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【映画感想】遊星からの物体X~SFホラーの金字塔!疑心暗鬼の結末やいかに!?※ネタバレあり

遊星からの物体X [DVD]

"Who Goes There?"

疑心暗鬼度 ★★★★★★
クリーチャーのキモさ ★★★★★
わんこの可愛さ ハスキー好きには堪らない
結論:30年経っても考察が滾る!!

遊星からの物体X
原題:The Thing
1982年 アメリカ
監督:ジョン・カーペンター

あらすじ

舞台は南極。
ある日、1匹の犬を追ってノルウェー隊のヘリがアメリカの観測基地へやってくる。
執拗に犬を殺そうとし銃撃を続ける彼らを止む無く射殺。
一体彼らに何が起きたのか?

調査のため訪れたノルウェーの観測基地で、隊員達は異形の焼死体を発見する。実は"それ"(Thing)は、生物に寄生し同化するという恐るべき能力を持つ異星体だったのだ!
誰が敵なのか全く解らない状況で、吹雪で孤立してしまう観測所。そして徐々に仲間たちは均衡を失っていく──

最大の見所:疑心暗鬼を生むストーリー!

エイリアンとの攻防というより、誰が入れ替わっているか解らない状態で、徐々に疑心暗鬼に陥りパニックになっていく隊員たちの葛藤が最大の見所!

隊員たちは互いに怪しいと思う人間を挙げて排除しようとしますが、それは"何か"が仕掛けたミスリードなのかもしれない・・・!?登場人物たちの誰を信じるか、観ている人間も疑心暗鬼に・・・!?

クリーチャーデザインが凄い!

ロブ・ボッティンが担当した、"何か"としか形容できないグロテスクなクリーチャーデザインが素晴らしい!今観ても(というか、最近の映画と比べても)全く見劣りしない超クオリティ。CGを一切使わない、グロくて奇怪な死体の解剖シーンや、超有名なわんこがくぱぁ★するシーンはトラウマもの!

それゆえに、生々しいグロさがダメな人やわんこ大好きな人にはオススメできない映画。特にハスキー犬が好きな人は要注意!

登場人物たち

※以後、エンディング&ストーリーに関わるネタバレあり!未視聴の方はご注意ください!※


■マクレディ(演:カート・ラッセル)
ヘリの操縦士。映画は彼の視点が多め。
だが、彼もまた画面に映っていない時間=視聴者が観ていない空白の時間がある。

■ブレア(演:A・ウィルフォード・ブリムリー)
生物学者のおっちゃん。
学者の定めか一番最初に焼死体の正体に気付き発狂。
ヘリ&無線機を壊し拳銃をブッ放すなどの暴挙に出た挙句、1人だけ外の小屋へ監禁される。

■ドクター・コッパー(演:リチャード・ダイサート)
医者のおっちゃん。
初見だと彼のシーンで間違いなくビビる。

■ギャリー(演:ドナルド・モファット)
基地の隊長。銃の腕はかなりのもの。
本来なら彼が指揮を執るのだが、とある事件をきっかけに信頼を失ってしまう。

■クラーク(演:リチャード・メイサー)
犬の飼育係。もふもふのヒゲがトレードマーク。
わんこをとても可愛がっている。

■チャイルズ(演:キース・デイヴィッド)
黒人のスキンヘッドの機械技師。
血の気が多く、マクレディと折り合いが悪い。

■ノールス(演:T・K・カーター)
黒人の調理師。
ローラースケートで移動する。
字幕で観たのに何故かオネェ言葉で喋るイメージが・・・

■パーマー(演:デイヴィッド・クレノン)
この人もヘリ操縦士だがどっちかというと機械技師。
「冗談キツイぜ」は名台詞。

■ウィンドウズ(演:トーマス・G・ウェイツ)
どっかのOSみたいな名前のビビりな無線通信技師。
こいつも疑心暗鬼にかられて銃を持ち出す。

■ノリス(演:チャールズ・ハラハン)
気弱な物理学者。
あまり目立った言動も活躍も無かったが・・・

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実は基地内の人物の中で一番最初に寄生されている。最後は生首マンに。

 

■ベニングス(演:ピーター・マローニー)
気象学者。
冒頭のノルウェー人に脚を撃たれるわ触手に緊縛プレイされて出番が短いわ、色々と可哀想な人。

■フュークス(演:ジョエル・ポリス)
ブレアの助手。理系メガネ。
彼の結末は長年この映画のとして議論されている。

わんこ(演:ジェド)
とっても可愛くてお利口さんなハスキー犬。
助演男優賞ものの名演技を披露してくれる。

余韻を残すエンディング

多数の犠牲を出すもほぼ相打ちに近い形で"それ"を撃退し、最終的に生き残った人物の目の前にとある人物が現れる。

が。
果たして、そいつは人間なのか?それとも"それ"なのか?

燃え盛る炎。
その火が消えるまで、二人はただ 終わりを見届けることにした──

"それ"は倒した。
だが本当に終わったのかは解らない。炎が静まれば、どの道二人に待っているのはのみ──という、どうあがいてもハッピーエンドにはならないこの結末の味わい深さが、30年以上の時を経てもこの作品が語り継がれる所以なのではないだろうか?まさにSFホラーの傑作!その看板に偽りなし!です!

※追記※
撮影監督によると、「"それ"になっている人間の目には光が無い」とのこと。それを踏まえてラストシーンを見直すと・・・?

最後に!

既にブルーレイやDVDは数多く発売されていますが、特にオススメなのがロブ・ボッティンの制作メイキングなどが収録されている、こちらのユニバーサルのブルーレイ!!

更に、当時の日本語吹き替え版で観たい!!という方にはこちらがオススメ!

日本語吹き替え版が収録&日本劇場公開時のパッケージ仕様と言う復刻版です!!
レンタルDVDには日本語吹き替え版は収録されていないので、80年代の豪華吹き替え声優陣を堪能したい方は是非☆

↓このお話の前日談はこちら!
※ネタバレあり。ご注意!