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怪談新耳袋 第2夜~感想&元ネタ解説!※原作ネタバレあり

怪談新耳袋 第2夜 [レンタル落ち]
"わたしが死んだのは・・・"

ドラマ、怪談新耳袋。今回は第1シリーズのDVD「第2夜」に収録されているストーリーを紹介していきます!※ドラマ版と原作「新耳袋」とのストーリーの変更点など、双方のネタバレあり。

目次

第27話:さとり

主演:内山理名
監督:清水崇

■ストーリー
結婚のため部屋の整理をしていた理香は、幼い頃の自分の日記を見つけ読みふける。だがそのページには・・・

■解説
不思議系 ★★

清水崇監督の、理香(内山理名)を主人公としたシリーズの2作目。史彦との結婚を間近に控えた理香が、日記に「ふみひこはだめ」と書かれたページを見つけるというもの。そしてこの話の続きは「待ち時間」へと続いていく。

■原作解説
第七夜 五十六話「さとり」
理香と史彦の話は、原作のこの話がベースとなっている。原作では後日、フミヒコが多額の借金を抱えていた事が判明する。

第1話:待ち時間

主演:水橋研二
監督:清水崇

■ストーリー
理香に電話をかけてもつながらず、結婚式場で待ちぼうけをくらう史彦だったが・・・

■解説
怖い系 ★★
理香シリーズのラストは史彦が主人公。この話で史彦がとんでもない数の女性と浮気していることが明らかになる(ケータイのアドレス帳が女の名前ばっか)。

因みに、史彦をいざなう少女(幼い頃の理香)を演じている植松夏希ちゃんは、第一夜の「来客」で主人公を演じていた女の子でもある。

■原作解説
第五夜 十八話「待ち時間」
ストーリー自体はほぼ一緒で、歯科クリニックの待ち時間に、階段を上っている途中で女の声で「こっちへおいでったら」と呼びかけられたり、嘲笑されたりする。

ドラマ版のラストの台詞も「こっちへおいでったら」だったが、このセリフが理香のものだと考えると・・・

第22~3話:第三診察室

主演:要潤
監督:吉田秋生

■ストーリー
ある廃病院にやってきたカップル。なかなか進展しない関係に業を煮やした彼氏が彼女に強引に迫るも、彼女は逃げだしてしまう。病院の中を探すと、誰もいない第三診察室で一人、「先生に診察をしてもらう」と服を脱ぎだす彼女の姿があった。気を失ってしまった彼女を連れて逃げ帰るも、その後再び彼女は病院へ行ってしまい・・・

■解説
怖い系 ★★★
珍しく前後編に分かれた作品。廃病院に彼女を連れ込んでイチャコラしようとするサイテー男を"キャナメ"こと要潤さんが、性的な接触を嫌がっていたが、「病院」で診察を受けてから豹変していく彼女を尾野真千子さんが演じている。

尾野さん演じる濡れ場シーンや喘ぎ声に活目せざるを得ない話。詳細は語られていないが、恐らくは過去、彼女には何らかの性的なトラウマがあったのだと思われる。

■原作解説
第五夜 二十八話「第三診察室」
性的な要素はドラマ版のオリジナルだが、展開はほぼ同じである。原作でも同じように廃病院へ忍び込んだ高校生グループの内、一人の男子生徒が「先生」から診察を受け、彼はそれから学校へ来なくなる。そして数年後、再び再会した彼の口から「まだ病院へ通っている」と言われてしまう・・・。

一体、彼は何の診察を受けているのだろうか・・・。

第33話:忘れ物

主演:田畑智子
監督:難波涼

■ストーリー
新居に引っ越してきた恭子。だが毎日深夜1時に謎の女から「かえして・・・」という電話がかかってくる。電話番号を変えてもかかってくる電話にただごとではないと思った恭子は、部屋中を探し、ある物を発見したが──

■解説
怖い系 
田畑さんのモノローグが主体のお話。ラストは短編ホラーらしい終わり方をする。

■原作解説
第五夜 十二話「忘れ物」
原作では主人公は男性。それ以外のストーリーもほぼ同じだが、原作では指輪を見つけた後、遊びに来た友人が部屋から出ていく美人な女性の姿を目撃。その後、部屋から指輪がなくなり電話も来なくなる、というスッキリとしたお話となっている。

第10話:電車

主演:有坂来瞳
監督:三宅隆太

■ストーリー
美里、さやか、椎子・・・三者三様に悩みを抱えるイマドキの女子たち。だがその部屋からは走っていないハズの電車の音が聞こえ・・・

■解説
不思議系 ★★
どこにでもありそうなプチ女子会の内容がリアル。女3人がそろって「姦しい」前半と、走っていない電車の姿を見たあとの、誰もいない部屋の静けさとの対比が良い作品。

