「ようやく守らなければならない者が出来たんだ」
「君だ」
キャラの可愛さ ★★★★
ラブラブ度 ★★★★
家族愛 ★★★★
結論:終盤のカブのかっこ良さは異常。
日本 2004年
監督:宮崎 駿
/主要人物/
■ソフィー(演:倍賞千恵子)
18歳だが魔女から呪いを掛けられ90歳のおばあちゃんに。
だが恐るべき速さで適応する。
が、これには(原作を読んでいるとより解りやすいが)彼女のコンプレックスが深く関わっている。
■ハウル(演:木村拓哉・SMAP)
中の人ともども美形。
半ケツを拝める。
■荒地の魔女(演:おまえにサンが救えるか)
ソフィーに呪いを掛けた魔女。
中盤からピュアな目をしたただのおばあちゃんになったと思いきや・・・
中の人の芝居がぴったり。
■マルクル(演:神木隆之介)
ショタ。
他人と話す時はわざとおじいちゃんに変装している。
どんどんソフィーに懐いていき終盤「行かないで!」と言って抱きついてくる姿はただの天使。
■カルシファー(演:ハクさまー!)
火の悪魔。若干ツンデレ属性。
おだてに弱い。
■カブ(演:大泉洋・北のSMAPNACS)
カブ頭のカカシ。
一切喋らないがCVがある理由は・・・
帽子屋のソフィーは兵士にナンパされている所を通りすがりの魔法使い・ハウルに助けてもらう。が、何故かその日の夜。荒地の魔女に呪いをかけられ、90歳のおばあちゃんの姿にされてしまう・・・
もう劇場で観たしなぁ~とか思ってたら、期間限定であの金曜ロードショーの映写機のおじさんが復活すると聞いて!!そしてここから先は北海道ローカルな話題が続きますがご容赦下さい。
個人的最大の見所:北のスマップことチームナックスが全員出演!
北海道民でどうでしょう藩士(*1)なので、まさかのナックス全員出演と聞いて当時劇場でガヤの声を聞き逃さないよう物凄い集中して1日で2回観たことを思い出す。もう既に色々なサイトやブログで紹介されているが、改めてこのブログでもナックスそれぞれの役を紹介しておく。
■序盤ソフィーをナンパする兵士・・・安田顕さん
「やぁ、何かお探しかな?子ネズミちゃん」
ヤスケンの本気の超絶イケメンボイスは必聴。
(いや、ヤスケンはホントかっこいいですよ!ヘンタイでも!リバースしても!)
■序盤ソフィーをナンパするヒゲ面の兵士・・・大泉洋さん
「ホントに子ネズミちゃんだぜ」
カブだけじゃなくこんな所にもご出演。ヤスケン&大泉さんでゴルゴルゴ!!とか思った貴方は道民ですね?
■ペティーに声を掛ける職人&八百屋・・・森崎博之さん
「ペティー、マドレーヌがあがったよ」
我等がチームナックスのリーダー!リーダーが!
お、抑えた芝居をしている・・・だと・・・!?
んん~ぉお前たちぃ~とかは言わない。
(だが心なしか「マドレーヌがあがったよ」と言った人の顔が大きく見えるのは気のせいだろうか・・・。因みにもう一つの役はマルクルとじゃがいも買いに行った時のお店の人。せりふは「毎度!」のみ)
■おばあちゃんになったソフィーに橋の上で声を掛ける男性・・・佐藤(戸次)重幸さん
「ばあちゃん、手を貸そうか?」
ご結婚おめでとうございますシゲさん!
ミスター残念と呼ばれていたあの頃が懐かしい・・・
■サリマンの城で門番をしている男性・・・音尾琢真さん
「奥様、ご案内します」
やたら特徴的な立ち姿の門番役に音尾さん。
音尾さんが全国スクリーンデビューしたのはホント嬉しかった!
目と目の間は離れてないし魚でもない役でしたね!
