コメディ度 ★★★★
B級度 ★★★
結論:吹き替えで見ると楽しさ2倍!
2001年 アメリカ
監督:アイヴァン・ライトマン
※ラストのオチ含むネタバレあり。未視聴の方はご注意!
※感想だけを読みたい方は目次から。
目次
ストーリー
北アリゾナ州の砂漠に、ある日突然落下してきた隕石。
これが全ての発端だった・・・。
生物学講師であるアイラは、友人のハリーと共に隕石から採取したサンプルの調査をしていた際、宇宙外生命体と思わしき謎の単細胞生物を発見する。しかしその細胞は、何億年分の進化を一瞬でなし遂げる脅威の生命体だった!
あっという間に虫に魚に翼竜に、さらにはイエティ(?)にまで進化していくエイリアンに街中が大パニック!果たして、人類に打つ手はあるのか・・・!?
登場人物
アイラ・ケイン(吹:小杉十郎太)
大学で生物学の講師をしている主人公。
謎の隕石を調査しにいったことから事件に巻きこまれる。素晴らしいケツの持ち主。
演じているのはXファイルのモルダー役で有名なデイヴィッド・ドゥカヴニー。ソフト版では吹き替え声優まで揃えるという気合の入れっぷりである。※ただし日テレ版では堀内賢雄さんが担当。
ちなみに「政府は信用できない。僕にはわかる」というモルダーのようなセリフを吐くが、これはアイラが元は陸軍の伝染病研究所に所属していたことから。
軍時代はトップレベルの研究者だったが、開発した新型の予防ワクチンが、胃痙攣・激しい下痢・記憶喪失・顔面麻痺・視力障害・EDなど副作用のオンパレードだったため解雇された。それらの症状は「ケイン熱病」とまで言われており、当時の軍の関係者からは相当に恨まれている。
ハリー(吹:楠大典)
アイラの良き相棒。
アイラと同じ大学で地質学の講師をしており、女子バレー部の顧問も担当。
エイリアンに体内に侵入され、とりだすためにアッ──!なことになったりと、作中で色んな意味でヒドい目に遭う可哀想な人。
2005年の金曜ロードショー(日テレ版)では、べしゃりがオモロい黒人役なら任せとけ!な山寺宏一さんが吹き替えを担当した。
ウェイン・グレイ (吹:鉄野正豊)
消防士を目指している青年。
深夜に人気のない小屋にダッチワイフを連れ込む→小屋に放火→自分でダッチワイフを救助、人工呼吸・・・という斬新すぎる特訓中に、隕石が落下してくるという憂き目に遭う。
その後は消防士試験に見事に落ちるものの、バイト先にエイリアンが現れたことをキッカケにアイラ達と出会い、以降はレギュラーに。そのおバカっぷりをあますことなく披露する。デパートでの彼の勇姿は必見。
「ココーウ!!」
「You are so beautiful~♪」
「ハリーどいてろ。
そいつを撃つ(ジャキッ)」
日テレ版では高木渉さんが吹き替えを担当。
山寺さんとの最強コンビで視聴者の腹筋を全力で壊しにくる。
サブキャラたち
■アリソン・リード(吹:唐沢潤)
ドジっ子すぎるヒロイン。
元々は軍の学者だったが、将軍の無能っぷりに愛想を尽かし、アイラたちの味方となる。最後にはアイラとすっごいコトする。
■ウッドマン将軍(吹:菅生隆之)
エイリアンを退治するのに「焼き尽くせ!」みたいな提案をしちゃった絵に描いたような無能。愛せない方のバカ。
■ルイス知事(吹:玄田哲章)
当初は異常事態に慌てふためき、軍の焼却作戦にも難色を示していたが、エイリアンの襲撃に遭ってからは全てを焼き野原にするのも辞さない覚悟を決めてしまった。どっかの映画では自らゴーストを退治していたというのに・・・。最終的にはアイラたちの功績を認め、ウェインを正式に消防士にしてくれた。
出番はそれほど多くはないが迷言が多いキャラ。
「わたしもエイリアンが見た~い!」
「おったまゲロッパだ!」
■ディーク(吹:中嶋聡彦)
■ダニー(吹:朝倉栄介)
メタボリック兄弟。
