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びーきゅうらいふ!

 ホラー映画やアニメやゲームを好きに語る

【映画】予告犯 感想(ネタバレあり)~生田斗真さんがかっこよすぎてぐうの音も出ない。

映画 映画-その他

映画 「予告犯」 (通常版) [Blu-ray]
──明日の予告を教えてやる──

生田斗真さんのイケメン度 ★★★★
ストーリー ★★
結論:ヒロイン完全に喰われとる。

2015年 日本
監督:中村義洋

※原作はちょっとだけ読んだ。
※感想だけを読みたい方は「目次」から。

目次

あらすじ

動画投稿サイトから犯行を予告する謎の集団「シンブンシ」。
新聞紙で顔を隠した男たちは、社会を騒がせた者たちに次々と制裁と称し罰を与え、次第にカリスマ的な人気を得ていく。そんな彼らを追うサイバー犯罪対策課の班長・吉野 絵里香はリーダー格の男と遭遇しひと時会話を交わすも、取り逃がす。

だが、彼らがネットカフェに必ず残す「ネルソン・カトー・リカルテ」という名前からシンブンシと名乗る4人の男の素性を公安が割り出した。しかし彼らは最後に、自分自身を処刑する、公開自殺を行うと予告する・・・。

予告した事件

001:バイトテロ

居酒屋チェーン店のバイト「いわぶちそうた」が、バイト先のキッチンでゴキブリを揚げているところをSNSに投稿。炎上騒ぎを起こしたことで店は閉店の危機に陥ってしまった。拉致されたあとは、ノビタからゴキブリを揚げたものを無理やり食わされる。

002:SNS炎上

城徳大学の学生・西啓吾が、同じ大学の学生が犯した強姦事件の被害者に対し「ホイホイ連いていく女が悪い」とツイッターに投稿し炎上した事件。

ネット上で素性を特定され、内定が取り消されるなど自業自得な目に遭っていたが、弁護士を名乗る小太りな男(メタボ)から、ネット上の誹謗中傷対策について「話だけでも・・・」との口車に乗せられてホイホイついていってしまい、アナル○イブをツッこまれ、ア──ッ!なところを生配信されてしまった。

003:食品会社放火事件

先月食中毒事件を起こし死傷者も出したが、法の不手際を指摘するなどの逆キレ会見を行った会社「アジサン・フーズ」が放火された事件。制裁者はカンサイ。

元となった事件は、2011年に起きたユッケの集団食中毒事件。焼肉酒家えびすを経営していたフーズ・フォーラスだと思われる。

004:面接実況中継

ネット企業に務める田端正義という男性が、会社の面接を担当しながら、「32歳のおっさんが面接受けにきたww」と実況中継と称し中傷していたことでターゲットに。拉致されバットでタコ殴りされていたように見えたが、実際はプラスチック製のバットを使用していたため致命傷には至っていない。

005:設楽木匡志殺害予告事件

ネット利用にID制度を設けて匿名掲示板を潰すと豪語していた議員・設楽木(演:小日向文世)の抹殺を予告した事件。トクホ飲料の宣伝イベントに出ていたところを狙われ、持っていたドリンクから泡が大量に吹き出すというアクシデントに見舞われたが、実際はカンサイたちの手によって、前もって配られていた飲料がラムネ入りのものとすりかえられていただけだった。

「抹殺予告」とは、設楽木議員の部下たちがネット上で自演行為を繰り返し、議員の賛同意見を水増しするなどの印象操作を行っていた事がバラされる、という社会的抹殺という意味。騒動後は設楽木は議員を辞職している。

006:最後の予告

シンブンシと名乗ってテロ活動をしている4人組を制裁するといって、公開自殺を生中継すると予告した。カンサイが持っていた青酸カリが入ったカプセルを全員で飲んだが、本当の青酸カリを飲んだのはリーダーであるゲイツのみで、他の3人は睡眠薬を飲んで寝ているだけだった。

その後、メタボの誕生日パーティーの前半のみを故意に映した映像により、ゲイツ以外の3人はゲイツに脅迫されていたことになる。

登場人物

※映画版の人物設定です。

■ヒョロ(演:福山康平)
本名はネルソン・カトー・リカルテ。
明るく屈託の無い15歳の少年。母親が父親が日本人であることを言い残して死去し、父を探すために日本にやってきた。ゲイツにはよく勉強を教えてもらうなど仲間たちと交流を深めていたが、実は来日費用に腎臓を売ってしまっており、日々続く過酷な肉体労働も重なって腎臓病となり、病院へ行かせてもらうこともなく亡くなる。

彼の死と、彼が以前ネットカフェで働いていた時に拾ったOTPトークンが、シンブンシ結成の引き金となる。将来の夢は「父ちゃんに会って、父ちゃんと呼びたい」と語っていたが・・・

■石田(演:仲野茂)
ゲイツたちを雇っていた現場監督。作業中倒れた人間は助けるなと指示したりと非情な人間で、ヒョロが死亡した時もスコップを投げつけ、さっさと埋めるように命令した。メタボに殴りつけられたのをキッカケに、全員から殴られて死亡。遺体は宿舎ごと焼かれた。

■加藤(演:本田博太郎)
ヒョロの父親。
自称代議士だった男で、ヒョロの母親の妊娠発覚と同時に姿を消した。静岡で印刷工場を営んでおり、公安からは過激派組織の機関紙を印刷していたことから、シンブンシのバックの存在と思われていたが、実際は機関紙は経営難のため1度しか印刷したことがなく、携帯もPCもない状態で、経営立て直したのため一人工場にひきこもっており、事件のことも全く知らなかった。

