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【アニメ】迷家 マヨイガ ストーリーの謎の考察と疑問点まとめ※ネタバレあり

迷家 マヨイガ 1話 光宗

今期イチオシのミステリーアニメ「迷家-マヨイガ-」!楽しみすぎて2話まで待ち切れません!そこで今回は、1話の考察・・・「納鳴村」や「人生やりなおしツアー」についてなど、ストーリーの謎や疑問点をまとめていきたいと思います!

※1話のネタバレあり
※1話視聴時点での考察です。

目次

人生やり直しツアーについて

SSD(スーパー創世記だもん♪)の隠しサイトに存在に気付いた28名が参加。ネットで噂になっている「納鳴村」にて人生をやり直すことが目的のツアーだが、謎も多い。

ツアーの概要

・参加者は全員行方不明者となり、納鳴村にて人生をやり直す。
途中でリタイアした場合、村のことを他人に語られないよう、「自殺するつもりで行方不明になった。自分は一人だった」とわかるように、遺書を持参しておくこと。

疑問点:どこまで本気なのか?

彼らは「行方不明者」になるとツアーの概要で述べており、他のメンバーの所在がバレないよう遺書も持参しなければならないことになっている。

が、バス会社を通している時点で既に外部に所在はバレている。参加者には中学生など未成年も多く、光宗など家族と同居している人間の場合、家族が捜索届けを出し、運転手(もしくはバス会社)から通報されれば一発アウトである。果たして彼らはどこまで本気なのか?

また、概要によると「リタイアが可能」ということだが、これは「帰りたくなったらいつでも帰ってもいい」と言う意味なのだろうか。バスの中で光宗が罰ゲームで遺書を読まされるシーンがあるが、エアーで構わないと述べていることから、実際に遺書の有無はそれほど重要じゃないように思える。あくまで表向きは「やり直しツアー」ということになっているだけの、単なるごっこ遊びなのか?

SSDの謎

おそらく都市伝説系のサイトを運営している集まりのことだと思われる。

「我々SSDが~」とダーハラは発言しているが、複数人いるのであればなぜ代表のダーハラしかツアーに参加していないのだろうか。28人もの人間をまとめる作業がダーハラとこはるん二人に勤まるとは思えない。SSDは本当はダーハラ一人が運営している個人サイトではないだろうか?

また、彼は運転手にツアーの詳細を「ミステリーツアー」と偽っている。そして運転手の発言から、バス会社は経費削減が続いていた状態で、今回のツアーの仕事がやっと入った仕事だということが解る。ツアーの詳細をごまかしても何とかなりそうな、経営状況が悪化しているバス会社をわざと選んだのかもしれない。

納鳴村について

地図にも載っていない謎の村。
だが「杉沢村」のような都市伝説ではなく、行方不明者がそこで世俗から離れて暮らしているという「理想郷(ユートピア)」のような存在である。

「日本の激ヤバスポットまとめ」という都市伝説のまとめサイトにとりあげられるほど有名な噂であり、狐憑き説のようなオカルトなものから、「スパイ育成用に使われ政治的に抹殺された」という陰謀論など多数の説がネット上に混在している。

彼らはこの村で生きていくつもりのようだが、この場合上述の行方不明者たちという先住民がいることになる。一体どう説得して村に入れてもらうつもりなのだろうか?(閉鎖された場所で限られた人数で暮らしている村があったとして、食料や居住区の確保の問題を考えると、28人もの人間を受け入れる余裕があるとは思えない)

納鳴村の名前の由来

「ななき」という読みに当て字だが、作中では

・「名も無き村」が訛った。
・鬼のわらべ歌が伝わっていることから「七鬼村」
・長い=「永い(永遠)」=永き村?

など諸説ある。
だが現在流通している当て字も「悲鳴を納める」ともとれるので、どちらにせよ不吉な予感しかしない。

童歌(わらべうた)

あくまで都市伝説上の存在である納鳴村だが、なぜかわらべ歌が存在している。

なきわななき ねん子つらにくし
わるいまなこをぬいてやろ
てあしもいだらあばれずすむが

作中の解釈では「納鳴村には七人の鬼が住んでおり、眠る子を喰らう」とされている。

また1話では終盤サービスエリアにてこはるんがこの童歌を歌いながら登場するが、このメロディが正しいならば、サービスエリアに使われるほど付近では有名な歌ということになる。

地図に載っていない不思議な村があるというより、この地方に納鳴村伝説の元となった村があるという方が近いのかもしれない。

実在する納鳴村周辺のモデル

最後に到着したサービスエリア。
このモデルとなったのは山梨県道志村に実在する「道の駅どうし」。作中で登場した時計と河童の像がある。

迷家 マヨイガ 河童
アニメでサービスエリア内にあった河童の像。

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↑道の駅の「川あそび広場」に実在する河童の像。アニメと同じく後ろに橋がある。

