グロ度 ★★
恐怖度 ★
結論:自分で生存フラグをバッキバキに折っていくスタイル。
2016年 日本
監督:山田雅史
※ラストのオチ、死亡者のネタバレあり!
※未プレイ・未視聴の方はご注意ください!※
目次
ストーリー
天神小学校から生還した直美とあゆみ。
しかし死んだ哲志や世以子たちの存在は、現実世界からは消えてしまった・・・。失意のなか、あゆみは姉・ひのえの情報から、サチコの骨を使って時間を遡る禁断の黒魔術の存在を知る。2人はもう一度天神小学校へ戻り、仲間たちを救おうとするが・・・
登場人物(死亡者名鑑)
■サチコ(演:内藤穂之香)
赤ワンピースの最恐幼女。今回も絶好調でぶっしゅぶっしゅ殺しまくる、天神小学校の呪いの元凶。前回と同じ方法で白サチコとなり、直美たちの前で成仏したのだが・・・?
■サチ(演:内藤穂之香)
黒サチコ。お口が縫い縫いされている。
サチコと瓜二つの容姿だが、実は彼女はサチコの双子の姉。お母さんのお腹の中にいる時にサチコに取りこまれており、ずっとサチコの中に存在していたという。サチコが成仏してからは彼女から解き放たれ、妹と同じく殺戮を楽しむ真ボスと化した。
■刻命裕也(演: 青木玄徳)
実写映画初登場キャラ。
前作で出番が削られた腹いせなのかほぼメインキャラとなっており、ゲーム同様前半は頼れる味方の様な存在として、中盤以降は殺人鬼の本性を表し襲い掛かってくる。作中ではゲーム同様に同級生グループたちを皆殺しにし、森繁、哲志、良樹の3人を屠った。顔に硫酸を浴びせられてなお直美たちを追い詰めたが、サチに葬られる。最後の輝きはめっちゃアッサリだった。
■霧崎凍孤(石川恋)
ゲームにも登場した刻命の同級生。ポニテ女子。ゲーム同様に刻命に恋心を抱いていたが、逆打ちに失敗し動揺していた所を黒サチに殺される。
■黒崎健介(水石亜飛夢)
刻命・直美と共に中盤まで生き残る。が、ビデオで刻命が卜部を殺害したことを知り、刻命に殺される。ゲーム同様に刻命と幼馴染設定なのかは不明だが、最後まで刻命を止めようとしていた。
■片山&卜部恵美
片山はゲーム同様既に動けなくなっている状態となっており、生き残るため見捨てようとした刻命を卜部が「人殺し」と罵ったことで、刻命が一線を越える原因となった(これはゲーム版の大川智寛の役回りである)。その後、刻命が彼女を殺害する様子がビデオに映っていたことで、直美に正体がバレることとなる。
■繭&森繁&先生
もはや時報。
出番すらなく即効で死ぬ。
■世以子(演:喜多陽子)
誰もが「今度こそは!」と願ったであろう人物だが、今作では首吊りどころか首チョンパになってしまった。どうあがいても絶望。
■持田由香(演:松浦愛弓)
ロリ担当。
今回もサチコにズブズブ刺されてリタイアとなった。
■持田哲志(演:池田亮介)
■岸沼良樹(演:JUN)
今回も終盤まで生き残るが中盤刻命に襲われ、あゆみたちを助けるために命がけで闘い、一矢報いるも共にリタイアとなった。
■篠原ひのえ(演:石森虹花)
あゆみの姉。
妹のためを思っての行動がことごとく裏目に出てしまい、直美たちが天神小学校に戻るきっかけとなってしまった。原作とは違い序盤でリタイアすることはなく、2人を追って自身も天神小学校へやってくるが、特に活躍することもなくすぐさま刻命に殺されてしまう。
■篠原あゆみ(演:前田希美)
元凶その1。
哲志たちを生き返らせるためにもう一度天神小学校戻ったが、2周目にも関わらず繭も先生も救うことも出来ず事態を悪化させてしまった。が、最後にはサチもろとも飛び降りて直美を救い、漢をみせた。
■中嶋直美(演:生駒里奈)
元凶その2。
中盤、手順通りにサチコを成仏させた後、別の教室にいた刻命たちを「ほっとけない」といって助けにいってしまった。それが致命的な遅れとなり、世以子や哲志たち5人で逆打ちをした時にはサチが蘇ったことで、元の世界に帰れなくなってしまう。
■杉田智和
コープス大好き声優。アニメ版の刻命役でもある。
実は今作のOP(スタッフクレジット画面)のバックに一瞬映る男子生徒(の死体)役として登場している。公開時には「杉田を探せ!」的なノリで出題されていたんだとか。
あらすじ
繭、森繁、先生・・・さらに由香まで失うも、何とかサチコを成仏させたあゆみたちは、世以子、哲志、良樹の5人と、途中で助けた刻命たちのグループともども逆打ちを行う。しかし、何故か元の世界に戻ることは出来ない。そこへ成仏したはずのサチコが現れ、世以子を殺されてしまう。さらに、サチコの体内からもう一人の黒いサチコが生まれてしまう・・・。
逃げる途中、仲間たちとはぐれてしまった刻命と黒崎と共にいた直美だったが、ビデオから刻命が殺人鬼である事が判明し、本性をあらわし黒崎を殺害した刻命に追われることとなる。
一方。
妹を追って天神小学校へやってきたひのえによると、あの黒いサチコは「サチ」と呼ばれるサチコの生まれてこれなかった姉で、彼女が今の天神小学校の主となっていること。帰るためには逆打ちではなく、ひのえがやってきた時空の裂け目を使わなければならないこと・・・。
だが全員で直美を探している最中に刻命と合流。哲志が刻命の様子に気付き、殺人犯であることを見抜いたことで襲われる。哲志と良樹の命がけの攻防により何とか逃げ出す篠原姉妹だったが、結局次元の裂け目は閉じてしまい、現実世界に帰る方法がなくなってしまった。
彼女たちと合流した直美は、ひのえから、天神小学校にはあらゆる禁術を記した「Book of Shadows」があり、そこには死者を生き返らせる方法もあるという。本を探し、死んだ仲間を救うことにした3人だが、ひのえが刻命に殺されてしまう・・・。
ラストのオチは?
