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【映画感想】クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険~ウソだと?思うなら!ちょいとおいで~ぇ~ぇ!※ネタバレあり

映画 クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険 [DVD]
『作戦ターイム!』
『認める』

コメディ度 ★★★★★
終盤のテンポ ★★★★★
悪役のキャラの濃さ 歴代屈指
結論:追いかけっこは名シーン!

1996年 日本
監督:本郷みつる
脚本:原恵一

※ストーリー・ラストのオチのネタバレあり。

/主要人物/
■しんちゃん(演:矢島晶子)
美人なお姉さんに目がない5歳児。
最近小宮のえっちゃんから雛形あき子に乗り換えた。

■トッペマ(演:渕崎ゆり子)
今作のヒロイン。
人形なのでネジを巻かないと動けない。

ネジの穴がお尻にあるので、彼女を動かすシーンは大人になって汚れきった心で見ると・・・なんか、ちょっと、アレだね・・・。

正体は?

■メモリ姫
トッペマの正体は、マカオとジョマによって支配されてしまった、ヘンダーランドのお姫様。魂だけがトッペマ(人形)の中に封じ込められていたが、オカマ魔女を倒した後、無事元の体に戻ることができた。

マカオ&ジョマ
オカマ魔女の二人組。今作のボス。

金髪丸刈りサスペンダーで、声がデネブな人(演:大塚芳忠)がマカオ。
黒髪お団子チュチュ姿で、声がコナンくんのパパな人(演:田中秀幸)がジョマ。

ダンディー声優による魅惑のセクシーボイスで、当時映画館に来ていた子供たちに絶大なインパクトを残し散った歴代でも最強のオカマ。
劇場版の中で、明確に消滅したシーンが描かれている珍しい敵キャラでもある。

■クレイ・G・マッド(演:辻親八)
オカマ魔女の部下その1。
サーカスの支配人のような風貌をした男性の姿で現れる。なぜか片目を閉じているが、開くとじゃんけんの「グー」になっている。
正体は狼男。
ぶりぶりざえもんの作戦で敗北した。

■チョキリーヌ・ベスタ(演:深雪さなえ)
オカマ魔女の部下その2。
セクシーな美女だが性格は1番悪い。最後まで割とガチンコでトッペマと戦う。
中の人は幽白のぼたん。

■ス・ノーマン・パー(演:古川登志夫
オカマ魔女の部下その3。
スノーマンではない(重要)。
雪だるまなのに群馬から春日部まで普通に電車に乗ってやってきた。
「手抜きのアニメみたいにぼーっと突っ立ってんじゃねーぞ」と、アニメスタッフを殺す一言をモブに言い放った鬼畜でもある。

正体は?

■ゴーマン王子(演:保志総一郎)
ヘンダーランドの王子。
冒頭でオカマ魔女に呪いをかけられ、ス・ノーマンにされていた。しかし変身前の名前の方がヒドいと思うのは気のせいだろうか。
呪いが解けた後は元の世界に戻り、メモリ姫と結婚したらしい。
ちなみに中の人は当時まだ新人のため、演技に初々しさが残っている。

■アクション仮面(演:玄田哲章)
■カンタムロボ(演:大滝進矢)
■ぶりぶりざえもん(演:塩沢兼人)

トランプによって召喚されたお助けヒーローたち。だが1匹だけゲスが混じっている。
「私は常に強い者の味方だ」

■スゲトラちゃん(演:八奈見乗児)
スゲーナ・スゴイデスのトランプの妖精。略してスゲトラちゃんだよ~ん!
声が界王さまだからか、出番が短いにも関わらず、独特のユルいノリが印象に残るキャラクター。オカマ魔女を倒す方法を、観ているお子様たちが退屈しないようにさっくりと説明して去っていった。メタァ・・・。

■雛形あき子(演:雛形あき子)
3サイズは上から83、57、85、24(?)←足のサイズ
劇中ではひたすらプロフィールを繰り返す。
今観ると「ピチピチギャル」の死語臭が半端ない。

大人が観ても結構怖い?ホラーな演出!

