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呪怨(ビデオ版)ネタバレ感想 解説~伽椰子と俊雄、佐伯家を巡る業はここから始まった!

呪怨 [DVD]

劇場版への前日譚・・・全ての呪いの発端を描いた「呪怨」のビデオ版の感想・解説です。ネタバレありなのでご注意ください!

呪怨(オリジナルビデオ版)
監督・脚本:清水崇

家の持ち主は、
佐伯家→村上家→北田家という順番で住人が変わり、これ以後は劇場版の徳永家へと続いていく。

またビデオ版の構成も、劇場版と同じく時系列が敢えてバラバラになっている。

正しい時系列は
俊雄→伽耶子→由紀→瑞穂→柑菜→響子→達也→神尾→信之→沙織
だが、
解説はビデオ収録順とさせていただく。

俊雄

/小林家/
■小林俊介(演:柳ユーレイ)
俊雄の担任。28歳。
佐伯家に家庭訪問しにいった。
団地の205号室に住んでいる。

■小林真奈美(演:優恵)
俊介の妻。妊娠中。
俊介とは大学時代の同級生で、伽耶子のことも覚えていた。真奈美いわく「気持ちの悪い娘」だったらしい

/佐伯家/
■佐伯俊雄(演:小山僚太)
6歳になる伽耶子の息子。
小学校を休み続けている。
小林が家を訪れた際、お風呂場の窓から両手を出した状態でぼぅっとしていた。顔や体のあちこちにアザがあり、膝小僧が擦り剥けているなど、誰かから暴力を振るわれている形跡がある。

この時点ではまだ白塗りでもないしパンツ一丁でもない。
小林が俊雄の絵を褒めると笑顔を浮かべるなど、外見上は普通の子供と変わらないように見える。

■佐伯伽椰子(演:藤貴子)
俊雄の母親。28歳。
旧姓:川又で、大学時代は小林俊介と同級生だった。

あらすじ

小学校の教師である小林俊介は、学校を休んでいる児童・俊雄の母親が、大学時代の同級生の川又伽椰子であり、入学式当初に声を掛けてきた女性だということを思い出す。次の日、俊雄の元に家庭訪問に向かった小林は、俊雄が一人で家にいるところを発見。不審に思いながらも、両親の帰りを一緒に家で待つことにするが・・・

時系列の一番最初の話。
居間は荒れている上に、俊雄にもアザや怪我があるのにスルーしちゃう小林先生はちょっとアレかもしれない。

小林の「お母さんは?出かけてるの?」という質問に、俊雄は「いっしょ」と応えているが、この時点で伽椰子は既に死んでいる。
清水監督によると、俊雄は伽耶子が殺害された後、押入れに隠れている間に怨霊となった伽耶子に天井裏から連れて逝かれたらしい。

小林が出会ったこの時の俊雄も、見た目は普通だが猫(黒猫のマー)の声で鳴いていたりするので、既にこの世のものではなかったと思われる。

由紀

/主要人物/
■由紀(演:三輪ひとみ)
柑菜の従姉妹。
家庭教師として勉強を教えていた。
猫嫌い。

/村上家/
■村上柑菜(演:三輪明日美)
猫好きの中学3年生。
由紀と勉強中だったが、ウサギ小屋の飼育当番だったことを思い出し、学校へ向かった。

■村上強志(演:安藤一志)
柑菜の兄。17歳。
最近「瑞穂ちゃん」という彼女が出来て、1回だけに連れてきた事があるらしい。

あらすじ

1996年。
柑菜に勉強を教えていた由紀は、部屋から謎の音を聞く。柑菜が学校へ行ってしまい、一人で部屋にいたものの、突然現れた黒猫に怯え、咄嗟に押入れに隠れてしまう。だがその天井裏からは、何かが這いずり回るような音が・・・。

解説

由紀が天井裏を確認するシーンはビデオ版でも恐怖シーンの一つ。ちなみに彼女が押入れから天井裏に引きこまれるシーンは、劇場版で理佳の親友である真理子が連れて行かれるシーンそのまま。

