ハラハラ度 ★★★
グロ度 ★★★
女性陣の強度 相変わらずタフすぎ
結論:ワニが女に甘すぎる。
2008年 オーストラリア
監督:アンドリュー・トラウキ
※ストーリーや死亡者のネタバレあり。未視聴の方はご注意!※
目次
ストーリー
オーストラリアに旅行中だった男女3人。
釣りツアーに参加しようとするが一足先に船が出てしまったため、ガイドと共に小型のボートでマングローブの奥地へとやってきた。しかし、それが悪夢のはじまりだった。ボートは巨大クロコダイルに襲われ、横転。全員が河に投げ出され、3人は木の上で立ち往生してしまう・・・!
登場人物
■ジム
3人を連れてきたガイド。
ツアーに遅れてしまった3人のためにボートを出してくれた親切なガイドにみえるが、客に救命胴衣を着せていないなど致命的にズボラな営業をしていた。そのためか即効で脱落する。が、彼が持っていたとあるアイテムが起死回生の一手となった。
■グレース(吹:日野由利加)
アダムの恋人。冒頭で妊娠が発覚する。
あとは解るな?
■リー(吹:弓場沙織)
グレースの妹。パツキン。
写真が趣味でずっとカメラを持っていた。ワニ襲撃時、2人とは違って一人ボートに取り残されてしまうが、アダムの活躍もあり無事木の上に避難した。が、その際足にケガをしてしまう。
■アダム(吹:小山力也)
グレースの恋人。
3人の中で唯一の男性。吹き替えがジャック・バウアーだからかいかにも頼りになりそうな雰囲気を醸し出していたが、リー救出後、このまま木の上で助けを待つ・木の枝を伝って陸路で逃げるというグレースたちと意見が対立。ボートで逃げることを主張し、2人目の犠牲者となる。
■クロコダイル
ホラー映画御用達の、人間を喰らうことに命かけてるワニ。趣味は可愛い子ちゃんのストーキングで性格は非常に粘着質。でも野郎は慈悲なく喰いちぎるくせに、レディは甘噛みで許しちゃう。後半はそれが仇となり、思わぬしっぺ返しを喰らうことになる。
ちなみに撮影に使われたのはモノホンのクロコダイル。そのためか、そんなに画面上に姿を現さない。
あらすじ
ガイドのジムに続き、転覆したボートをひっくり返そうとしたアダムまでがワニの犠牲となり、姉妹は木の上に取り残されてしまった。どこにいるかもわからないワニに怯え一夜を過ごすことになるが、その間ずっと、ワニがアダムを咀嚼する音だけが響いていた・・・。
翌朝。
流されてしまったボートの元にたどり着こうと、マングローブを渡り歩く姉妹。途中、河を渡ろうとするもののクロコダイルに遭遇。グレースが襲われ、太腿に大怪我を負ってしまう。
出血が酷い姉を見て、リーは改めてボートを動かそうとするも、クロコダイルに襲われ、気がつくとエサ置き場に運ばれてしまっていた。
隣にあったガイドの死体から拳銃を取り出し、クロコダイルに応戦するリー。噛み付かれながらも口の中で発砲し、見事にワニを殺す。だが戻った時には既に、姉は帰らぬ人となっていた・・・。
姉の遺体を乗せ、
リーは一人、ボートを漕いでいく・・・。
実話を元にした映画!
これは2003年の12月21日、オーストラリアの湿地帯で川遊びをしていた3人の若者(全員男性)がワニに遭遇し、一人が喰われ、残り2人が豪雨の中、救助が来るまでの22時間を木の上で過ごした・・・というエピソードを元にしている。(映画とは違い、2人はヘリで救助されて無事)
実際この事件では、本当にワニが下で待ち構えていたそうだ。よほど執念深いワニだったらしい・・・。
■参考文献
EATEN ALIVE: Five Killer Croc Attacks – Part One: “22 Hours In Hell” | ShadowReports
見えない恐怖。スリル感はよし!
何がいるのかわからない濁った川、時折聞こえる水音・・・という、低予算ながらも緊張感漂う演出はなかなかのもの。食いちぎられる場面などは直接は見せないため、グロ描写が案外ないのもポイントだろうか。また、本物のワニを使っているだけあって、ぬぅっとワニが川面から顔を出す瞬間の迫力は結構いい。
だが問題は、姉のために妹ちゃんが覚醒してからの展開だろう。ほぼ主人公と化した彼女は、何か吹っ切れたのかやたら攻撃的になり、拳銃(弾は数発分のみ)という状況でクロコダイルにケンカを売る。しかし、二度もデスロール喰らって無事とか耐久度がカンストしてるとしか思えない。たった一発の拳銃で殺られたクロコダイルよりもリーの方が頑丈とかどういうことなの。そして瞬殺された男性陣の立場ェ・・・。
~こんな人にはオススメできません~
■ワニはこんなことしない!な人
止まっているボートに乗り込んでくるなどワニが常識はずれな行動をとるため、「ありえねぇぇ!」としらけちゃう人には向かない。このワニはホラー映画用に特別な訓練を受けてます。きっと。
最後に
アダムがボートをひっくり返しにいっている間、残りの2人はせめて遠くでばっしゃばっしゃ音を立てて誘導するとかしてあげたらよかったんじゃねーの?とか思わなくもない。
現実にありそうでなさそうな「リアル系」シチュエーションホラーですが、女性陣に補正がかかりすぎなのか、それともワニが女性に激甘だったのかどちらなんでしょう・・・。あんまり救いのないラストやキャラがあっさり死ぬストーリーに好き嫌いは分かれるでしょうが、序盤の「ボートが目の前にあるのに逃げ出せない」という絶望的シチュエーションや、緊迫感溢れる演出はいいと思うので、トンデモ系に飽きてきた人には、こういう映画もたまにはいいんじゃないでしょうか?
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