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びーきゅうらいふ!

 ホラー映画やアニメやゲームを好きに語る感想サイト。ネタバレ多め。

【映画】ヒドラ 感想(ネタバレあり)~頭数増やせばいいってもんじゃないだろシリーズ!

ヒドラ [DVD]
B級度 ★★★★
CGのクオリティ 
結論:パッケージ詐欺にもほどがある。

2009年 アメリカ
監督:アンドリュー・プレンダーガスト

※犠牲者&生存者、ラストのオチのネタバレあり!
※感想だけを読みたい人は目次ですっ飛ばしてください。

ストーリー

とある無人島に、ギリシャ神話の古代遺跡を調査しにやってきたクルー。だが彼らはそこで、驚くべき神話時代の怪物と出会ってしまう!

さらにその島に、4人の囚人を乗せた船がやってくる。
彼らはハンターの獲物として、「人間狩り」という残酷なゲームに巻きこまれてしまったのだ。

──その島にはすでに最強のハンターがいることを誰も知らないまま、殺戮の『ゲーム』が始まる!

登場人物たち

調査クルー

ギリシャ神話関連の遺跡を調査している。3ヶ月前、衛星写真でとある無人島を発見したことから、古代神殿や伝説の『ヘラクレスの剣』を求め、島の洞窟を調べていたが・・・。

■パノス
クルーの一員で、一番最初に画面に登場する眼鏡。
絶対に死ぬと思った。

■シン
アジア系の顔立ちをしたクルー。
眼鏡の次に画面に登場した。絶対に死ぬと思った。

■坊主頭
ノリノリで調査する女学者の後ろで、しきりに帰りたがっていたビビリ野郎。
まぁ死ぬと思った。

■ヴァレリー
女学者。
前述の3人がヒドラに喰われまくる中一人だけ逃げ延びるも、「大雨で船が転覆しそうだ!」といった眼鏡に「別にいいわ~」なんてナメた口を利いていたため、その通りとなった。絵に描いたようなざまぁ。

囚人たちが来るまで無人島で2ヶ月間もヒドラ相手に生き残っていたという作中最強キャラのクセに、グウェンたちを守るため、なぜか棒立ちでヒドラの前に躍り出てあっさりと喰われる。

囚人たち

謎の貨物船で鎖につながれた状態で目を覚ました4人の男女。全員が何らかの犯罪を犯しており、刑務所にいた。

■グウェン・ルッソ(吹:朴璐美)
DV夫を銃で殺害した女性。
ヒロインポジだが、特に何もしない。さらに終盤、重要アイテムを平気で忘れていくなど足しか引っ張らない。なのに生き残る。

■ノーラン(吹:高橋広樹)
冷静な男性。
なぜか彼だけ経歴の詳細が不明だったが、実は元米軍のゲリラ隊員。大体全部こいつが解決する。

■ロニー
黒人男性。
囚人組の中で一番若い。
将来有望で「次の世代のIT長者候補」とまで言われていたが、ある日泥酔して人を跳ね、即死させてしまった。ビビってるだけで特に何もしない。

■ボブ
粗暴な男で、4人のうち一人だけ名乗らなかった。
レイプ犯。ヒドラに喰われることもなく楽に死にやがった。

ハンターたち

囚人たちを狩る4人のハンター。
全員がセレブだが、成金どもの単なる道楽・・・というわけでもなく、「愛する者を殺されたが、犯人は法によって守られ、裁かれなかった」という経験をした者たちである。

■エルキンス
ディクシーの色気に簡単に釣られた。ハンター組の中では若手の男性。
息子をカージャック犯に殺されている。
ハンターの一人が死んだことでビビりまくり船に戻ろうとしていたが、最終的には放置プレイされる。

■ヒゲのおっちゃん
黒人男性。
娘をレイプされて殺された。
そのためレイプ犯を殺すことに執着している。
ヒドラを見てもとくに驚くことなく銃で応戦。普通に喰われた。

■ウィリアムズ
カウボーイハットを被ったメタボ。
飲酒運転で妻を殺された。
どう考えてもメタボの太腿を貫通する威力があるようには見えない原始的な罠でケガをする。が、主催者に文句を言いつつも「ゲームはこれからだ!」といって助けを拒否。しかもその状態でレイプ犯を狙撃するガッツをみせる。木がブッ刺さったまま普通に立って歩くとかスゲーな!

なのでヒドラにガッツリ殺される時はちょっとかわいそう。

■酒ついでたおっさん
ハンター組の中で一人だけ過去が語られなかった。
チュ!
ウィリアムズの死体を見ても帰ろうとせず、俺はゲームを続けるぞ!というアレなセリフを吐き、あっさりとヒドラに喰われたので特に活躍はしていない。

※黒人のハンターと酒をついでいたハンターは、作中で名前を呼ばれないので本名が不明。だが船長のセリフから「トロット」「ブルットン」だとは思われる。

主催者組

毎年セレブを相手に「人間狩り」を行っている。
当初予定していた無人島が火山活動により水没したため、急遽別の無人島を使用した事が運のツキに・・・。

■キャムデン(吹:内田直哉)
ゲームの主催者。
囚人を攫い狩りの標的にするという違法行為を働いているわりには、元軍人が入り込んだことを知った時には、すぐに客の安全の為にゲームを中止し、もらった代金もちゃんと返金すると言い切るなど結構な常識人だったが、まぁ悪人の末路など決まっている。

