アニメ「昭和元禄落語心中」2期 8話感想!
本編ネタバレありなので未視聴の方はご注意ください!!
結論:与太郎無双な気がしなくもない。
復帰した萬月
落語に復帰した萬月。
江戸落語とは違い、机(見台)やその前に置く「膝隠し」と呼ばれるついたて、小拍子と呼ばれる拍子木などアイテムが多い上方落語。でも、小さい頃よくアニメでこういう人が前口上をやるのを見たような気がする。左手でべんべんって台を叩きながら、右手で扇子をもって喋る演出があったような・・・?
10年ぶりに落語の世界に帰って来た萬月を見て嬉しそうな与太郎。だが一方で・・・
死の影がちらつく八雲
目覚めた後も自宅でずっと療養している八雲。引退の噂は周囲に大きな影響を及ぼしはじめていた。樋口は書籍や戦前の写真を掻き集め、八雲の芸を後世に遺そうとしている。
助六の写真を懐かしそうに眺める八雲。樋口の言葉にも即断ることをせず、「考えさせて欲しい」と返していたが・・・
外にいる八雲を発見した与太郎と小夏。
散歩していただけ、というが、どうみても身投げしようとしていたとしか思えない。償うまで自殺なんかさせないと激怒する小夏。だがその口から漏れた言葉は・・・
父ちゃんや母ちゃんみたいに、
ならないで・・・
それが偽らざる本音。
八雲に抱きつき、泣きはじめる小夏・・・
小夏を抱きとめながら、
自分の意思で死ぬ事ができない運命を呪う八雲。
いまの師匠の落語が聞きたい、もっと落語を楽しんで欲しいと告げる与太郎に、「おまえみたいな噺家に何が解る」と言い放つ。でもガキんちょや若造とは言わず『噺家』と呼んだのは、与太郎のことを一人前と認めているということかも。
体が朽ちていく怖さも、何も知らない・・・。
だが師匠の怒りをさらりと受け止める与太郎。したくなかったら、落語なんてもんはしなくていい。やりたくなったらやればいい。
それまではいつでも、
八つ当たりしてくだせぇ。
それは、
かつて先代の助六が菊に告げた言葉でもあった。
懐かしい顔ぶれ。
変わりゆく時代の流れか・・・。
自分の後を継ぐものがいない現実に元気を失くしていた親分。八雲の落語を聞きたがっていた彼のために、松田さんと与太郎が一計を案じる。
柳しまに八雲を騙して連れて来た2人。
実はそこで、樋口や親分など八雲にとって馴染みな人物ばかりを20人ほど集めた小さな会を開こうとしていた。
「・・・だめ?」
帰ろうとしていた八雲だが、女将に無理やり舞台へ。腹をくくり、まずは与太郎が落語を披露することに。
与太郎の「芝浜」
与太郎がした落語は居残りではなく、なんと『芝浜』!
その声色に、姿に、小夏と八雲はかつての助六の姿を見る。
泣きながら噺を終えた与太郎は、溢れる涙をそのままに、
フィルムで見た時のように、師匠に落語を楽しんで欲しいという。その姿に心が動いたのか、ようやく八雲が噺を始めようとした途端、親分を逮捕しようと、最悪のタイミングで警察がやってくる。女将が庇おうとするが・・・
皆のため、大人しく連行されていく親分。
ひとつの時代が、終わろうとしていた・・・。
最後に!
小夏を抱きしめる八雲の姿になぜか「男」を感じた回。
冒頭では萬月が落語に復帰し、与太郎が落語家としてますます成長していくも、親分や八雲、一つの時代を作っていた者たちに近づく終焉の足音・・・。小夏や与太郎、信之助がいる世界に確かに愛情を感じながらも、死にも確かに惹かれている八雲。小夏を引き離す時の姿が、この世の未練まるごと突き放しているようで切なかったですね。
そして回を増すごとに与太郎の懐の広さが!なんかもう海のようで凄いな!助六とも八雲とも違うこの「あるがままを受け入れる」という強さを持つ彼は、やっぱ作中最強キャラのような気がします。
落語心中も残すところあと数話となりましたが、八雲は再び、落語の世界(現世)に戻ってきてくれるのでしょうか・・・?
↓衝撃の次回感想!