個人的推しポイント:ジブリ初のキスシーン
もののけ姫にもサンが硬い木の皮を噛んでアシタカに口移しするシーンがありましたが、ジブリで「男女が恋愛のキスをするシーン」は耳をすませばにも存在しません。というかこんなにチューするヒロインも初かも。※紅の豚もチューはしてるんですが・・・片思い(?)なのでノーカンで。
ストーリーの謎について
ハウルの動く城はダイアナ・ウィン・ジョーンズの「魔法使いハウルと火の悪魔」を原作にしていますが、原作との相違点も多く、原作を知らなければかなり解りづらいシーンの連続です。以下自分が見てわからなかった箇所の解説。
■ソフィーの「おばあちゃんになる呪い」はいつ解けたのか?
当時劇場で観てた時は「何でソフィーが若返ったりおばあちゃんに戻ったりしていたのか」がさっぱり解らなかった。元々不完全だったから戻ったりしてたのかな??と思ってたんですが、実際はソフィーの呪いはサリマンが荒地の魔女の力を奪った時点でどうやら解けていたようで。
では何故おばあちゃんに戻っていたのか、という謎ですが。実は原作ではソフィーは長女という立場から妹にかなりのコンプレックスがあるんですね。(御伽噺にもある様に、長女は絶対に成功せず、出世するのは必ず末妹という迷信のような考え方がある)
また映画でもちょこちょこ出てきますが、美しい姉達に比べて地味で綺麗ではない自分に自信がないという面がかなり強く描かれています。この「美しくない」というコンプレックスが呪いが解けた後も無意識に「美しさが関係ない老婆の姿」にしてしまっていたと。
(でも、序盤大泉&ヤスケンコンビの兵士にナンパされ「怒った顔も可愛い」とか言われてるところを見ると、普通に可愛いんだと思うんですけどね?あくまでソフィー自身がそう思い込んでいる側面が強そう)
自分に自信が無くなるとおばあちゃんに戻る・・・一種の自己暗示的なものだったんですね。後半ずっとソフィーが18歳のままだったのは「自分で考えて決める」ことが出来たから、自分を認める事が出来たからだったのかも。
■心臓を戻したのに何故カルシファーは死ななかったのか
これも長い間謎でしたがwiki先生を見て初めて、原作ではソフィーが言葉によって物に魔法を掛け命を与えるという魔女の力を持っていることを知りました。原作でもソフィーは自身の力には無自覚なようなので、カルシファーとハウルが助かったのは、ハウルに心臓を戻すシーンでソフィーが無意識に力を使ってカルシファーに命を与えたっつーことなんですね。
・・・割と重要なところがっつり削ったな!?
他にも、カルシファーの正体が実はサリマンが見せた幻覚の中にもいた謎の光る妖精のようなもの=流れ星だった事とか、流れ星は水に流れ着くと死んでしまうとか、輪になってくるくる回ってるシーンで結構怖い歌を歌っているとか(僕達は死にたいの、みたいな歌詞なんだとか!)知らないことが多かったですね~
~こんな人にはオススメできません~
■物語の世界観の説明の無さがダメな人
これは人によって相当評価が分かれる所だと。
結局何がどうしてこうなったのか、とか説明していない部分の消化不良感がハンパ無い。映画を観たあと関連書籍を読んだり調べるのが好きな人はよいが、そうじゃなければやはり厳しい。
■キャスティングが無理!という人
ソフィーの声が18歳に聞こえないとか、どうしてもキムタクに違和感がある方もいるだろう。決してお二人が下手なわけではないが、主役級のキャスティングが合わないという人は視聴は相当キツイかも。
個人的な不満は・・・
カブの魔法が解けた姿を見た時、誰もがこう思ったに違いない。
カブ頭の方が良かった。何故に金髪ロール・・・
最後に!
どうしてもソフィーが見たハウルの子供時代の謎については今も当時も答えがでないままなのですが、それでも劇場で見た時、意味がわからなくてもソフィーの「未来で待ってて」という台詞に涙が止まらなくなったのが印象に残っています。理屈も何もわからなくても胸を打つ、そういうこともあるんですね。
↓同じくチームナックスが全員出演!
*1:「水曜どうでしょう」という北海道ローカルTV番組のファンを「藩士」と呼ぶ。