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【ドラマ】貴族探偵 ネタバレ感想~1話の事件の犯人と推理まとめ!師匠はもう死んでるの?原作未読には驚愕のラストだったぜ!

貴族探偵 1話

ドラマ「貴族探偵」1話感想!
ネタバレ(あらすじ、犯人の正体やトリック)含みますので、未視聴の方はご注意ください!

※原作は未読の状態で視聴。

結論:仲間由紀恵さん何やってんすか。

1話のあらすじ

女探偵・高徳愛香は、友人の玉村依子のパーティーに誘われ、彼女の家の地下室にある「鬼隠しの井戸」を見せてもらう。だが「投げこまれた死体が消える」という伝説があるその井戸の側には、前日から依子の家に泊まっていた友人の一人・笹部の死体があった。井戸の周囲には無数の足跡。これは井戸の呪いなのか・・・?

だが警察の捜査現場に、突如として場違いな執事が現われる。彼は愛香と警察たちを「わがあるじ」と呼ぶ男の下へ連れていく。場違いなほど豪華絢爛なテントの中から悠然とあらわれたその男は、自らをこう名乗る。『貴族探偵』と・・・。

登場人物

■高徳愛香(演:武井咲)
今作のヒロイン。25歳。
雪見だいふくはちょっとだけ溶けたのがベスト派。全力で同意する。
スマホの音声検索システム「ギリ」が相棒で、いつでも白手袋を持ち歩く謎の女性。殺人現場でも一切動揺しなかったが、それもそのはず、彼女の正体は「探偵」である。

現場の警察官とは良好な関係を持つことをモットーとしているが、1話の時点で既に鼻形を呼び捨てにするなどどっかの山田を彷彿とさせる。推理力は確かだが、ピンチになるとヒトコブラクダのような変顔になってしまう。

■ギリ(声:仲間由紀恵)
機械音声役でまさかのご出演。
生瀬さんと会話シーン(?)があったりと相変わらず共演が多いお2人である。

■師匠(演:井川遥)
愛香の師匠。
本名は喜多見切子。ボルチーニは触感が命らしい。1年前、貴族探偵に推理勝負で負けてから彼とは何らかの因縁があるようだ。

愛香と同居しており、2人で撮った写真が至るところに飾ってあるなど仲は相当いい様子。だが1話ラストでは・・・?

■鼻形雷雨(演:生瀬勝久)
ドラマオリジナルキャラ。
神奈川県警捜査一課の警部。
決してズラでもなければ自画自賛コンビでもない。
元エアピストルの強化選手でオリンピック候補にもなったが、スーパー銭湯でズッコケて肩を負傷。引退後刑事になったものの目立った活躍はなく、推理力はどっかの眠りの小五郎といい勝負。下には偉そうだが権力には激弱な典型的なタイプ。「かしこまりましたかしこ!」

いまだにガラケー派。最新機器や世間の流行に疎いクセにすぐに知ったかぶりをする。というか「官憲」すら知らないなど基本的にものを知らない。ほぼ会話が小ネタとダジャレで構成されているが、公僕=酵母食う=イースト菌は無理がある。

現在も独身で婚活暦20年のベテラン。逆玉を狙い続けているらしい。

作中ポルチーニ・パーティーの略の「ポルパ」に対し、鼻形が「おじいちゃんと子供が・・・」と言うシーンがあるが、これは70年代の左卜全の流行歌「老人と子供のポルカ」のこと。その後いずみが言った「ズビズバー」とは、歌詞に登場する言葉である。ちなみにこの曲は楽しそうなメロディとはうって変わり、歌詞の内容が当時の学生運動をテーマにした非常に重いものであることで有名。

■常見(演:岡山天音)
鼻形の部下。
若造だが明らかに上司を敬っていないゆとりペラペラ野郎。

■和泉(演:田中道子)
鑑識。
美人だが口と態度が悪い。現在はどこぞやの御曹司と付き合っている。

探偵サイド

■山本(演:松重豊)
貴族探偵の執事。
主に現場検証と推理担当。別に孤独にグルメったりしない。探偵のことを「我があるじ」と呼び、いついかなる時もあるじに従う。礼儀を重んじる性格なため、前置きが長いのが玉にキズ。

■田中(演:中山美穂)
コスプレイヤーではなく本物のメイドさん。お茶やお菓子の用意から事件の再現ドラマの犯人役まで何でもこなす。主な役割は整理整頓。つまり事件の要約をまとめる書記担当。几帳面な字で詳細を正確にまとめるが、イラストはド下手である。

