グロ度 ★★★
ヒロインの強度 ★★★★★
ワニの凶暴さ やんちゃが過ぎるぜ
結論:わんこがー!!(泣)
原題:Rogue
2007年 アメリカ
監督:グレッグ・マクリーン
※ストーリーや死亡者のネタバレあり。未視聴の方はご注意!※
/主要人物/
■ピート(吹:高橋広樹)
トラベルライター。
サバイバルの経験も無い一般人なのに、最後は巨大ワニと一騎打ちするハメになってしまった。主人公なのにパッケージのセンター飾ってないってどういうことなの。
■ケイト(吹:小林沙苗)
ツアーのガイド。
遭難信号を確かめにいっただけなのに責められまくって心労がMAX。しかしブラック・ウォーターといい、ワニ映画のヒロインは皆タフ過ぎやしないか?
■ケヴィン
ケイトが飼っているわんこ。めんこい。
今作の功労賞。
■ニール(吹:浪川大輔)
地元っ子。
仕事中のケイトにちょっかいをだしてくるDQNでてっきり死にキャラかと思いきや、意外にも中盤で漢をみせる。結局は喰われるんだが。
■コリン
ニールの連れ。
死にキャラはこっちだった。
■エベレット
DQNにも毅然とした態度で物申す正義感が強い男性で、遭難信号に真っ先に気付いた。特に何も悪いことはしていないのに、運命とは残酷なものである。
■メアリー(吹:片貝薫)
エベレットの奥さん。ヒステリックなメガネ。
中盤にロープを伝って向こう岸にいく際、「一番先に渡らせて」と言っておいて結局は途中で立ち往生してしまい、ムダに犠牲を増やすことに貢献する。
■アレン
家族で旅行中のおっちゃん。
病弱な妻と年若い娘が心配すぎてトチ狂ったのか、メアリーがまだ渡りきっていないのにも関わらず無理やり自分たちもロープを渡ろうとする暴挙にでる。・・・娘だけならともかく、なんで自分まで渡ろうとしたんだろうかコイツは。結果ロープを結んでいた木が根こそぎ倒れてしまい、川を渡らずに向こう岸まで渡る手段が無くなったことで、ニールの頑張りも死もムダになった。
■シェリー(吹:あんどうさくら)
アレンの娘。
怯えて逃げるだけで大して活躍はしない。
■エリザベス
作中ではリズとよばれているアレンの奥さん。病気で薬を処方されている。なんだって余命少ない時にわざわざワニなんぞ見にきたのか。
■サイモン
カメラ小僧。
序盤シェリーに構いはじめた様子をみて誰もが「コイツ死ぬだろ」と思ったに違いない。しかし憎まれ口を叩くものの別段イヤな奴というわけでなく、ケヴィンの窮地を救うなど、意外に協力的だった。
■ラッセル
ヒゲメガネ。
妻に先立たれその遺灰を撒きにツアーに参加。第一犠牲者が出たのは大体コイツのせい。
途中からは反省したのか、死ぬ覚悟を決めたエリザベスを勇気付け、カナヅチの彼女をおぶって泳ぎきるなど活躍する。
■グウェン
一人旅をしているチリチリパーマのおばちゃん。ヘビースモーカー。明るく気さくな人で、ギャーギャーわめく女性キャラの中で唯一冷静だった。
■巨大クロコダイル
放射能の影響で巨大化した!・・・わけではない。縄張りに入ったからというただそれだけの理由で執拗に人を襲い殺す困ったちゃん。「こんだけ食えば普通お腹一杯だろ!?」とか細けぇことはいいんだよ!