劇場版4作目のヘンダーランドの特徴といえば、大人が見てもちょっと怖い、『ホラーな演出』!

例えば、しんのすけが持っている魔法のトランプを狙って、ス・ノーマンが幼稚園にやってくるシーン。

しんのすけとトイレで二人っきりになった途端、さっきまでのス・ノーマンの軽妙な喋り口がガラっと変わり、声色がぐっと低くなる・・・この古川さんの演じ分けのガチっぷりと、ギャグではなく本気でしんのすけを徐々に追い詰めていく序盤の展開は、子供向け映画とは思えないほど怖いことで有名。

クレヨンしんちゃん ヘンダーランド ス・ノーマン

でも、作中で「作戦タイム」を3回も認めてくれる紳士な雪だるまでもある。

個人的に1番怖かったのは、
ヘンダーランドでトイレに行ったひろしとみさえが戻ってくるシーン!

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夕焼けを見つめながら、独りでずっと二人を待つしんのすけの後姿。そこに無言のまま現れ、黙って荷物だけを持って、真ん中にいるしんのすけを置いたまま去っていく両親・・・。真っ黒なシルエットだけで描かれているのがまた怖い!

そのあとの、人形の偽ひろしと偽みさえが「カタカタカタ・・・」だけで会話するシーンも超怖いですけどね!子供の頃ビビったって人もいるんじゃないでしょうか。

クレヨンしんちゃん ヘンダーくん

そういえばヘンダーランドのマスコット・ヘンダーくんも、ユーモラスだけどちょっとヘン。というか怖いかも・・・?

キャラが濃すぎる悪役たち

クレヨンしんちゃん ヘンダーランド マカオ ジョマ

普段は渋くてかっこいいおじさま役をやられることが多い、大塚芳忠さん&田中秀幸さんのコンビ。男性が秘めた女性的なセクシーさを、重低音ヴォイスでたっぷりねっとり聴かせてくれました。(ジョマがマカオの股間からトランプのジョーカーを出すシーンとか、手つきも声も色んな意味でやばい!)

最期は一緒に散っていきましたが・・・人間の形をした敵キャラが、消滅する姿までハッキリ描かれているのは、しんちゃんの映画ではかなり珍しい方じゃないかと思います。(クレヨンしんちゃんの映画では、悪役もみな改心したり封印されたり、倒しても城と一緒に滅んだり・・・あんまり直接描かれているのは少ないはず)

でも、ヘンダーランドの監督・本郷みつるさんが12年ぶりに監督を勤めた金矛の勇者でも、ラストに敵が消滅するシーンがありました。そういえばこれも"二人"が一緒に消滅するんですよね。(金矛は元々一人なのが分裂してるんですが)

本郷さん的に、何かこだわりかあるのかもしれません。

怒涛の10分間!トランプ~追いかけっこシーン!

ちょっと怖かった前半に比べ、ヘンダーランドの爆笑パートは終盤10分に凝縮されているといっても過言ではありません。ひろしとみさえを救い出したあとの、ダンス対決(バレエの解説入り)→トランプ(ババ抜き)勝負→追いかけっこ~のテンポは最高!

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今なら「ざわ・・・ざわ・・・」という効果音が入っちゃいそうなトランプシーン。

そして終盤の追いかけっこの名シーン。
「こんな紙切れくれてやるー!」からの

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これ。
爆笑した。

最後に!

悪役も魅力的ですが、どんなピンチもギャグパワーで乗り切っていたしんちゃんが、本当に5歳児らしく怖がったりしながらも、両親やトッペマを助ける為に勇気を出す・・・という展開も結構好きだったりします。

幼稚園バスに遅刻していたしんちゃんが、一人で電車に乗って、埼玉から群馬の遊園地までヒッチハイクして、ちゃんと運転手さんにお礼を言って・・・運転手さんから「しっかりしてんなぁ」と言われる姿は、ちょっと感動どころ(?)かもしれません。

塩沢さんのぶりぶりざえもんの声が聴きたくなってので、数年ぶりに観返しましたが・・・CGを使っていない初期のしんちゃんの動きっぷり、やっぱりイイですね~!

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