■原作解説
第五夜 四十二話「電車」
原作では電車が走っていた場所は実際は霊園で、その現象が起きたのも1回だけだったという。なんともはや不思議な話である。

第6話:一滴の血

主演:清水美那
監督:荒川栄二

■ストーリー
憧れのブティック店の面接へ向かった美沙。だがその店には誰もおらず、何故か面接時間も2時間もオーバーしていて・・・

■解説
不思議系 ★★★
新耳袋の中でも「意味がわからない!!」と言われることが多い作品。決して怖いストーリーではなく、水滴が落ちる音、白黒の映像、最後に頬につたう血だけが赤いという変わった演出で撮られた異色作。

因みに、主人公と入れ違いにお店から出ていく「雨・・・ですよね」といって、雨も降っていないのに傘を差す女性は、「コワい女」であの鋼役を演じた菜葉菜さんである。

■原作解説
第二夜 五十一話「一滴の血」
原作では、とあるブティックに勤めていた男性が帳簿をつけていると、一滴の血がポタリと垂れてきた・・・というお話(次の日帳簿をみると、乾いた血の痕が残っていた)。まもなくしてその店は閉店、次の店もすぐ閉店するなど、いわゆる「曰くつきの物件」系なお話である。

第69話:石つぶて

主演:中原和広
監督:豊島圭介

■ストーリー
魚釣りの最中、同じ顔をした男から「釣れますか?」と声をかけられ、さらに帰り道には石をぶつけられる主人公。これは狐のシワザか!と「おまえら石をぶつけるしか脳がないんか!!」と啖呵をきるが・・・

■解説
ギャグ系 
わかりやすく狐(狸?)に化かされる話。だが投石は案外シャレにならないので、あんなにバコバコ投げつけられたらたまったもんじゃない。

■原作解説
第四夜 三十七話「石つぶて」
主人公はおっさんではなく男子高校生。ストーリーは「後ろを見たら石の小山が出来ていた」ところで終わっている。

第60話:恋人

主演:橘実里
監督:鶴田法男

■ストーリー
恋人の哲哉が仕事を辞めたいと言った時、うつ病にかかっていたことに気づかず、彼に頑張ってと言い続け追い詰めてしまった主人公。半年後、彼が死んだと聞かされる。その夜、目の前に死んだはずの哲哉が現れ・・・

■解説
怖い系 ★★★
このCGが笑えるか怖いかは人による。

■原作解説
第五夜 十四話「友人」
ドラマ版でタイトルが変更された珍しい作品。原作ではこの話は友人同士の話で、ピストン運動の様にがくがくと伸び縮みする首を見て、首吊り自殺したことがわかる。

第77話:百物語の取材

主演:黒谷友香
監督:中山市朗

■ストーリー
百物語の取材に訪れたライター。寺に集まった一人が口を開く「わたしはこうしてにました」──

■解説
怖い系 
死者たちが「自分がどうやって死んだか」を語る百物語。ストーリーとしてはあまり怖くないのではないだろうか。

■原作解説
第一夜 九十九話「百物語の取材」
記念すべき1巻のラストを飾るお話。ドラマ版では取材に来たライターも実は死んでいた、というオチになっていうが、原作では話を聞き終えて写真を撮ると、一人墓地に座っていた・・・という狐に化かされたような話になっている(更に言えば取材のキッカケとなった編集長の電話すらなかったことになっている)。

原作ではライターはすぐに寝てしまっていたので中身は聞いていないが、もしかしたら意外に「いや~これで死んじゃってさぁ~」「マジで~オレこうなんだけど~」のような、明るい会話だったりしたのかもしれない。

↓kindle版では1夜~5夜、6夜~10夜までまとめて発売されています!

【合本版】新耳袋 第一夜?五夜 現代百物語<新耳袋> (角川文庫)

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【合本版】新耳袋 第六夜?十夜 現代百物語<新耳袋> (角川文庫)

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【最後に】
エレベーターの続編や第三診察室など、原作とは違う、ドラマ版としてうまく脚色されている作品が多い第二夜でした。個人的にオススメなのはやはり要さんが出演されている第三診察室ですが、「一滴の血」も意味がわからなくともなんか好きだったり。

みなさんが好きな怖い話はありましたか?

↓第2シーズンの解説はこちら!

↓新耳袋 劇場版感想はこちら!