■佐藤(演:滝藤賢一)
貴族探偵の運転手兼助手。目つきは怖いが洞察力はズバ抜けて高い。捜査の合間に事件現場を完全に再現した舞台セットを作ったり、逃げようとした犯人を瞬殺するなど一番底が知れない人物。

■貴族探偵(演:相葉雅紀)
犯行現場近くに豪華な簡易サルーンを勝手に建て、いきなり事件の調査を始めた謎の大富豪。電話ひとつで本部長を動かし、現場の調査を許可させた。貴族探偵を名乗っていること以外全てが謎な人物で、ギリの検索でも「その質問にはお答えできません」と出るなど世界の検索システムにすらロックがかけられており、ネット上には情報が一切出てこない。

だが探偵を名乗っているにも関わらず、自分では一切何もしない。可愛い女性に目がなく主人公すらあばんちゅーるに誘うほどの女好き。1話では依子たち女性陣を誘い、フライ・フィッシング(イギリスの貴族の遊びが起源の、格調高いスポーツ)にいくなど自由気ままに行動する。

「推理という雑事は執事に任せておけばいい」というスタンスで調査も何もかも執事たちに任せっきりだが、今回は彼の行動が事件解決の糸口となった。・・・もしかしたら本当は・・・?

1話の容疑者たち

■玉村依子(演:木南晴夏)
玉村グループのご令嬢。29歳。
能天気でズボラな性格。某貧乳の魔法使いとは関係ない。
あいかのことがお気に入りでやたらにほっぺにチューをする。非常に百合百合しい。彼女がパーティーにやってきた主人公を地下へ案内したことで殺人が発覚する。朝の7時ごろに、地下の方からジリジリジリ・・・という謎の音を聞いていた。

実は前日に貴族探偵と会っており、友人たちが寝静まったあと貴族探偵を中にいれ夜中にセッ・・・あばんちゅーるしていたことで、貴族探偵も容疑者の一人となることに・・・。

■笹部恭介(演:ハリー杉山)
1話の被害者。32歳。
プレミアムイーツというIT関連企業の役員。依子邸の地下にある鬼隠しの井戸の側で撲殺死体となって発見される。

事件前日に友人たちとパーティーに参加していたがひとりだけテンションが低く、夜12時には先に寝るといって寝室に戻っていったらしい。

■多田朱美(演:納富有沙
依子の友人。28歳。
笹部と会社を立ち上げたメンバーのひとりで、会社の方針を巡り笹部と揉めていた。
事件当日は千明と同室で、4時近くまで2人で起きていたという。

■横井大志(演:阿部亮平)
依子の友人。31歳。
朱美と同じく会社創立メンバーのひとり。笹部と酔った勢いでケンカとなり、右腕を骨折している。今回のボルパを提案した張本人で、ギクシャクした笹部との仲を修復する目的もあったというが・・・?

■畦野智一郎(演:内田朝陽)
29歳。
現在は千明の恋人で、千明とよりを戻そうとする笹部は面白くない存在だったと思われる。

■妙見千明(演:平山あや)
27歳。
前日の夜に戸締りを確認していた。実は笹部の元カノで、笹部からはしつこく言い寄られて困っていたらしい。 

事件の詳細

死後硬直の具合から、死亡時刻は早朝4時から6時のあいだ。凶器は井戸のフタに使われていた鉄のかんぬき。約90センチで重さは6キロ。被害者は頭を5回も殴られて撲殺。頭蓋骨は完璧に陥没していた。

1話の推理ポイント

・井戸の周りに残された大量の足跡の謎
・事件現場天井に残されたキズ。
・朝4時に起きた停電
・7時ごろに聞こえたジリジリジリ・・・という謎の音

井戸の中に依子のコートのボタンが落ちていたことで鼻形から犯人の疑いをかけられるが、依子の身長の低さから、彼女が凶器を持って振りかぶっても天井には届かずキズはつかないと愛香が反論。容疑者は依子・千明を除く、身長165センチ以上の人間に限定された。

愛香は依子のボタンを盗めるのは、夜8時にパーティーがはじまる前、彼女がシャワーを浴びていた夜7時から8時のあいだに彼女の部屋にいた人物だけであること。そして彼女の部屋に貴族探偵の紋章が入った葉巻が残されていたことから、依子と貴族探偵が前日に逢引していたことをつきとめる。

愛歌はボタンを盗んだのが貴族探偵、殺人そのものは執事たちによるものと推理。たくさんあった足跡は3人分の足跡をごまかすため。ボタンは現場検証中に山本が井戸に落としたもの・・・

そうやって自分たちで完全犯罪を創り上げ、自作自演の推理劇を披露することが貴族探偵の目的だと断定する。しかし今度は、貴族探偵に代わり執事の山本が推理を披露するという。果たして真相は・・・?