柑菜が全く気にしていなかった部屋の違和感に気付いていたような描写があるので、響子ほどではなくとも由紀にも霊感があったのかもしれない。

瑞穂

/主要人物/
■田村瑞穂(演:栗山千明)
強志の彼女の女子高生。
学校で強志を探していたが見つからず・・・。

あらすじ

瑞穂は彼氏の強志を探していたが、見回り中の教師に見つかってしまう。既に校内には誰もいないというが・・・。

解説

パンツ一丁の俊雄がはじめて登場する話。
職員室を裸足で走り回って瑞穂をビビらせ、彼女を失踪させるなど、別の案件で忙しい伽耶子に代わって活躍する。

このストーリーは学校の怪談Gの「444 444 4444」と繋がりがある。「444」では男子高校生が拾った携帯電話から猫の声が聞こえ、直後に俊雄に遭遇しているが、おそらくこの男子が強志。(彼は後に失踪扱いとなっている)

冒頭で瑞穂が拾った携帯電話にも「4444444444」という番号から着信があるので、元は強志が拾ったものだったのだろう。

ちなみに後の話から推測するに、瑞穂を職員室に連れて行ったイヤミな見回りの女教師や、強志と直前まで一緒にいた男子生徒も姿を消してしまったらしい。

柑菜

/主要人物/
■村上典子(演:吉行由実)
明るく気さくな柑菜の母親。42歳。
彼女が家に帰ってきた直後にかかってきた電話は、瑞穂が職員室から掛けていた電話である。

あらすじ

典子が家から帰ると、強志の彼女・瑞穂から「強志は帰ってきているか」と電話がかかってくる。だが家には柑菜や強志、由紀の姿もない。瑞穂に返事を返すと、丁度誰かが家に帰ってきた。しかしそこにいたのは、下顎を失くした柑菜だった・・・。

解説

コミック版では母親は変わり果てた柑菜の姿を見て気が触れてしまい、自分の腕をザクザク料理しだし、その姿を目撃した父親も・・・というストーリーになっているが、ビデオ版ではそのまま柑菜か伽耶子に襲われたのか、母親は内臓を引き抜かれた状態で発見されている。父親は心神喪失状態で病院に運ばれたが、のちに病院から失踪した。

この話は学校の怪談G「片隅」と繋がりがある。
「片隅」では柑菜と共に飼育当番をしていた「ひさよ」が主人公。異常を察し咄嗟にスコップで自衛するなどしっかりした女の子だったが、いかんせん相手が悪すぎた。

ビデオ版では「吉田ひさよ」とフルネームが判明。彼女の死に様は「まるで自然の力でねじ上げられて、ちぎられたような」バラバラ死体だった。家に入ったわけでもないのに・・・まさにとばっちりである。

※さらに、村上家で遺体を発見した15歳の生徒(おそらく柑菜の同級生)も姿を消している。

伽椰子

■佐伯剛雄(演:松山タカシ)
伽耶子の夫。34歳。
職業はイラストレーター。元凶。

あらすじ

俊雄と共に両親の帰りを待っていた小林は、伽椰子の日記を見つける。そこには大学時代から伽椰子が小林のことをストーキングしていた様子が綴られていた。慌てて部屋から逃げようとするも、その部屋の押入れの天井裏には、なんと伽椰子の死体があり──!

解説

階段から血まみれの伽椰子が降りてくる恐怖シーンは、劇場版でもしっかりと踏襲された。

昨今ではすっかりバケモノのイメージが強くなってしまったが、日記には「小林クンと目が合った(はぁとマーク)」みたいな文章があり、案外乙女ちっくな伽耶子さんの様子を伺う事が出来る(字も汚いし絵もキモいけど)。小説版では小林のアパートに勝手に入ってベッドで自慰したり、真奈美とにゃんにゃんしているのをベッド下で聞いていたりと、最早ストーカーというレベルを超越した何かになっていた。

ストーキング自体は大学時代で終わったものの、小学校の入学式で小林と再会したことにより再び恋心が再燃してしまった様子が日記から伺える。

この「伽椰子の日記」を見てしまったことで剛雄が暴走。ペットの黒猫・マーを風呂場で殺し、俊雄を虐待。そして伽耶子をカッターナイフで殺害し遺体をゴミ袋にいれて天井裏に放置した。(だが実際は伽耶子は瀕死だったようで、そのまま天井裏から這いずり出て息絶えたらしい)。そのまま小林家に向かった剛雄は、真奈美を惨殺。さらにお腹の子を取りだしてしまう。剛雄が小林に電話で「お腹の子は"女の子"ですよ」と伝えるシーンはある意味一番怖いシーン。(冒頭の真奈美との電話で「誰か来た?」といっているが、これが剛雄のことだと思われる)