ストーリー
小型船クルーズを楽しんでいた観光客たちを、突如現れた巨大クロコダイルが襲う──!という、特に意味の無い暴力が彼らを襲う系のストーリー。いやクロコダイル側からすれば一応は立ち入り禁止になっている場所(縄張り)に入ってきたからとか意味はあるのかもしれないが、それにしたって別にエサがないわけじゃないだろうに人を襲いすぎである。
あらすじ~満潮迫る小島に篭城
観光中、何かに船をひっくり返され慌てて小島に避難したものの、満潮がくればその島は沈んでしまう。焦るラッセルが泳いで向こう岸に渡ろうとするも、常識人のエベレットがなんとか引き止める。しかしみんなが無線に集中した一瞬、水音と共にエベレットの姿が消えてしまう。そして水中には巨大クロコダイルの背中が・・・
結局は無線も通じず狼狽するツアー客たち。しかし、救いとばかりに絶好のタイミングでニールたちのボートがやってくる。喜ぶ面々だったが、あっという間にボートはクロコダイルに襲われ、何とかニールは岸までたどり着いたものの、コリンは二度と浮き上がってくることは無かった・・・。
ロープを繋げて川を渡ろう大作戦☆
夜が更けてきて、小島には水面が近づいてきている。助かる為には向こう岸に渡るしかないが、川にはクロコダイルが待ち受ける・・・絶望的な状況の中、DQNのニールが「オレが川を渡ってロープを括りつけてくる!」と主人公が霞むほどの漢気をみせ、見事、島と向こう岸をロープで繋ぐことに成功!序盤のクソっぷりを払拭する。
しかし、「一番最初に渡らせて」という希望通りにメアリーを先に渡らせたところ、よりにもよって一番手が途中で立ち往生(?)するという最悪の事態に。
全員で急かすも埒があかず、しまいには焦ったアレンが娘を連れて自分たちもロープを渡りだしてしまった。当然ながら3人分の体重を支えきれず、軋みだすロープ。木に登って動向を見守っていたニールがメアリーを手助けしようと地面に降りるが、待ってましたといわんばかりにワニに襲われる。
さらにロープを結び付けていた木も倒れてしまい、メアリー、アレン、シェリーは川の中へ。命からがら結局小島に戻ってくる。
アレンの「すまない・・・許してくれ・・・」の返事は、ワニが代弁してくれる。
「いんや許さない」
囮を使ってその隙に渡ろーぜ☆大作戦
アレンをぱくりと咥えて去っていったワニ。向こう岸へ渡る手段も失くし打ちひしがれる面々だったが、ここで主人公・ピートが「囮を使ってワニを引き寄せ、その間に川を渡る」作戦を考案。しかし、肝心の囮は・・・。
全員の視線がわんこに集中する中、この期に及んで「絶対ダメ!」と拒否するケイト。あわやケヴィンは、このままワニのエサになってしまうのか──!?と思われた矢先、サイモンがニールたちが乗っていたボートから鳥の死骸をゲット。わんこも窮地を脱した。
最後まで囮でワニを釣る役目を言いだしっぺのピート(&わんこ)が担い、作戦決行。ワニが無事引っかかったスキを付き、ケイト以外の全員が川を渡る。しかし、ケイトが渡りきる前にワニが囮をふりきり、彼女に喰らいつく。ケイトはそのままワニと共に黒い川の底へと姿を消した。
「ケヴィンをお願い」
その言葉が死亡フラグになってしまったのか・・・。
巨大ワニVSピート!
哀しみに暮れながらも、残りのメンバーと合流するため歩き続けるピート。しかし、突然ケヴィンが走り去ってしまう。わんこを追いかけた先には洞窟があり、その中にあったのは、なんとニールの死体!この洞窟はあの巨大ワニの巣だったのだ!
さらに奥には、瀕死ながらもまだ息があるケイトの姿が!すぐに連れて帰ろうとするものの、ケヴィンがその身をもって危険が迫っていることを教えてくれた。
最後まで自分の主人をアシストしたケヴィンの犠牲により、ワニと鉢合わせすることだけは避けられたものの、結局は巨大クロコダイルと一騎打ちするハメになったピート。
指を喰われながらもワニの片目を潰すなど善戦。最後は岩を背に、木の棒を槍がわりに待ち構えていたピートに、ワニが自ら突っ込んでいって自滅。どれだけ皮膚は丈夫でも、口の中は弱点だったらしい・・・。
ケイトを抱えたまま上流へいくと、先に逃げたメンバーたちとレスキュー隊の姿が。全員ケガもなく、無事逃げきることができたようだ。ケイトも救助され、この出来事は「観光客が人喰いワニを撃退!」という見出しと共に、地元の伝説となったのだった・・・。
映画のびっくりポイント=意外に死なない!
脇役が大勢いるが喰われるのは実質4人だけ!しかも死に際は殆ど見せないため、案外グロくない(一部死体の描写や喰われる描写がちょっと際どいぐらい)。この手の映画で生存者がこれだけ多いというのも珍しいのではないだろうか。
ワニもきっちり自滅してくれるが、いくら片目が潰され距離感がつかめなかったとはいえ、あんだけデカくて凶暴なのに最後は木の棒でヤられるとか、口の中がこんにゃくレベルだったのか丸太が最強だったのか・・・。
~こんな人にはオススメできません~
■犬好きな人
わんこがもぐもぐされるシーンがあるので、犬が犠牲になるのは嫌という人には向かない。
■ご都合主義がダメな人
ご都合主義の権化のようなワニに、デスロールを喰らっても死なないヒロイン補正やラストの展開・・・これらを笑って許せない人にはおすすめできない。
最後に
原題の「Rogue」とは悪漢、いたずらっ子という意味があるが、このワニはお茶目さんどころの話じゃないので、どちらかといえば「群れから離れた凶暴な~」という(日本語でいえば"はぐれ"狼と訳される)意味に近いのではないだろうか。(いたずらっ子というなら序盤に登場したコーヒーにハエ入れて出した店のおっちゃんも大概だが)
ストーリーは最高にチープだが、「ピラニア3D」の製作総指揮が作っただけあり胸糞感はなく、楽しんでみれる王道パニック映画となっているので、気楽にホラーを見たい方にはおすすめです!
↓この前はクモでした!
↓サメもいいよね!
↓ピラニアもいいんじゃない?
↓いやでもやっぱワニで!