犯人の正体~事件の真相

全ての発端は被害者である笹部自身。
実は笹部はとある人物の殺害計画を練っており、殺人の罪を依子に着せるため、依子のボタンを盗み井戸に落としていた。だが殺そうとした相手に反撃を喰らい、逆に殺されてしまう。

ちょうどその時停電が起き、犯人は手探りで壁伝いに地下室を脱出。明るくなってから、井戸に落としたある物を拾いにきたが、その際、足跡が残っていたことに気付く。まっすぐ出口に向かわず壁際を通っていた足跡から、犯行時刻が停電の間と確定されることを防ぐ為、足跡を多数つけたというのが真相だった。

そして7時ごろに依子が聞いた謎の音・・・
これはフライ・フィッシング用の釣り竿のリールを巻く音。屋敷には梯子もロープもなく、困った犯人は物置にあった釣竿を使ったのだ。その証拠に、竿には普段はついていないはずの重しがついていた。

そして犯人の正体は・・・
千明の恋人・畦野智一郎。

前日の写真で彼はメガネをしていたが、今日はしていない。・・・それは彼が井戸にメガネを落とした際、割ってしまったためだった。

正当防衛だったと主張するも、体格的に有利だったにも関わらず、頭蓋骨を陥没させるまで殴っている以上、殺意があったと貴族探偵に看破される。

全ては一人の女を巡る、醜い男の争いだった。

師匠は幽霊・・・?

原作未読を驚愕させた1話ラスト。
序盤では突然の変顔タイムを披露し、女子トークを繰り広げていた師匠。ラストでは愛香と一緒にボルチーニで夕食をとっていたはずだが、彼女が「貴族探偵とはどういう関係だったのか」と質問した途端、師匠の姿が消えた。

さらに、2人でいたはずなの一人分しか用意されていない夕飯。「師匠の仇を討つ」という発言・・・。どうやら師匠は既に故人のようだ。

師匠は1年前に貴族探偵と会っている。彼女の死には、貴族探偵が関わっているのだろうか?

感想:ゴージャスな演出&生瀬さんのネタラッシュ

序盤からスピーディーなカット割にあわせた、テンポのよい台詞回し。ゴージャスな舞台装置など、原作未読でも貴族探偵というトンデモ設定が許される世界観を一瞬で理解できる作りになっていたのがとても良かった。

基本生瀬さんが会話のリズムを引っ張り、脇をベテラン俳優陣がガッチリ固めるというあるある路線だが、主人公の愛香と師匠の関係性やラストの師匠の死の暗示など、初回のひきはばっちりだったように思う。序盤の師匠との会話中にカットが多いのも、やけに揺れるのも、ラストへの伏線だったとは恐れ入った。

靴跡残ってるならそこから照合できるだろ!とか、最後のテロップにもあったようにツッコもうと思えばいくらでもツッコめるストーリーなので、本格的な推理ものではなく、あくまで気楽に楽しむ感じのミステリーだが、ギャグ成分過多となってもチープにならないよう、大分演出でカバーされている感じがした。

個人的には、
愛香にしか見えていない師匠の謎(まさかサイコパスじゃないよね?)や、師匠と貴族探偵の関係、貴族探偵が本当に無能なのか、それとも実は全てを見抜いているのか?といった謎部分に期待大!2話以降も継続して視聴したいと思う。

最後に!

鬼隠しの井戸と聞いてひぐらしが出るか、それとも意味が解ると怖い話が出るかで色々と分かれる(?)。

武井咲さん演じるヒロインが思った以上に好印象で、1話では主人公の貴族探偵よりも脇を固めるベテラン俳優陣の圧倒的キャラの濃さに相葉さんがかすんでいましたが、2話以降貴族探偵がどう活躍するのか(あるいはしないのか?)が非常に楽しみです!

今期ドラマはオムニバス形式なら「貴族探偵」、全編通して謎を解決する系なら「リバース」とミステリーもので気になる作品が多いのが嬉しいですね~。これから毎週、ドキドキしながら視聴しようと想います!

↓次回感想はこちら!