道志川には大栗の河童という伝説がある。また道志村に住むという河童はカンチキと呼ばれ、尻子玉ごと内臓を引っ張り出して喰らうという、非常に凶暴な河童である。

■出典

施設の紹介 | 道の駅どうし 国道413号線沿いの道の駅

http://doshi-kanko.jp/entry.html?id=3196
↑トップページにサービスエリアの時計が映っている。

■参考文献

カンチキ:ファンタジィ事典mini

光宗についての考察

ダーハラを除けば唯一友人と一緒に参加している。1話で幻覚(夢)の中のリオンに「本当の気持ちを隠して、いろんなことを無理して抱え込んでると爆発しちゃうよ」と言われ本気で焦っていることから、彼には何らかの秘密があると思われる。

光宗の名前の由来

1話では、友人である颯人は「光宗」という名前について責めているような態度をとっていたことから、光宗と颯人の周囲に実在している人間の名前をとっている可能性が高い。またヒロインに「良い名前だ」と褒められた際には泣き出していたことから、既に名前の由来となった人物は亡くなっている可能性も・・・?

1話の夢の謎

小さいころ、塀か何かに登っていて落ちたような描写がある。その後病院で目を覚ますも、母親は「もう一人の自分」に駆け寄ってしまう。直前には幽体離脱しているようなシーンも。最後には時限爆弾が爆発し目が覚めるが、これらの描写は何を暗示するのだろう。

・頭を強く打ったことで人格や記憶などに障害が?子供の頃と性格が変わってしまった?
・もう一人の自分は双子、もしくは年の近い兄弟の存在の暗示?
・時限爆弾がバスケットボールなのは、子供のころよく遊んでいたとか。(現在は塾で忙しく、辞めさせられた?)

母親について

颯人いわく「母親は過保護」
夢の内容が実際にあったことならば、その事故の影響なのかもしれない。

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メールの文面も「3分以内に返事をしなさい」「お母さんのことそんなに嫌い!?」とかなりヒステリック。光宗がツアーに参加し、人生をやり直したいと思うのは、母親の呪縛から逃れたいとの思いからなのだろうか。

タイトルの「迷家」について

迷い家(マヨヒガとも)とは、主に柳田國男の『遠野物語』で有名となった東北・関東地方の伝承。山の中にある幻の家の話だが、大きく分けて二つのパターンがあり、たいていの場合、無欲なものは迷い家の物(食器など)が幸福をもたらし大成するが、下心がある村人を案内すると富を授かれない。

・・・果たして彼らはどちらのパターンになるだろう。

運の悪いヒポポタマスの元ネタ:ソロモン・グランディ

1話で話題をかっさらった「運のわ~るいヒッポポタマス~♪」という、リズミカルなメロディに不穏な歌詞が怖すぎた歌。実在の曲でポン○ッキで流れていたというのだから驚きである。

ヒポポタマスは英語でカバだが、元ネタは「ソロモン・グランディ」という、人の一生を一週間に例えた、ミステリーでお馴染みのマザーグースの歌。

歌の中では一週間で死んでしまうかわいそうなソロモン・グランディさん。ソロモンといえば古代イスエラエルの王だが、「偉大なる~」という形容詞で使われることもある言葉で、グランディとは「世間的に口やかましい人間」という意味がある。

どんな偉大な人も庶民も、人間の一生はみんなこんなもんだよ!という皮肉が込められているコミカルな歌だと思われるが・・・。

気になるキーワードは「七」

村の名前が「七鬼」。
童歌に登場する鬼は「七人」
運の悪いヒッポポタマスの歌の一週間=七日。

物語の随所に含まれる「7」というキーワード。

西洋ではラッキーセブンなど幸運をもたらす数字だが、日本では「七つめの七不思議を知ったものは死ぬ」などオカルト的な意味をもつ。

個人的にはこの数字は、1週間のサバイバルを暗示しているように思えてならない。

最後に

1話の冒頭のBGMが、遊星からの物体Xの冒頭のBGMみたいな雰囲気なので、これでサスペンスやミステリーじゃないわけないとは思うのですが・・・。ただホラーのように人外的な要素はあるのか、あくまで人間同士のサスペンスなのか、バトロワのように殺し合いな感じになるのか?

もしかしたらバスの暴走時、実際は事故にあって全員が死んでおり、サービスエリアから異界になっているでは・・・。

とかトンデモ展開含め、色々と想像するのが楽しいです。不穏すぎた1話。2話まで待ち切れませんね!

↓2話感想はこちら!

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