アイラの教え子だが、生徒の殆どがAの中、Cマイナスしかもらえなかった。
てっきりおバカ枠かと思いきや、エイリアンの弱点であるセレンがフケ取りシャンプーに入っていることをアイラたちに教え、エイリアン撃退に一役買う。
日テレ版では吹き替えを桜井敏治さん&岩田光央さんのコンビが担当している。
■ナディーン(吹:MAI)
ハリーのクラスの女子生徒。
ミスなんちゃらに有利というだけで単位をもらおうとしていた頭カラッポのビッチ。
特に見せ場があるわけでもなくフェードアウトしていった。
■嫌味な客
ウェインのバイト先のリゾートホテルにいた。
従業員に横柄な態度をとる典型的なおっさんだったが、ギャグ100%のこの映画で唯一死亡が確定した珍しいキャラでもある。
エイリアン
隕石と共にやってきた生命体。
単細胞生物からわずか数時間で多細胞生物になるなど、熱エネルギーを加えることで猛スピードでメガ進化することが可能。だが序盤は酸素で呼吸する事が出来ず窒息するという某ガッカリ映画の宇宙人よりも貧弱なエイリアンだったが、翼竜以降の進化で地球の環境に適応。呼吸可能となる。
ラストには軍のナパーム弾の熱で最終進化し、でっかいデロデロとなった。
だがアメーバ状になったハズなのになぜか肛門だけは残っており、いつぞやのお返しと言わんばかりにハリーにそこから大量の白濁した液体(シャンプー)をアッ──!される。この時ハリーの全身が肛門に呑まれかかるが、つまり浣腸プレイ&アナルフ○ッ・・・
最後は爆発霧散し、マシュマロマンよろしくドロドロの無害な液体がふりそそぐだけという周囲に優しい最期を遂げた。
ラストのオチは?
最後には主人公トリオが、エイリアンを倒したフケ取りシャンプーのCMキャラクターなっている・・・というオチ。
監督のアイヴァン・ライトマン&知事役のダン・エイクロイドでお察しの通り、『ゴーストバスターズ』の幽霊がまんまエイリアンになっただけという今作。最後のエイリアンがフケ取りシャンプーで倒されるっていうのは、ゴーストバスターズのマシュマロマンのデロデロがシェービングクリームだった名残かなんかなんだろうか。
ほぼ下ネタとギャグで構成されており、アクションも謎解き要素も申しわけ程度にしかないが、深く考えずに頭カラッポにして楽しめる系な作品としてはまずまずの出来。
一応死人は出ているのでゴーストバスターズほど全年齢対象ではないが、グロ要素や残酷描写は全く無いので下品なノリがイケれば問題ない。
日本語吹き替え版完全収録はまだですか
アイラをソフト版モルダー役の小杉十郎太さん、ルイス知事をゴーストバスターズのレイモンド役だった玄田哲章さんが担当するというファンサービスに溢れた吹き替えキャストが楽しめるので、この作品は字幕派ガチ勢でなければ吹き替え版がオススメ。
だが!
金曜ロードショー版の山寺さんと高木渉さんのゴールデンコンビも捨てがたいッ!!
惜しむらくは日テレ版の吹き替えがDVDには収録されていないこと。9月28日に午後ローで放送された時もソフト版の吹き替えだったため、堀内賢雄アイラが聴ける可能性は今のところ無さそう。
昨今は様々な日本語吹き替えパターンを収録したDVDも出ていることだし、Xファイル最新作という波に乗り、ここは勢いに任せて是非とも金ローバージョンも収録して頂きたい。
最後に
Xファイルのモルダーを愛していたという、ただそれだけの理由でホイホイされた映画でしたが、公開当時も今もアホみたいに笑って見てましたね。つまり15年経っても頭の中のレベルがそのまんまという・・・。
下ネタ寒っ!な人にはオススメできないけれど、好きな人にはたまらない、愛すべきおバカ映画。モルダー好きじゃなくとも、B級好きであれば一度は観て頂きたい作品です。
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