■ディクシー
ビッチ臭ただようキャムデンの妻。
スタイルは抜群だが、喋るとものすごい残念な美人。つまり性格ブス。

■スイート船長
キャムデンの共犯者。
悪役だが、一体なんなんだその本名。
実はノーランの元上官。イラク任務の時に村人を虐殺したらしく、ノーランから手榴弾で吹っ飛ばされた。そのことで個人的に彼を恨んでおり、苦しませようとゲームに参加させていた。

客を避難させろというキャムデンの命により島へ上陸するも、発見したエルキンスを拘束し放置プレイにするなど、お客そっちのけでノーランを殺すことばかりに執着する。

洞窟の奥までノーランを追いかけてきて、ロニーを射殺。だが鬼畜の最期はもちろん・・・。

■ウィンターズ
スキンヘッドの黒人。
人間狩りゲームのことを知らなかった船長の部下で、一人ゲームに反対していた。
そのため、ノーランたちが船に戻ってきた時はすぐに協力してくれる。(ノーランが名前を知っていたので、軍人時代に知人だった可能性が高い)

しかも状況が一切わかっていないにも関わらず、グウェンが忘れてきた重要アイテムをしっかりと届けてくれるなど大活躍。今作の功労賞である。

今作のボス

■ヒドラ
無人島に住みついている太古の怪物。
ギリシャ神話では9つの首を持つとかなんとか言われている。初登場時は3つしか首がないが、伝説と同じく、首を切り落とすとそこから新しい2本の首が生えてくるため、最終的には5つとなった。(定説では9つだが、5つという異説もある)

ホラー映画の怪物なのに焦らすこともなく普通に現れては、主人公たちの邪魔者を的確に処分していく。主人公たちが生還できたのは大体コイツのおかげ。

だが神殿に眠る『ヘラクレスの剣』ならば首が再生せずヒドラを殺せるという突然のファンタジー設定により、勇者と化したノーランに滅多切りにされる。

が。
終盤はラスボスの意地をみせて一つの首だけになっても主人公たち(というか剣?)を追い、キャムデンの船まで乗り込んでくる。しかしその姿はもはや普通にでっかいアナコンダである。

おそらくこれは神話では9つの首のうちひとつが『不死』という設定を再現したものだが、結局は普通にザクザク剣で刺され、首を切り落とされて塵となり、ご丁寧に剣を回収して去っていった。

最大の見所:ショボすぎる怪物

犯罪者に恨みを持つ金持ち連中による人間狩りゲーム・・・という、これだけ聞けばちょっと面白そうなシナリオに、何故かモンスターパニック要素を足してしまった今作。どう考えてもパッケージと同一の生命体とは思えないほどのガッカリクオリティに、見終わった人は思ったはずだ。ヒドラ要素いるか?と。

カタルシス皆無

そしてもう一つ特筆すべき今作の特徴に、とにかく何をするにも盛り上がりが一切ないというのがあげられる。

序盤のバノスたちを除き、みな一様に怪物に出会った時のリアクションが薄く、驚くよりも何よりもシューティングゲームのようなノリで怪物を撃ちまくったり、銃が効かない!とわかった後にアッサリと諦めるのか、みんな棒立ちで喰われるので緊張感もスリルもあったもんじゃねぇ。

さらにストーリー的に、
「序盤に出てきて唯一生き残っていたヴァレリー!死んだと思った?実は生きてたんだぜ!」というベタだけど盛り上がるであろう展開もこの映画にかかれば、
特にBGMも効果音もないまま、緊張感のない「逃げて!」というセリフだけ言わせてさっさと退場させるという、どっかのエキストラがまぎれこんじゃいました的な扱いに。

そのうえ「無人島なのに知らない人間がいたぞ!?」という当然するであろう驚きも何もなく総スルーを決め込む登場人物たちという酷くシュールな構図が重なり、もはやこれがパニック映画なのかすら疑わしくなってくる。

この映画はパニックものと見せかけた、現代のヘラクレス物語だったとでもいうのだろうか・・・。

モンスターパニック×ファンタジー=駄作の法則

去年見たマンドレイクもそうだが、『放射能によって巨大化した怪物ガー!』『宇宙からきた○○がー!!』が使えないからと言って、突然のファンタジーなオチはどうにかならないのだろうか。

てっきりギリシャ神話うんぬんは、伝説と思われていたヒドラが実在してたんだぜ!の前フリだけの設定かと思いきや、本当に魔法の剣みたいなのを抜いてバッサバッサ切り伏せていくとか思いもしなかった。というかヴァレリーは2ヶ月もあったんだから、その間に自分で剣を抜いて倒せば良かったんじゃ・・・。

神話の怪物が登場するまではいい。
だが「伝説のアイテムで倒そうぜ!」なノリは、パニック映画では出来れば勘弁願いたいものである。

最後に!

記念すべきブログ一周年記念の記事がB級映画・・・これぞびーきゅうらいふ。

まじノーラン以外誰も活躍していないという、近年稀にみる爆笑&ガッカリ映画でした。でも何故だろう・・・この愛せる感じは。いやわかるんですよ、きっと棒立ちにならないとCGがあわせられなかったんですよ!!おくちが3つもあるからね!!

やがてこの「頭がいっぱいあれば怖いだろ!」的な発想がサメ映画に受け継がれていくのかと思うと・・・もう笑いが止まりませんね!

ってなわけでブログ1周年!
これからもB級な映画を愛でて参りますので、どうぞよろしくお願い致します!

↓チープなクオリティがたまらない!(?)