パニック度 ★★★★
キャラの漢前度 ★★★★
サメ わりとオールスター
結論:わんこが一番の漢。
2012年 アメリカ
監督:デヴィット・R・エリス
ストーリー
豪華な別荘で楽しいバカンスを過ごす、大学生の男女7人。
彼らはまだ知らない。
美しい湖に、招かれざる客がいることを・・・
突如サメに襲われる水着美女!という、ジョーズのオマージュのようなシーンから始まる今作。ジャンピングするサメ、次々と襲われるメンバー。絵に描いたようなサメ映画かと思いきや・・・!?
※犠牲者&生存者&ラストのオチ含むストーリーに関するネタバレあり
※あらすじだけ見たい方は目次から。
目次
登場人物
■ニック(吹:小松史法)
医者志望のガリ勉青年。
でもゲーム好き。サラに惚れている。
序盤は気弱だが終盤に覚醒するタイプの主人公。
■サラ(吹:弓場沙織)
別荘の持ち主で、ニックの憧れの人。
美人なのになぜか恋人を作ろうとせず、いつもペットのわんこ・シャーマンと一緒にいるらしい。
■ゴードン
ニックの友人。ヘビーゲーマー。
下半身に正直な男。ビッチ大好き!
■マリク(吹:林和良)
アメフト部のエース。
ムキムキマッチョな黒人で熱血漢。
「オレ・・・彼女と婚約するんだ・・・」というセリフがいかに死亡フラグであるかを改めて認識させられる。
■マヤ
マリクの彼女。
ホラー映画において、最初から既に出来上がっているカップルの死亡率の高さって異常だよね!
■ベス(吹:下山田綾華)
ゴードン好みのビッチ臭がするマヤの友人。
黒髪と合わせてか、水着も下着も黒。
■ブレイク
マリクの友人。
デッサンの授業でヘアヌードモデルをしている。ケツ筋ぴくぴく。
自分のムスコにすら日焼け止めを塗るような男だが、意外にも友情に篤い漢。
■グレッグ保安官(吹:天田益男)
地元の保安官。湖の監視をしている。
サラとも顔見知りで、夜、焚き火を見て別荘に駆けつけてくれる。
■レッド
粗暴で無礼なエロオヤジ。
やたらサメに詳しい。
■デニス(吹:咲野俊介)
顔にキズがある男。
地元でダイバーをしており、サラとは知り合いらしい。
レッドとつるんでいるが・・・。
登場するサメ
■オオメジロザメ
おめめがちっちゃい。
淡水でも活動できるため、海から湖や河に侵入して人を襲うこともある危険なサメ。
■シュモクザメ
頭の形がT字のニクいやつ。
本来は群れで行動するタイプのサメ。マヤの敵討ちに燃えるマリクと格闘したが、マヤを殺したのは前述のオオメジロサメ。コイツ自身は何もしてないのに冤罪で殺されてしまった可愛そうなサメである。
■ダルマザメ
くりくりのおめめがキモかわいい、全長30~50センチしかない小さいサメ。だがノコギリ状の口で生きたまま獲物の体を削り取るという、かなりエグいサメでもある。
■イタチザメ
上記のような縞模様が特徴の、日本語ではイタチ、英語では「タイガーシャーク」と呼ばれるサメ。好奇心旺盛なのに獰猛というとんでもねー性格をしているため、ホオジロザメより危険視されることも。
劇中で「こいつはなんだって喰っちまう。ナンバープレートだって」というセリフがあるが、これは『ジョーズ』でイタチザメの腹の中からナンバープレートが出てくるシーンのオマージュだと思われる。
■ホオジロザメ
大トリを飾るサメ。お口が怖い。
劇中でビッグ・ガールと呼ばれているので多分メス。
・・・大体登場するのは以上の5種類サメである。
46種類といったな、あれはウソだ。
キャッチコピーや午後ローの煽り文にも散々「46種類ものサメが襲う!」とか書いてあるが、いくらなんでも盛りすぎ!
とはいえ、サメといえば1種類しか出てこないのがデフォのサメ映画で、これだけ色んなサメが出てくる映画はあまりない。そういう意味でも楽しめる映画かもしれない。
あらすじ(犠牲者名鑑)
襲撃
サラの別荘でウォータースポーツを楽しんでいたニックたち。しかし、途中でマリクがボードから落下。片腕を失ってしまう。彼を助けようとしたニックが湖の底から千切れた片腕を拾いにいくと、何故かそこにはサメの姿が・・・!マリクを襲撃したのはオオメジロザメだったのだ!