電話をかけた後、剛雄は赤ん坊を袋に入れたまま壁にぶつけまくるなど暴虐の限りを尽くすも、道端にあるゴミ袋から伽椰子が現れ、そのまま呪い殺された。・・・どうしてもっと早く呪い殺してくれなかったのか・・・。

のちに剛雄は道端で、小林俊介は玄関で変死体となって発見されている。

響子

/鈴木家/
■鈴木達也(演:芦川誠)
伽耶子の家を管理している「鈴木不動産」の社長。
離婚し、息子を連れて団地の205号室に越してきた。
恭子とは違い霊感は一切ない。

■鈴木恭子(演:大家由祐子)
達也の妹。霊感が強い。
達也から元・佐伯家の物件を霊視してもらうよう依頼される。

■鈴木信之(演:郭智博)
達也の息子。中学1年生。
引越しをしてから、喋らなくなるなど様子がおかしくなった。

あらすじ

兄から「いわくつきの物件を視て欲しい」と頼まれた響子は、その家で女の幽霊を目撃する。この家の異常さにすぐに気付いた響子は、霊的なものに反応しやすい清酒(日本酒)を部屋に置いて、「この家を買いたいという人が現れたら、必ずこのお酒を飲ませて」「もし飲んだ人が不味そうにしたり吐き出したら、その人には絶対売らないで」と兄に言って聞かせる。

しかし数日後、その家は売れてしまった。
様子を見にいくと、住人の女性はかつて見た女の幽霊と同じ服を着て窓辺に佇んでいた・・・。
ただならぬものを感じた響子はその家の住人を調べ始める。すると、その家に関わっているものが死んだり失踪ている事実が次々と明らかになる。

さらに達也から「信之の様子がおかしいので見て欲しい」と言われていた恭子は、達也が引っ越した団地の205号へ向かう。しかし、その部屋は異常な空気に包まれていた。震えだす信之。彼が見つめるふすまの向こうには、かつての惨劇が繰り広げられていた──!

解説

伽椰子のアパートだけではなく、小林真奈美と赤ん坊が惨殺された「205号室」も呪いの部屋となっていたことが明らかになる話。ただし、これが本当に偶然の一致だったのか、これも伽椰子の家に足を踏み入れたことによる呪いの一環だったのかは分からない。(団地へ行く直前、響子が剛雄がいた電話ボックスを見つめるシーンもある)

この信之は呪怨シリーズの中でもかなり長生きした方だが、これも響子と同じように霊感が強かったせいなのか、それとも単に伽椰子のタイプだったのか?謎である。

ちなみに、「伽椰子」とこの「響子」の前半はビデオの「呪怨2」にもダブって収録されているので注意。

達也

/鈴木家/
■鈴木泰二(演:水村泰三)
達也の父親。
響子と同じく強い霊感を持っているため、異常にいち早く気付いた。

■鈴木ふみ(演:松風はる美)
達也の母親。
霊感は一切ない。娘・響子の様子をみてただ狼狽していた。

/北田家/
■北田良美(演:藤井かほり)
お酒に反応しなかったことから霊感は一切ない。しかし、引っ越してから1週間ほど経ったある日、差出人不明で送られてきた俊雄の絵と伽椰子の日記を見てからは豹変する。

■北田洋(演:翁華栄)
「コーヒーの豆を勝手に変えるな」「卵の黄身は半熟にしろ」だのいちいちウザい良美の夫。

あらすじ

「あの日」以来、完全に気がふれてしまった響子を実家へ連れて行った達也。そこで、響子と同じく霊感がある父親に、「今すぐ『家』を何とかしなければおまえも持ってかれるぞ」と忠告される。
一度帰って北田の物件へ様子を見に行こうとする達也だったが、職場から「いま響子さんが来ている」と電話がかかってくる。響子はいま実家にいるというのに・・・

北田家にて。
北田家の様子を見に来た達也。
いつもと変わらない様子で出迎えた良美だったが、俊雄の絵を「私の子供が書いたんです」とおかしなことを言い始める。さらに、川又伽椰子の日記を「私の日記です」と言い出し・・・。

一方泰三の家では・・・
響子は赤ん坊の人形を抱きかかえたまま、髪を振り乱しずっと揺れ続けている。さらに、響子の様子を見ていたふみの様子もおかしくなり、家には猫の鳴き声が・・・。ついに泰三の家にまで俊雄が現れてしまったのだ!