謎の声に導かれるまま逃げる2人。
しかし、サチによって刻命は殺害され、さらに直美を守るため、あゆみはサチごと身を放り投げ命を落とす。
たくさんの命を犠牲にして、ようやく「Book of Shadows」を手に入れた直美。そこへ白いサチコが現れ、彼女の頭を優しく撫でる。気付けば直美ひとりが元の世界へと戻っていた。あゆみの存在も消え果てた教室で、残された本に「みんなを生き返らせて」と願う直美。すると、教室の外からは聞き慣れた仲間たちの声が・・・。
──しかしそこへ現れたのは、肉の塊の様なバケモノだった。
何人もの人間が融合してしまったかのようなおぞましい姿から、「ありがとう」「助かったよ」と感謝を述べる哲志や良樹、あゆみの声が聞こえる・・・。
直美の絶叫が響き渡り、物語は最悪の形で幕を閉じた。
刻命メインのストーリー!
今作では哲志たちを救おうとするあゆみたちのパートに加え、前作では端折られた刻命たちのパートが挿入された。ゲームに登場した凍孤、卜部、黒崎も登場。このメンバーはゲームの外見の再現度もかなり高く、ファンには嬉しい登場となった。特に凍孤と卜部の2人は可愛い。
グロはイマイチ!
前作ではかなり力を入れていたグロ描写だが、今回はどこに気を使ったのか殺害描写が大幅に減り、合間合間にウジ虫と死体のカットが特に意味もなく挟まれるという謎演出に。
さらにサチコが哲志や由香をハサミで刺すシーンも、全てハサミのアップ→痛がるキャラのアップの連続で、どうも小さい女の子が直接暴力を振るう描写が何らかの規制に引っかかったような感じが否めない。前回の由香殺害シーンも確かにこんな演出ではあったが、今回はヨシカズが登場せず、刻命の殺害方法も、基本ナイフによる刺殺なので殺し方が殆ど同じというのもあり、後半になるにつれ飽きてしまった。
事態を悪化させただけのラスト
結局、生存者は直美たった一人になり、誰も救われなかった・・・というか事態がより一層最悪になっただけで、もう何しに戻ったんだおまえら!?っというツッコみしか湧かない。というか「わざとやっているのか?」と思うほどに戻れるチャンスを自らふいにしまくってればバッドエンド不可避も已む無し。大体いくら直美を探すためとはいえ、時空の裂け目が塞がるまで「長くて10分!」という状況で、
哲志
「それだけあれば十分だ!」
とかバカなの!?
だだっ広い天神小学校を10分で探索なんか出来るわけねぇだろうが!!
・・・全体的にこんな感じなんで、いくらラストがエグくても自業自得乙!みたいな感想しか出てこなかったりする。ほんともうちょい急ごうぜ!?
最後に
以下の点は原作設定なので仕方ないのだが、
・唐突なサチコの双子設定
・死者を生き返らせる本がなぜか天神小学校にある
という強引な後付展開を許せるか否かで今作の評価は大体決まってくるように思う。
どうしても気になるのが、作中で登場した「サチコの骨」。おそらくゲーム「blood Drive」のエピソードの流用だと思うんですけど、ゲーム版は確かサチの歯だったはず。・・・サチコは埋まりっぱなしだったハズなのに、どうやって手に入れたのひのえ姉ちゃん・・・。
まぁあんま細かいこと気にしてもハゲちゃうんで、刻命くんの豹変っぷりと、あゆみちゃんの発狂顔を楽しみたいファンが見ればいいんじゃないかと思います。
↓前作はこちら!