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怪談新耳袋 近づく編~感想&元ネタ解説!※原作ネタバレあり

怪談 新耳袋 近づく編 [レンタル専用商品リユース販売]
──この子を頼んだで──

ドラマ・怪談新耳袋を紹介しようシリーズも長くなってきました!今回は筧さんを筆頭に豪華俳優陣が登場する『近づく編』です!ドラマ版と原作「新耳袋」とのストーリーの変更点など、双方のネタバレありなのでご注意ください!

目次

第3話:家紋

主演:三輪ひとみ
監督:佐々木浩之

■ストーリー
旧家に嫁いだ主人公。姑からは跡継ぎを熱望されていたが、なかなか子供ができず悩む日々を送っていた。そんなある日、霧の夢の中から一人の侍が現れ・・・

■解説
不思議系 

嫁いでから、生理前に必ず見ていた霧の夢。その夢に現れ「世継ぎを渡せ」という謎の侍を佐藤誓さんが演じている。怖い話ではないが、「最初の子は必ず流れてしまう」というのが祟りだとして、なぜ侍が自分の家を祟っているのか、背中の家紋がなかった理由など、一切解らないのが不気味ではある。

■原作解説
第五夜 十三話「家紋」
内容は殆ど一緒。ただしお守りとして登場した数珠はドラマオリジナル。

第14話:現場調書

主演:筧利夫
監督:堀江慶

■ストーリー
とある病院で事情聴取がはじまる。
その男は、運転中に女を跳ねてしまったというが・・・。

■解説
怖い系 ★★
主人公の男を筧さん、刑事を酒井敏也さんが演じている。酒井さん全力の顔芸が見所。

■原作解説
第五夜 三十話「現場調書」
警官が話している内容はほぼ一緒だが、女の幽霊が警官の前に現れることはない。原作ではこの話には続きがあり、実は事故が起きた道では女の幽霊の目撃談が相次いでいたのでこういう対応をした、という事実がある。

第25話:旅館

主演:三船美佳
監督:太田隆文

■ストーリー
ホラードラマの撮影で、スタッフとは違う旅館に泊まる事になった詩織。だが、その旅館は普通とは違う気配がし・・・

■解説
怖い系 
白いひも編の15話「死神」で登場した、ホラードラマの女優が再び主人公に。深夜に襖の向こうから「開けて」と呼びかける謎の声。マネージャーの「開けちゃだめ」という言葉で一旦はひくものの、最後は結局開けてしまうというところで話は終わっている。そんなもん開けるなよ!と思うが、「見るなのタブー」というものはこういうものなのかもしれない。

■原作解説
第六夜 二十二話「石碑」
映画の撮影隊の話であり、女の子の子役とマネージャーだけ別のホテルへ泊まっていること、床がギシギシなっている描写があること、中にいれて欲しそうな声が聞こえるが、マネージャーの制止により事無きを得たことなど、類似のエピソードが多いことからこちらが原作だと思われる。

因みに原作では、幽霊の正体は富山県に伝わる「おさよ」だと言われている。

第2話:頼んだで

主演:津田寛治
監督:堀江慶

■ストーリー
会社命令で、変わり者の部下・山田の母親のお見舞いに行った主人公。だが、病室を訪ねるとそこにはいま正に息を引き取ろうとする母親の姿があった。泣きわめく山田。だが母親はそのまま亡くなってしまうのだが・・・。

■解説
不思議系 ★★
謎が多い話。
単純に息子を心配する母親が、死んだ後一瞬だけ目を覚まして「この子を頼んだで」というだけのお話なのだが、山田といい病院の先生や看護士さんといい、周囲の人間もかなり不気味。最後に看護士さんが母親の姿になっていたのは、一体なんだったのか?

因みにこの病院と看護士さんは「現場調書」と一緒。

■原作解説
第八夜 四十一話「あした行くわ」
原作では友達のお母さんのお見舞いに行った際の出来事。友達の「一言だけでいいから」という言葉のあとに、寝たきりの友達の母親の「あした行くわ」という声が、なぜか息子ではなく主人公にだけ聴こえたという、不思議なお話である。

第24話:狐風呂

主演:田中要次
監督:佐々木浩之

■ストーリー
地上げの仕事で栃木の田舎を訪れた主人公。だが運転中、急に睡魔に襲われる。そして目が覚めたとき、彼は風呂の中にいた・・・

■解説
不思議系 ★★
某検事ドラマの「あるよ!」の人が主演。おばちゃんが怖すぎる。

■原作解説
第六夜 七十五話「狐風呂」
ドラマでは「狐が祟るのは村に害をなそうとするものだけ」という懲悪要素が追加されているが、原作では「地元の人と"歩いている人"はだまさない」らしく、自転車や車に乗っている余所者だけがいたずらされてしまうらしい。ちゃんとお風呂のお湯が抜いてある時を狙ってくれる、親切な狐さんである。

第21話:近づく

主演:鈴木繭菓
監督:佐々木浩久

■ストーリー
叔母が留守の間、犬の面倒を見るため泊り込んでいた主人公。だが突然、TVに家の様子が映り・・・

■解説
怖い系 ★★★
夢の中でテレビを見ているが、そのテレビには「自分がテレビを見ている姿」が映っている・・・という夢を見てはまた起きるという無限ループ。prprしてくる幽霊が怖すぎる。

■原作解説
第八夜 六十六話「近づく」
テレビのくだりはドラマオリジナルだが、それ以外は全て同じ。

第29話:手形

主演:螢 雪次朗
監督:太田隆文

■ストーリー
融資を断られ、ホテルの部屋から反射的に飛び降りようとする主人公。だが娘のことを思い留まる。しかし、そのホテルの窓からは何かが叩きつける様な音が聞こえ始め・・・!

■解説
怖い系 
新耳袋のタイトル画面が友情出演(?)。

実はこの話の主人公は、15話「死神」や「旅館」に登場したホラー女優・詩織の父親である。親娘そろって怪奇と縁があるようだ。

■原作解説
第九夜 六十話「腕」
作者の知り合いの体験談。原作では手どころではなく腕ごと窓からやってきた挙句、エレベーターにまでついてくる。とんでもない執念である。

【最後に】
この『近づく編』はシリーズの中でも筧利夫さん、酒井敏也さん、田中要次さん、津田寛治さん、佐藤誓さんと、男優さんが超豪華です!第一シーズンに引き続き三輪ひとみさんが再登場しているのも嬉しいところ。後半になればなるほど新耳袋はアイドル率が高くなっていくので、それはそれで悪くはないものの、もう一度がっつり演技派の俳優さんで固めた怪談シリーズを見たいな~なんて思ったりします。

↓第3シリーズの続きはこちら!

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