■吉野 絵里香 (演:戸田恵梨香)
サイバー犯罪対策課の班長。
東京大学法学部卒のエリートだが、実は幼少時は給食費も払えないほどに貧乏で、イジメられていた過去を持つ。
当初は自分たちの境遇を社会に責任転嫁するシンブンシたちに憤慨していたが、捜査していくうちに彼らの生き様を理解していく。

最終的にはヒョロの骨を父親の元に返すようゲイツから託され、その意志を受け継ぐことを決める。

「シンブンシ」のメンバー

ゲイツ(演:生田斗真)

シンブンシのリーダー。
本名は奥田 宏明。31歳。
中学生の時両親が離婚。母親に引き取られるも母親が家に帰らなくなり、給食費の支払いも滞るほど貧窮してしまう。その後本人の努力もあってIT企業の派遣社員として働いていたが、職場で陰湿なイジメに遭い、体調を崩して2年間入院。その空白が原因で再就職もうまくいかず、お金に困った挙句日雇い労働者として違法投棄現場で働くことになり、同室だったヒョロたちと仲良くなる。IT企業に勤めていたという理由でカンサイから「ゲイツ」というあだ名をつけられ、代わりに4人にもそれぞれあだ名をつけた。

ヒョロが死に、形見であるOTPトークンと自身のスキルを駆使し、ネット上に犯罪予告動画をばらまいていく「シンブンシ」のリーダーとなったが、本当の目的は、ヒョロの「父親に会いたい」という夢を叶えること。ネットを中心にテロ行為レベルの騒ぎを起こし、ヒョロの本名を残すことで警察に身元調査をしてもらって、父親を発見することが目的だった。

夢はなんだと聞かれた時には「友達が欲しい」と答えていた。
そのためか、自殺前にこっそりと仲間たちを脅迫しているような映像を残し、仲間たちの青酸カリをすりかえ、「自分が石田を殺害。犯行を見られた3人を脅迫し、犯罪行為の片棒を担がせた」ことにして、全ての罪を背負い彼のみ自殺した。

カンサイ(演:鈴木亮平)

本名は葛西 智彦。
あだ名の由来は関西弁をしゃべるから。夢は「でっかいことをやる」。
元バンドマンで、自殺願望があったファンの女の子から青酸カリが20g入ったペンダントを貰っており、それが事件の最後に使用されることとなった。

ノビタ (演:濱田岳)

本名は木村 浩一。
眼鏡の気弱そうな男性で吃音癖があり、父親が腎臓病で亡くなるまでひきこもっていた。

女性と会話したことがなく、「彼女が欲しい」という夢があり、行きつけのラーメン屋の店員の女性と仲良くなった時は、自分たちの行為を止めて貰おうと警察に電話したり、自殺する直前も彼女を思い最後まで躊躇していた。

メタボ (演:荒川良々)

本名は寺原 慎一。
あだ名の通りメタボリックな男性で、現場監督の石田に怒鳴られても「は~い了解で~す」と表面上は従順な態度を取っていたが、ヒョロの死亡時に非情な態度をとった石田に真っ先にキレた。

設楽木議員の後援会に潜入しており、人を雇ってネット上で印象操作をしていたことを暴いたりと活躍する。

夢は「回ってない寿司を腹いっぱい食べること」。終盤にゲイツが残した脅迫用のビデオのその後では、彼の誕生日会としてスーパーで買ってきた回ってないお寿司をみんなで食べるシーンがある。

ヒロインの存在意義とは

生田斗真さんのイケメン度と存在感で持っているような映画。
原作とは違い、シンブンシが「テロリスト」というより「単なるお仕置きグループ」に近い雰囲気なため、犯人側にばっか感情移入してしまい、戸田さん演じるヒロインにはまるで共感できないというね・・・。

戸田さんの芝居にそれほど問題があるわけではないが、とにかくヒロインのセリフがペラペラでまるで響いてこない。「自分の境遇を社会のせいにするなんてヘドがでる」と言っているが、ゲイツが会社で受けた理不尽な行為はゲイツのせいじゃないだろう。「頑張ればいい」なんて誰もが頑張れば何とかなる世の中なら誰も苦労しない。それこそ劇中のセリフにもあったように「頑張れるだけ幸せだったんですよ」だろう。

ラストの「世界には生きる価値があるのよ」という台詞も、唐突すぎて一体どこから湧いてきたのか謎。・・・とはいえ、犯罪者側に重点を置いたストーリーとなっているので、あくまでヒロインには対立構造的な役割しかハナから与えられていないのかもしれないが。

最後に!

凄い悪い映画ではないけれど、戸田さんと生田さんの追いかけっこシーンがムダに長かったり、ヒロインの捜査パートよりも犯人パートが見所の8割ぐらい担っている気がする。全体的に美談に仕立てられていて、この内容なら原作を知らない人の方が楽しめるんじゃなかろうか?

あと個人的にストーリーにイマイチのめり込めなかったのは、社会や仕組みが悪いというより、石田やゲイツがいた会社の社長や社員とか、どう考えても諸悪の根源は個人じゃねぇかという思いが拭えないからだろう。どんなに社会の仕組みがしっかりしてたって、社長の立場や権利を悪用されたら意味なくね??多分こんな風に思っちゃったから、最後のセリフで「世界には~」みたいな言葉が突然出てきたのに違和感だったんだろうけど。

「人は誰かの役に立つと思ったら動く」というセリフも、殆どの人間は動かないから問題ばっか起こってるんじゃないかと思うんだが・・・この辺りは、どうにもよくわからん映画でした。

↓こっちはマジキチ!