テンション ★★★★★
コメディ ★★★★
結論:個人的夏映画といえばこれ!
2008年 日本
脚本:福田雄一
時は1979年、夏。
栃木のとある田舎町を舞台に、イタズラ好きの高校生たちによる、熱き青春の戦いが幕を開ける!
目次
ママチャリとゆかいな仲間たち
※原作ではなく映画版の人物設定です。
■ママチャリ(演:市原隼人)
主人公。
イタズラに関しては天才的なひらめきを持つ。
■駐在さん(演:佐々木蔵之介)
この夏栃木にやってきた駐在さん。
身長183センチ。苗字は「中嶋」。
ママチャリたちのイタズラのターゲットにされ、毎回熱いバトルを繰り広げることとなる。
■加奈子(演:麻生久美子)
新しくできた喫茶店で働くウェイトレス。その美貌で一躍ママチャリたちのマドンナとなる。が、実は駐在さんの奥様で、元レディースの過去を持つ。
映画版では駐在は彼女を族抜けさせるために制裁を受けたことがきっかけで、田舎に左還されてしまったらしい。
■美奈子(演:豊田エリー)
加奈子の妹。
東京の大学で星の研究をしており、夏のあいだ姉がいる栃木にやってきた。
■西条(演:石田卓也)
リーゼント頭をしたママチャリの仲間。
中学の頃からケンカが強く、地元の高校には通えずママチャリたちの高校にやってきた流れ者。だが、雨で立ち往生していたミカをおぶって病院に連れていくなど子供には優しい一面も。
物語後半、テニス部女子のスカートを覗こうとして事故り、入院。そこでミカの病気の話を聞き、彼女が花火を見れば手術を受けると約束したことから、ミカを勇気付けるため、花火を盗むようママチャリたちに頼み込む。
■グレート井上 (演:賀来賢人)
爽やか風イケメン。
映画版では医者の息子。
マジメな性格だが、ママチャリたちのイタズラにはしっかり付き合う年相応な少年。美奈子に一目惚れし、作中では一緒に天体観測をするなどいいムードに。ラストで東京へ帰る美奈子を見送る際は、ほっぺにチューを貰った。
花火盗人作戦では、花火を打ち上げる直前に駐在に捕まりそうになったところを、辻村と共に助けに来てくれた。
■孝昭 (演: 加治将樹)
西条と並び喧嘩っぱやい不良。
実は大家族。映画ではチラリとしか登場しないが、孝昭の父はガッツ石松さんが演じている。
花火盗人作戦では、ママチャリたちとは当初の時間には合流しないものの、駐在さんに追い詰められた仲間を助ける為にわざと喧嘩騒ぎを起こし、体を張って窮地を救った。
■千葉くん (演:脇知弘)
肉屋の息子で巨漢だが、この設定は映画オリジナル。
花火盗人計画ではスタッフに変装し導線と火薬を盗み出した。
■ジェミー (演:冨浦智嗣)
中性的な容姿をした後輩。
そのためか花火盗人計画では女装を担当した。
■辻村(演:小柳友)
映画版オリジナルキャラクター。
髪型が微妙におかしいダブり2回目の先輩。会話がうまくない。
■ミカちゃん(演:成嶋こと里)
ママチャリや西条の友達。
小学校2年生。
元気そうに見えるが実は心臓に持病がある。手術すれば治るが、本人は手術を恐れて承諾していない。(ちなみにこの設定は映画版オリジナルのもので、原作では実際に病気なのは彼女ではなく彼女の弟である)
打ち上げ花火にやたら拘るが、それは天国にいる父親にも見えるように、という思いから。(父親は去年の花火大会の日に交通事故で亡くなっており、一緒に見れなかったため)
その他の登場人物
■寺島先生(演:森崎博之)
ママチャリたちの担任。
ただの森崎さん。なぜこうもリーダーは先生役が似合うのか・・・。
■ママチャリの母 (演:石野真子)
街で唯一のコンビニエンスストア「コンビニエンスさん」で働いている。
たまねぎ落っことしたことに気付かなかったり、ソフトクリームが冒涜的になったりする、ちょっと(かなり)不器用でドジっ子なお母さん。
■和美ちゃん(演:倉科カナ )
ママチャリに恋する少女。
巨乳。
花火大会の日にいきなり「ブラジャー貸してくれないかな!?」とメチャクチャなお願いをされるが、何も聞かずブラジャーを貸してくれるよい娘。
■親方(演:竹中直人)
安定の竹中さん。
花火師になるまで紆余曲折ありすぎて話が超長いが、ママチャリたちが盗んだ花火を「売った」と言い張ったイキな親方。
700日分の108日間の出来事
ノリだけで生きているような男子高校生たちが仕掛けるイタズラは、スピード違反を取り締まる金属探知機の前でチャリで激走したり、交番にSM雑誌を置きまくったり・・・という可愛い(?)ものから、激烈に臭い雑巾を使った洒落にならないものまで様々!
だが敵もさるもの、SM雑誌のタイトルを朗読させたり、そばを激辛にしたり、車で置き去りにしたり・・・と負けてはいない。前半はそんな駐在さんとママチャリたちの激闘の日々を描きつつ、後半には原作で最も人気のあるエピソードの一つ、『花火盗人』のお話がメイン。
ミカちゃんに花火を見せるために、ママチャリたちが奮闘するこのエピソードでは、最初はガチ犯罪にさすがに日和るものの、一人ずつ仲間たちが集まっていく様子や、仲間との約束をみんなで必死に叶えようとする姿には、お約束と解っていてもジーンときます。
レギュラーから脇役に至るまで、個性豊かすぎる仲間たちが繰り広げる夏の一幕。同じ時期に観ると、あの頃の懐かしさが倍増すること必死です。
主題歌もいいが挿入歌もいい!
爽やかな映像に、FUNKY MONKEY BABYSの歌声はぴったり!主題歌の『旅立ち』もいいですが、花火を打ち上げにチャリを全力で漕ぐシーンでかかる時の挿入歌『ちっぽけな勇気』も、イントロで泣ける名曲!
PVに登場しているのは、千葉くんを演じた脇知弘さん。こちらのPVでもめっちゃ青春してます。
~こんな人にはこの映画はオススメできません~
■原作が好きな人
映画版はストーリーやキャラクターを大幅に改変しており、原作を読んでいた層からの評価は低い。
なので原作が好きな方で声優さんが好きな方には、原作者がストーリーを執筆しているドラマCDがオススメ。こちらは駐在さんをアニメ界の父・藤原啓治さんが演じている。
最後に!
どこまでも続く一本道、真っ青な空、ピーカンな太陽によく映える、市原隼人さんのハジけるような笑顔! 夏になれば見たくなる、監督・福田雄一さんのコメディセンスが至る所で光る作品です。怒りの四つ角マークが直接頭にくっついてたりするようなこの独特のユルさがたまらない人間にとって、本来なら辞めてくれ!といいたい「銀魂」や「斉木楠雄のΨ難」の実写化も、福田監督なら・・・とちょっと期待しちゃったり。ヨシヒコの三期といい、福田監督のファンなら、これから楽しみなドラマや映画が目白押しな年になりそうですね!
↓福田監督、お好きですか?