やがて、その家で生きているのは信之一人になってしまった・・・。

感想

伽椰子も相当ウザかったのか、北田のダンナをフライパンでフルスイングするシーンはわりとスカっとする。

この話では泰三とふみは死亡。達也と北田夫婦は行方不明という扱いになっている。(響子は不明。ちなみに響子が女の子の赤ん坊の人形を抱きしめているので、取り憑いてるのは小林真奈美だと思っていたが、コメントにて、この時の響子の顔が伽椰子になっているというご指摘あり)

泰三の家のシーンでふみがふすまに首つっこんでるところとか地味に怖い。遺影が全部伽椰子になっているところとか、細かいけれどいい恐怖演出。北田良美も動き方だけで怖さをだすところなど、鈴木家全滅シーンも含めて、この話が「2」の中で一番怖いかもしれない。

神尾

/主要人物/
■神尾(演:諏訪太朗)
刑事。
佐伯家、村上家、北田家、そして鈴木家と一連の事件が関連していることに気付くが、吉川刑事の様子を見てこの事件から手をひくことを決意する。

■飯塚(演:芹沢礼多)
若手の刑事。
神尾と共に事件を追っていた。

■吉川(演:でんでん)
『柑菜』に登場していた刑事。
ひさよと柑菜の事件を調査していたが、何故か急に辞めてしまう。

■吉川の妻(演:しみず霧子)
心を煩った夫の看病をしていたが、天井に浮かぶ伽耶子の顔を目撃。そのまま夫ともども呪い殺されてしまった・・・。

あらすじ

神尾と飯塚は突然辞めてしまった同僚の刑事・吉川の見舞いへ向かう。が。吉川は別人の様に心を病んでしまっていた。

一連の事件を調べていた吉川の荷物を整理していた神尾は、吉川が撮影した北田良美の写真が、佐伯伽椰子と瓜二つになっていることに気付く。尋常ならざる力、「死の影」の気配を感じ取った神尾は事件から手をひくことを決意。しかし、飯塚刑事に面会しに「佐伯伽椰子」が現れる・・・。

解説

この話で、神尾が信之の家庭環境を説明するシーンで「母親と同居~」というセリフがあるが、これは「父親」の間違い。

それにしてもただ職務を全うしている刑事たちまでターゲットにされてしまうのは本当に気の毒である。伽椰子も達也の時とは違い使える手駒がいなかったからか、直接面会しにくるとは・・・。

神尾の足元からにょきっと現れた伽耶子だが、恐らく神尾も飯塚刑事も呪い殺してしまったと思われる。伽椰子の姿を目撃した婦警(演:竹村渚)がどうなったかは不明だが、多分ロクな目にあっていないのではないだろうか。

信之

あらすじ

雨の日の学校。
信之は、傘も差さずに佇む女の影を見る。

感想

なぜかいつもよりミニスカで、二足歩行せずに四つんばいで迫ってくる伽椰子さん。若い子相手だからセクシー路線なのか。人妻の魅力なのか。

この話では多重分身の術まで使って量で攻めてくるのだが、どうしてもア"ア"ア"ア"ア"といいながら大量の伽椰子が雨のなか揺れている図はギャグにしか見えない。

余談だが、
まだ声変わり前の市原隼人くんがちょい役で出演している話でもある。

沙織

あらすじ

女子高生4人組が呪いの家とウワサされる家に忍び込み、そこにおいてある清酒を飲んでしまうが・・・。

のちの劇場版に続く話。
タイトルは「沙織」となっているが、勿論彼女は劇場版では既に・・・。

最後に

やはり下顎がない「柑菜」の姿は、今みてもインパクトがありますね。

ほかにも「1」では由紀が天井裏を確認するシーンや、「小林クン・・・」といいながら伽耶子が玄関のドアから降りてくるシーンなど怖い演出が多いです。それに比べると、どうしても「2」の信之の話で「伽椰子がいっぱいこれくしょん」なのは笑いに走っているように思えてなりません。そんだけ激走できるんならそんな無理して四つんばいになることないだろ!?

そして劇場版を上回る理不尽さで人が死にまくってますね・・・特に柑菜関係はヒドい!一緒にいたからってバラバラにすることないだろうよ!ウサギまで一緒に殺すとか伽椰子マジ許すまじぃ!

こちらはオリジナルビデオ版で映像も古めですが、却ってそれがいい味を出しています。劇場版だけではなくやはりビデオ版も一度は見て頂きたいですね。

↓劇場版はこちら!

↓清水監督がお好きならこちらも!