート。自分の彼氏、大事な家族、そしてライバルであった佐竹アナまで突き落として"捨てて"しまう・・・!!

ラストのオチ

何もかも順調かと思われたが、看板のニュース番組で誤報を流してしまい、視聴率はガタ落ち。

「数字が欲しい・・・」
「何か捨てなきゃ・・・何か捨てなきゃ・・・」

そして栞は、
何もない真っ白な部屋から、自分を捨てた。

──スマホで撮影された飛び降り映像は、過去最高の視聴率を記録したという。

深キョンは可愛かったけど・・・

「友達登録」「死後婚」「採用試験」に続き、深キョン主演の「世にも奇妙な4作目」!地味にすげぇ!
いま流行りのミニマリスト?を皮肉ったお話。・・・なんだろうけども、あらすじを見ただけでオチが読めてしまうのが残念。どうにもここまで追い込まれるまでの流れがあっさりしすぎていて、盛り上がりにかける気がした。ライバルのアナは"自分のモノ"じゃないのに、捨てる(殺す)のが有効なの??それともうまくいった、いかないは単なる主人公の思い込みっつーことなのか??
深キョンは最高に可愛いだけに、もうちょいストーリーは練って欲しかったところ。

車中の出来事

夜行列車。
二人の刑事と、一人の容疑者。
だが・・・「アンタ、本当に刑事なのか?」

主演:北村一輝

あらすじ

麻薬密売組織と警察の抗争で生き残り、一億円もの金とヤクを持ち逃げた指名手配犯・俣野に間違われた若い男(古川雄輝)。

俣野を連行している刑事だという男(杉本哲太)。

そしてキザで怪しい、自称警察の白スーツの男(北村一輝)。

互いに相手を「本当に刑事なのか?」と疑問を投げかける2人。
なぜなら、一億円のありかを知る俣野をとらえに、麻薬密売組織のリーダー、通称"カワウソ"と呼ばれる人間が現れるからだ。

カワウソには、体のどこかに「カワウソ」の刺青がある。
そして白スーツの男の手首には、怪しい包帯が・・・

一体、誰がカワウソなのか!?

ラストのオチ

二重三重の騙しあいのすえ、実は若い男はたまたま俣野に似ているというだけの刑事の男で、俣野と一緒にいた男は本物のデカだったことが判明。彼らは俣野をエサにしてカワウソをおびき出すため、わざと一緒に行動していたのだった。

捕まる白スーツ。
だがその手首には・・・本当にただのキズしかない。
彼は暴力団の人間だが、カワウソではなかった。

驚愕する刑事。
そして二人を、突然の睡魔が襲う。どうやらお茶に一服盛られたいたらしい。

「長い旅のお供に、お茶はいかがですか~?」

そう声をかけてきた女性販売員の足元には、カワウソの刺青が・・・。

KAWAUSO!

う~ん、・・・バンにあったように、全員がウソをついているという「藪の中」的な話だったんだろうし、昔からこの手のノリはあるものの・・・「これ奇妙か?」という疑問もある。「夜汽車の男」のように、演出や話の流れのテンポが秀逸であれば非常に面白いのだが、「登場人物の中にカワウソがいる」というストーリー自体には引っ掛けもなく、最初から怪しさを匂わせていた分、カワウソの正体に驚きもあまりないため、ラストのオチの「正体が明らかになって終わり!」というのは味気なく感じられた。

ずっとトモダチ

人工知能アカウント・りんなとラインをしていた女子生徒が自殺する。そこから、りんなの様子が徐々におかしくなり・・・。

主演:りんな(女子高生AI)

ストーリー

自殺した女子高生のトモダチだった人間が、次々に死んでいく・・・という至極単純なショート・ショート。最後のオチがスマホから腕が伸びてきて・・・って、立体化までするとかりんなスゲーな!

これは自殺した女の子が、友人たちと「ずっとトモダチでいたかった」と願って死んだから、りんなが「アンタたちあの子とズっ友でしょ?なら死なないと!」みたいなノリで殺していたっつー話なんだろうか?

ホラー要素はあるが、短い分あまり印象には残らなかった。
ぶっちゃけブログの演出の方が怖かった気が・・・。

メインタイトル (ガラモン・ソング)

メインタイトル (ガラモン・ソング)

  • 蓜島 邦明
  • サウンドトラック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

最後に

前作は演出的にも面白い作品が多かったですが・・・全体を通して「キャストは素晴らしいのに、ストーリーや演出は物足りない」というものが多かった印象。「貼られる!」のようないい話的なノリは好きですが、深キョンの話はオチが読めちゃうし、その他のも、不思議さや怖さを楽しめるものが少なかったような気が・・・。ガチホラーはもうやらないんだろうか?

笑える話も前作の「クイズのおっさん」ぐらいテンポがよくて最後のオチもそうきたかー!みたいなのがあれば面白いんですけど・・・一番笑えたのはBGMの「KAWAUSO!」だった気もする。

やっぱり前みたいに、ガッツリ後味悪~いのが観たいなぁ・・・。

↓前作の世にも奇妙は?