スリル度 ★★★★
お色気シーン ★★★
恐怖度 なかなか。
結論:ヒロイン強すぎだろ!!
1980年 アメリカ
監督:ショーン・S・カニンガム
/主要人物/
■アニー(吹:鵜飼るみ子)
冒頭でクリスタルレイクに行こうとする、若く溌剌とした女性。
誰もがヒロインだと思っていたが、実は・・・
■ネッド(吹:古川登志夫)
お調子者の若者。
しょーもないイタズラやバカなことばっかりする、ホラー映画のお約束ポジション。
■アリス(吹:小山茉美)
キャンプ場再開のため働く女性。
絵を描く事が趣味。
実はこの人がヒロイン。
■ジャック(吹:村山明)
ブロンドのイケメン。マーシーとイチャコラする。
演じているのは若き日のケヴィン・ベーコン。
■マーシー(吹:横沢啓子)
ジャックとイチャコラする。
中盤からずっと下がパンツ。
因みに吹き替えを担当しているのはぴっころちゃんやシータや初代ドラミちゃんでお馴染みの方。
■ブレンダ(吹:高島雅羅)
菜食主義者でネッドのイタズラをとがめるなど真面目な性格をしてると思いきや、脱衣モノポリーをしたりする女性。
寝る前に「助けて!」という子供らしき声を聞いて、豪雨の中外へ出るが・・・。
■ビル(吹:曽我部和行)
キャンプ場の若者メンバーの中では常識人のリーダー格。
後半、電気が消えたため発電機を一人で見にいくが・・・。
■スティーヴ(吹:富山敬)
閉鎖されていたクリスタルレイクキャンプ場を再開するため、皆を集めた人物。
序盤アリスに気のあるそぶりを見せ、その後は街へ出かけるが・・・
実はサスペンスなストーリー!
13日の金曜日・・・記念すべき第一作目は、後のジェイソンシリーズの様な「不死身のバケモノがばったばったと若者を殺していく」ストーリーではなく、正体不明の"人間"が連続殺人を犯していくというストーリー。カメラアングルは必ず犯人の目線となっているので、怯え逃げ惑う被害者は見えても犯人自身は腕や足などしか見えない。(逆に、これが犯人が”人間”であることの何よりの証拠でもある)
殺人シーンのショッキングさも当時としても随一の出来だったのだろうが、案外殺される瞬間を描写しているシーンは少なく後になって死体が出てきたり、殺されるシーンは悲鳴のみだったりと、後のジェイソンシリーズを知っているものからしてみれば「ウソだろ!?」みたいな展開も多い。
だからこそ、一体誰が犯人なのか?という推理要素も加わったサスペンス映画としても(途中までは)観れる作品となっている。
さぁ、一体クリスタルレイクの殺人鬼は誰なのか!?
「自分は神の使い」とか言って主人公たちに再三警告をする怪しいおっちゃん・ラルフ?
それとも序盤に登場しすぐにいなくなる、みんなをキャンプ場に集めた首謀者・スティーブ?
それとも犯人はもっと身近な人物なのか?
殺人鬼の正体!
※ここから本編の重大なネタバレあり!未視聴の方・ネタバレNGの方はご注意!
後半、中盤までずっと出かけていたスティーブが戻ってくる。その時、殺人鬼と思われる人物に若干丁寧な口調で話しかける様子から、犯人はスティーブが知っている人物だということが解る。(と同時に、彼の口ぶりからキャンプ内の人間ではないということもわかる)
序盤に殺される1960年ごろの若いカップルも、思い起こせば殺人鬼に少し丁寧な口調で話していたが・・・?
終盤、ビルとブレンダの死体を発見して半狂乱のアリスの下に、かつてクリスタルレイクで働いていたという、スティーブのことをよく知っていると話すおばさんが突然現れる。
当初は親切に接していたが、自分の息子が湖で溺れ死んだこと、監視員がイチャイチャするのに夢中で息子に気付かなかったことを語りだした途端豹変!!
「おまえたちのせいだ!!」と隠し持っていたナイフで襲い掛かってくる!!
・・・とんでもない逆ギレである。
彼女が「クリスタルレイクで溺れ死んだ男の子」=ジェイソンの母親であり、13日の金曜日・第1作目の犯人である。
息子の死で気が触れてしまったのか、「殺してママ、殺せ!」と息子になりきって喋っていて、それに対し自分で相槌をうって会話するなど、ある意味ジェイソンより怖いサイコママ。
最終対決!!
ついに本性を表したおばちゃん。
だが、相手は男性4名と女性3名を見事に屠った殺人鬼!!か弱きヒロイン・アリスに勝機はあるのか・・・!?
1回戦:おばちゃん(ナイフ)VSアリス(ヒカキボルク)
勝者はアリス!
その辺にあった火かき棒を使っておばちゃんを一撃のうちにノす!
2回戦:おばちゃん(素手)VSアリス(素手)
互いに素手で殴りあうも、おばちゃん相手に股に一撃を食らわせ、更に追撃!アリス、またもおばちゃんをノす!
・・・一人でブレンダの死体をぶん投げ、成人男性の死体を木の上に吊るせる人間がヒロインのビンタに負けるとかそんなバカな。
3回戦:おばちゃん(斧)VSアリス(フライパン)
次こそは!と斧を武器に襲い掛かってくるおばちゃんを、なんとフライパンでノックアウトするヒロイン。大健闘どころの話じゃない。
最終決戦:おばちゃん(斧)VSアリス(オール)
ボート乗り場まで逃げてきたアリス。
だが再び斧を持って襲い掛かってくるおばちゃんに対して、咄嗟にオールで応戦する!互いにマウントをとりながら、もう素手の殴り合いだ!
・・・かつてホラー映画で、ヒロインが殺人鬼と肉弾戦をする映画なんてあっただろうか。
そして最後、ブチ切れたアリスに斧でフルスイングされ首チョンパされるおばちゃん。
こんなの絶対おかしいよ!!
~こんな人にはオススメできません~
■グロはダメ絶対!な人
正直グロ要素は斧を顔面に食らったマーシーとラスト盛大に首ちょんぱされるおばちゃんぐらいなので、続編に比べればまだまだ序の口。が、少しでもグロ表現がダメな人にはオススメしないでおこう。
最後に!
ヒロインが強かったのか、フライパンが最強だったのか。終盤のキャットファイトは色々とツッコミどころが多すぎんよ・・・。そして首チョンパした後のヒロインの嬉しそうな顔がちょっと怖い。
しかし、全てが終わった後も親の仇と言わんばかりに登場したジェイソンの幻が、まさか続編で母親のあとを継ぎ殺人鬼になった挙句、不死身になったり超能力者と戦ったり宇宙に行ったりフレディと夢の競演を果たすことになるとは誰が予想しただろうか。
というか、この展開と終わり方なら結構サイコスリラーに近いものだったのに、何故にそんな明後日なホラーへとシフトしていったのか・・・ヒットとは罪深いものである。
↓冒頭のセリフが有名!
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