マヤ
一刻も早くマリクを病院に運ぶため、ボートには限られた人数が乗ることに。運転手のサラと付き添いのニック、そしてどうしても一緒に行くと言ってきかないマリクの彼女・マヤを乗せ、猛スピードで走り出すボート。しかし、マリクの血の匂いを嗅ぎつけ、オオメジロサメが再びボートを襲撃!衝撃でマヤが落ちてしまう。必死で助けようとするニックだったが、マヤはサメの餌食となってしまった。
ボートも壊され、携帯の電波も通じない。
途方にくれる面々。
ゴードン
夜。
昼に絡んできたレッドとデニスのコンビがやってくる。事態を知った彼らは船で電波が届く範囲までいき、そこで救急ヘリを呼んでくれるという。船には友達のマヤを失い、動揺したベスと、彼女に付き添うゴードンが一緒に乗ることに。
しかし、それは大きな間違いだった。
湖にサメを放った張本人であるデニスたちに脅され、撃たれて船から落とされてしまうゴードン。なんとか泳いで逃げ切り、無事に木に登れたものの、まさかのジャンピングしてきたサメに喰われるという結末を迎えてしまう。
ベス
ゴードンが殺され、残されたベスは服を脱ぐように命じられる。ナイフで不意打ちするも一歩及ばず、こままエロ展開か──!?と思いきや、スナッフ動画を撮りたいデニスたちの手により、ダルマザメが入った檻に入れられ、生きたままピラニア映画が如く喰い殺されてしまった。
マリクとブレイク
「死んだマイヤの仇をとる」と片腕にモリ1本でサメに戦いを挑んだマリク。激闘の末シュモクザメを討ち取るも、自身も瀕死に。だがシュモクザメはマヤを襲ったサメではない。人違いならぬサメ違いだった。そしてサメにくくりつけられたカメラを不審に思うニック。
ブレイクは瀕死のマイクを救おうと、危険を承知でサメだらけの湖を水上バイクで渡ろうとする。しかし、自分の血の匂いに惹かれ追いかけてくるサメの姿を見たマリクは、ブレイクを逃がす為、自ら飛び込んでしまう!
犠牲になったマリク。断腸の思いで逃げ切ろうとするブレイクだが、ここにきてホオジロザメが登場。水上バイクに乗っているブレイクに華麗にエアジョーズをかます。後には、運転手を失ったバイクが残るのみとなった・・・。
グレッグ保安官
焚き火を見て別荘にやってきたグレッグ保安官。だが、彼のスープを飲んだニックとわんこのシャーマンが昏倒。サラは携帯電話からデニスの声を聞き、今までの事件が彼らの仕業であることに気付くも、デニスに捕まり、愛犬であるシャーマンも海に突き落とされてしまう!
グレッグに捕まったニックは椅子に縛り付けられ、イタチザメがいる海の中に落とされそうになるも、持っていた唯一の武器:ライターでグレッグを撃退。逆に彼を突き落とす!!
レッドとデニス
半裸となり、完全に覚醒したニックの手によって形成逆転されるデニス。しかしレッドを人質にとるも、自らの手でレッドを殺したデニスは、麻酔銃で撃たれつつも、檻に入れたサラを落としてしまう。サラを助けようとするニックだが、デニスに応戦され、対サメ用のモリも落としてしまう。
しかし、そこへ幸か不幸かサメが現れる!
サメの姿を見て思わず手を離すデニス。しかし、実は隙をついて檻にデニスを結び付けていたサラ。「くたばれ!」と最高にかっこいいファッ○ンポーズをかまし、見事、デニスに今までのツケを払わせることに成功した。
最終決戦!
デニスだけでは満足しなかったのが、サラがいる檻をこじあけようとするサメ。サラ、絶体絶命のピンチ!
そこへ、小さき勇者が現れる!!
なんと、てっきりサメの餌になっていたと思われた愛犬・シャーマンが、落としたモリを拾ってきてくれたのだ!
武器を手に、ビッグガールの頭部を一突きにするニック。シャーマンと二人でサラを引き上げ、二人と一匹は無事、生還した・・・かにみえた。
リア充爆ぜろ
~こんな人にはオススメできません~
■キャラに感情移入しやすい方
被害者の大学生たちは基本いい子なので、犠牲になるのが辛い!という人にはおすすめできない。
■サメとのバトルを期待していた人
悪役はあくまで『人間』。イカレ野郎どもVS主人公というスリラー映画的な面もあるので、サメ映画らしいサメ映画を期待している人には向かないかも。
まとめ!
サブキャラの漢前度を並べるなら、
わんこ>>>>マリク>ブレイク
ってとこでしょうか。
サラを助けるニックを手伝うように、もう片方のサラの手を咥えて持ってくわんこマジ勇者。
キャラがみんな大学生らしくはっちゃけながらも、友達思いの子が多いのがいいですね。あんなケツぴっくんぴっくんさせてる面白キャラがいいヤツだなんて・・・。それだけに襲われるのが可愛そうで仕方ないですが、一人ひとりの死に様にインパクトがあり、見せ場をしっかりと意識した作りになっているのが良かったです。
テンポも終始良く、パニック映画らしいオチも秀逸。近年乱立している、台風に乗ってやってきたり頭が増えたりするトンデモサメ映画とは違い、わりと正統派なサメサメオールスター映画でした!
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